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転院しようかどうか悩んでいます

今回は免疫系の病気でお悩みの、34歳の女性からのご相談。
日本の医療制度が抱える問題、特に諸外国と比べて極めて特殊と言える“フリーアクセス”問題がギュッと凝縮されたようなお悩みであります。
ご質問には病院名がモロに書かれていたのですが、関係者も多く読んでおられましょうから一部変更して転載します。まずはご相談文を読んでみましょう。

担当医(と病院)に不信を抱いてしまっています。どう動けばよいか。 34歳女性、匿名希望です。よろしくお願いします。 フェル先生、突然の質問で恐縮ですが、先生は医学界の事情に明るい方でしょうか。 今年より変わりました担当医に不信感を抱いており、転院を考えているのですが、セカンドオピニオンという形(今の医師から紹介で別に行く)か自力で探して新規客としていくかと迷っております。 フェル先生が医学界に詳しければどのような方法が得策かご教授願いたいです。 私は乾癬性関節炎というリウマチ系の自己免疫疾患の病気を抱えており、ここ数年通院しています。私は皮膚症状・指の骨の変形と膝関節の炎症(サポーターや湿布薬で何とか日常は歩ける)が症状としてあります。 病院によっては膠原病科での診療になります。 数年前さかのぼって、私は発病時(皮ふ症状と膝関節炎あり)都内で最も近い○天○大学病院で診療してもらったのですが、何故か総合科→スポーツ整形内科→皮膚科→脳神経内科→膠原病科→脳神経内科とたらいまわしにされました。(つまり皆病気が特定できず) 整形内科では「うち(○天○)では外傷がなければ整形内科扱いなんだ。だから外科でなくうちで見るけどレントゲンとるほどと見えないし。あなた体格いいから自重で関節傷んでるのでは?」 ←本当に言われました。ちなみに当時片足引きずって歩いていて、すでに階段使えず。 皮膚科では「アトピー経験は?ではそれでは?」←(鱗屑が顔面に点々と出ている症状をアトピーと言い張る) 脳神経内科の女性医師が唯一まともで、「うちとは違うと思うけれど・・・でも、他で断られても、解明するまであきらめないで。一緒に探しましょう。これかもと思う病気や症状気づいたら何でも知らせて。私は免疫系を個人的に疑うので膠原病科勧めるわね。大丈夫だと思うけど迷ったらまたここ来てね」 ←病気から一番遠いところにいたのに、解決策を一発で言い当てた。 ところが膠原病科→「膠原病特有のレイノー現象が見られないから違うよ。気の持ちようでしょ落ち込んじゃだめだよ」←もはや何言ってるの? 落ち込んで病院名上げずに自分の症状と、それぞれの課で言われたことをネットの投稿サイト「発言小町」に挙げると、 「乾癬では?」「皮膚に特徴あればグーグルの画像検索で引っかかるかも」とアドバイスもらい検索→ビンゴ。○応大学病院(乾癬専門の科がある)と○大医科研病院(当時○応出身者が病院長をつとめ、免疫系に特化している)の両方のHPと乾癬の紹介HP(写真つき。まんま私と同じ)をもって脳神経内科 →紹介状を書いてもらい(脳神経内科の先生が病院長指名してくれました。これなら無下にされないはずだからという本人談で。)○大のほうへ(万が一別の免疫系の疑いもふくめてそちらを選択)○大医科研は基本的に多病院の紹介がないと客は受け付けない(つまりそういう重病者が基本患者)のと、初診の血液検査で検査入院を勧められ翌日から入院、 という一連をへて当時の初診の病院長が初代担当医になりました。 しかしこの先生が3月に定年退職。それに伴い組織も変わったのか、何故かアレルギー免疫の先生(外来担当医)がただ一人になってしまい(以前は複数名いました)、その先生がおっちょこちょいなのかADHDなど何かあるのか毎回何かやらかします。そして病院内もおかしいです。 1、錠剤指示違い(一回2錠・一日4錠を一日2錠と何故かカウント。院内のお薬カウンターでお薬手帳をみた薬剤師が不審に思い発覚。会計済ませた後だったので2度手間に。) 2、残薬調整を紙に書きそれを渡すも、診療時に「後で!」と言われ、結局忘れて用紙を発行→私が指摘して、先生が慌てて正しいものを再発行。が2回。 3、花粉の薬(春の時期用)を8月に、もういらないのに確認せず記載(過去の処方箋をそのままコピーペーストした?)し、やはり薬剤師に質問され発覚。また会計直し・・・。 4、診察当日に担当医が体調不良で急に休み、代理医師は「僕詳しくないから(専門外だから)質問はちょっと・・・」 5、4の次回来院時、採血と採尿してから診察なのに、採尿が呼ばれず看護師に確認→「採尿が検査に入ってないので」→予約表見せる(採尿予定記載あり)→看護師が確認しに行き、前回の代理医師が検査項目に入れていなかったことが判明。(私の予約表には記載されているのに??) 6、(この記事を書くつい先日来院した時のこと)また採尿忘れられる(今度は担当医の責任)→しかし採尿・採血後2時間ほどで診察室に呼ばれるも採尿結果出てないので待ってといわれる→10分後看護婦がバタバタやってきて「検尿コップちゃんと出しましたか?」「出してますよ2時間前に」→10分後診察室に呼び出される→私のコップと他者とのコップと取り違えていたことが判明(看護師側の責任)。 すでに診察終えている方のコップがまだあったために発覚らしい(先生談) 私、怒りや呆れ通り越して爆笑。(看護師と医師がちょっと引いてました)「もう一度出せる?」「わけないでしょう。水分も取ってないし。」 結局、採尿の検査は今回なしで血液検査のみでした。 このような状態なので、この医師と病院に不信感しかありません。 いつかシャレにならない医療事故を起こすのでは?と心配です。(すでにプチ事故起こしてるし) そのような状態なので転院したいのですが、この先生を通してここやめるというのか、セカンドオピニオンか、どのような対処が良いのか知りたいです。 以前フェル先生が、上司との接し方に悩む大学職員さんの質問に対して、消極的な対処法を提示されたように、医師の世界にも何かあるでしょうか。ご存じでしょうか。 転院するにも医師や病院選びを失敗すると怖いですし、(その不安を伝えるために順天堂のくだりを記載しました)ましてや免疫系の病気です。 ただの皮膚症状だけなら、別に病院選びも気楽にできるのですが・・・・。 (※病院名他、ボカすべきだったか悩みましたが、ただの作り話と思われたくないので実名出しました。 簡潔に書くべきですが、脳内がわちゃわちゃしてしまい乱文になりました。 どうか何かご存じならご教授願います。)


