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Sengoku Dynasty ファーストインプレッション

プレイタイム9時間半程度
2つ目の村を建築した程度
ここの開発の過去作は「未プレイどころか存在すら知らない」レベルです


■評価

 6/10

 アーリーアクセスらしさのある出来。
 実際に「めちゃくちゃ面白い!x00時間は遊べるぞ!」となるには最低半年位かかりそうな気配がしています。
 じゃあ今は一顧だに値しないような虚無の駄作かというとそんなことはなくて、俺は現時点でも結構好き。でも、好きな所はどこかと言われると雰囲気とかその辺なので、ゲーム性・プレイ体験を冷静に見ていくと「やっぱ今の時点では勧められないよね~~」という微妙なラインに……いや、微妙というか明確にお勧めできないんですけど、でも俺は好きだし……

 と、現状ではそんな感じの悩ましい出来です。フルプライスだったら0.0秒で「やめとけ!」と言えたんですが、リリースセールの3059円なら「まあ、試してもいいんじゃない……?合わなくても俺は知らんけど……」という歯切れの悪い感じの回答になります。

グラフィックは本当に良い
きれいなValheim
でも夜はめちゃくちゃ暗いし、しばしば雨が降ります

 ただ、「せめてコレくらいは最初っから実装しといてくれよ」といった機能がいくつか抜けてしまっていて、それがゲームプレイを通して結構なストレスになっているので、最低でもそれらが実装されるであろう(ただの希望的観測)1~2ヶ月くらいは寝かせても良いかもね、とは思います。

 あと地味に要求スペックが高いので、買う前に動作環境はしっかり確認しておきましょう。

■結局ジャンルは何なのか

 まず、一体このゲームは何なのかという話なのだけれど、現時点においては「シナリオ固定のRPG」として見ておくのが良いかと思われます。特にサバイバルクラフト/サバイバルサンドボックスとして購入するのは相当の「解釈違い」が発生する可能性があります。

・オープンワールドじゃねえのかよ!
→オープンはオープンだけど、建築物・生産物のレシピはメインシナリオに沿って開放されるから、メインシナリオを無視して世界の果てまで走ったりしてもあまり意味はなさそう。NPC商人から鉄器は買えたりするかもしれないけど、どうせすぐ壊れるので……
 世界そのものも固定生成(その辺に転がっている箱の中身は異なるっぽいけどそれくらい)なこともあり、プレイ体験は毎回ほぼ同じになると思われます。

・サバイバルゲームじゃねえのかよ!
→サバイバルか?と言われると、「いや別に食うには困っとらん……」みたいな感じ。集落単位で養っていく必要がある以上、少なくともプレイヤーキャラクター1人が食っていくだけの食料は簡単に入手可能。それを加味しても土地が肥沃すぎて過剰供給気味。食うに困らない土地なので、プレイヤーキャラクターが漂着した瞬間に「国を作ろう」とか言い出すんですよね……

・サンドボックスゲームじゃねえのかよ!
→メインシナリオで「~を建てろ(もとから建っている場合カウントされない)」が頻繁に発生するゲームなので、ゲームの進行に合わせて必要な時に必要な建物を順次建築していくことになります。建築物も形状固定なので、謎の物理法則により建築された超高層木造タワーマンション、竣工!!!!みたいなことにはなりません。あと地形もいじれません。造成工事は一大事業だからね。浮浪者1人じゃどうしようもないね。仕方ないね。

・マルチプレイゲームじゃねえのかよ!
 マルチはありますが、リプレイ性があまりなく、労力コストがでかいゲームであることを考えると、ソロもマルチも両方遊ぶのはどうかな……。
 ワールドやクエストフラグ、ゲストのキャラクターデータは全てホストが保有しているため、ゲストは手元にキャラデータすら残りません(特に確認はしていませんが、野良マルチに数回入った感じではそう。違うホストのゲームに入る度に新キャラクターが生成され、過去に参加したホストのゲームに再度入ると所持品などが残った状態で始まる)。マルチで遊ぶなら最初から最後まで同じメンツ・同じタイミングで遊ぶか、村を新設・拡張するタイミング、もしくは季節を移行するタイミングで「オラの村に手伝いさ来てくれ!!!」というスポット参戦相互扶助プレイとするのが良いかと思います。特に季節を移行するタイミングでは村民の数がモノを言うため、出稼ぎプレイヤーに3人来てもらえるのはかなり助かるのではないかと思われます(家を3つ余分に用意する必要はあるけど、それは各自に建ててもらうということで……)。
 基本的に一期一会になるであろう野良マルチの参加者は「なんか知らんけど手伝ってくれる謎の妖精さん」か「全てを破壊して回る簒奪者」のどちらかになると思います。鍵無しで野良に向けてマルチを開放するのであれば、必ずセーブデータのバックアップを取ることを推奨します。

■ゲームプレイ

 舞台は「守護が一揆により吊るされ、支配者不在となった土地」。
 集落を作って平和に暮らそうとしている連中、山賊やってる連中、支配はせずとも強い影響力を持つ寺社…どいつもこいつも戦争こそしていないもののふんわり仲が悪い、というあんまり空気が良くない土地に漂着したプレイヤーは、「それはそれとして支配してる奴がいないなら民が平和に暮らせる国を作るんじゃい」と宣言します。

 というわけでプレイヤーの属性は基本的に善です。悪人プレイや村を持たずに何かを成すプレイは今のところ不可能(村を作らないとメインクエストが即止まるので)です。

 「鐘楼」を建てた周辺数十m~100m程度?が村として認識されるので、いい感じの場所を見つけて自分の村とします。ゲーム開始位置のすぐ近くに焼失した村があり、焼け跡を解体した資材で村を作ってくれと言わんばかりの流れになる(どこに村を興したかに関わらず、他所の集落では「焼けた村を再建している流れ者」として扱われます)んですが、別にそこに作っても作らなくても良いです。

 村にはおおまかに住宅・貯蔵施設・生産施設を建築でき、村民1人に対して家一軒が必要で、食料をしまうには食料庫が、飲料をしまうには貯水庫が、木材をしまうには木材貯蔵庫が……

 建築は建てたい建物を選んで、基礎を作り、床を作り、壁を作り、屋根を作り、備え付けの家具を作る必要があります。素材を1つ流し込む毎に木槌を1回振る必要があります。家なら大体木槌を100回位振ると完成します。

 マンパワーがぜんっっっっっっっっっっっっっっっっっぜん足りねえ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
誰か助けて!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


1人でめちゃくちゃ頑張って村を興しました
感動的

 誰も助けてはくれないので、頑張って木を切って切って切って切って切りまくり、木槌を振って振って振って振って振って振って振って振って振って振りまくり村を興しました。人口、たったの3人です。それでもオラの村なんじゃ…

 また、ワールドには「ダイナスティレベル」というものが設定されていて、これはクエストをこなすか公共事業をこなすと上がっていく、この地方での影響力のようなものです。このレベルを上げて影響力を増すことによって、寺社で新しい村を興すのに必要な「鐘楼の鐘」を支給してもらえます。2つ目の村を興すのに必要なダイナスティレベルは7、3つ目は14です。
 必須生産設備をアンロックするクエストを大体こなしたあたりで7になり、そこから14にするには公共事業をいくつか完成させる必要があるので、世界を探索して公共事業予定地を探す導線になっています。
 チュートリアルでもやらされるような「小さい橋を直す」事業などはちょろいもんですが、これが巨大な大橋になったりすると卒倒する程の資源を要求されたりするので一筋縄ではいきません。この公共事業の全探索・フルコンプリートが現在実装されている要素のエンドコンテンツと見て良いかと思われます。


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