うぅ……。な、長い......。
原稿用紙6枚を超える長文のご相談文。それだけお悩みも深いということでしょう。冒頭でも書きましたが、保険証さえ持っていれば、いつでもどこでも誰でも好きな病院やクリニックへ行けてしまうという世界に冠たる「フリーアクセス」にこそ問題の根源があると思います。一見すると便利な、しかし突き詰めていくと極めて不合理なこの仕組み。どげんかせんといけんのですが、ここで我が国の健康保険制度を憂いても仕方がありません。目先の対処法を考えましょう。

そんないい加減な病院にはトットと見切りを付けて、速やかに他の病院へ行くのが一番です。で、その方法なのですが……医師でも無い私が勝手な事を言うのは危険なので、ここはひとつプロの意見を聞いてみましょう。10年来の友人で、トライアスロン仲間でもあるK.K.くんです。


F:(ご相談分を見せて)......という訳なのよ。Kに聞かれたら何と答える?

K:まず、今の病院とその外来の主治医が信頼できない、というのであれば、普通に違う病院に紹介して貰えば良いと思いますよ。セカンドオピニオンというのは、あくまでもセカンドのオピニオンを聴きに行くだけなので、もう移ることが確実なら、二度手間になります。紹介状を書いてもらって違う病院にかかれば良いと思います。

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