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Fediverse/分散SNSのニュースサイトを作ってみた話

※こちらはFediverse Advent Calendar 2023 第四会場 13日目の記事です。

こんにちは。「fedimagazine.tokyo」というサイトを運営している立川と申します。新参者ながらこの度Fediverse Advent Calendar 2023にお邪魔させていただきます。
本日でサイトの初投稿から丸2ヶ月ということで、この機会に色々とお話しできればと存じます。

※この記事では「インスタンス」に該当する言葉について一部を除き「サーバー」と表記しております。予めご了承ください。


fedimagazine.tokyoとは

主に日本人ユーザーがここ数年で登録、またはサーバー/インスタンスの立ち上げが増えている

・Mastodon
・Misskey
・Firefish/Calckey

の話題を中心とした個人趣味で運営されているニュースサイトです。(Pleroma/Akkoma等勉強不足でまだ開拓できておらずすみません)
「技術的な知識の有無・サーバーやフォロー数の規模にかかわらず、いまFediverse上で何が起きているのか知るきっかけ」となるようなサイトを(一応)目指しています。
後述しますが当サイトはWordPressのプラグイン「ActivityPub」を導入しており、ご利用のFediverseアカウントで更新通知を受け取ることが可能です。

サイトの内容としては

・サーバー/インスタンスの運営◯周年・一定数ユーザー数の突破
・開設・閉鎖
・Fediverse関係者・企業を冠した協賛レース
・サードパーティクライアント

など自由にやっています。そのほか

・各サーバーの収支報告
・利用規約改訂
・独自機能

なども取り上げますが、これらの情報は文字通り分散した数多のサーバーがどのような運営をしているかを窺い知る機会であると個人的に考えているためです。特に利用規約の改訂が入る際はおおよそサーバー内外で何かが起きていることが多いようなので…(新機能の追加やモデレーションに関わる事項等)

誰が運営しているの?

プライベートでバズったり認知を得るような活動をしていないため誰?と訊かれてこの人ですと出せるものがなく申し訳ないのですが、公開できる情報としては

IT/webマーケティング、エンタメ関係周りでフラフラ仕事をしているような名無しの一般人(オタク/非開発者)

です(余計に怪しさが増してないか?)

2023年2月頃に「お風呂に入った報告をすると偉業って絵文字がもらえる」という旨のツイートを見て面白そうなSNSがあると思ったこと、また同時期にTwitterで技術者の友人が突如凍結してしまい、別垢に残された「Misskeyにいるよ――」というメッセージを見たことがFediverseに触れるきっかけとなりました。

個人としてはその後いくつかのMisskey/Mastodon/Calckeyサーバーに登録させていただき、現在は

  • Fediverse上で知り合ったフォロワーにリアクションを送ったり雑多な投稿をするLTLなしサーバー

  • 特定のコンテンツの話題を投稿するときにLTLありサーバー(チャンネル)

に顔を出すようなスタイルに落ち着きました。

最初の登録から紆余曲折を経て、分散SNSの状況が書き手の主張控えめで簡潔にまとまってるサイトがあるといいなと感じることがあり、なら自分で作るか〜という流れでfedimagazine.tokyoは作られました。
自分がXでフォローしているニュースサイト(個人運営の市町村地域ニュース、企業運営の業界ニュース)を参考にしています。

どんな人が見てるの?

Fediverseに限定すると現在約70ほどのサーバーからフォローをいただいており(RN/BTで表示されていることを踏まえると実際に投稿が表示されているサーバーはこれより多いです)、フォロワーの方が所属するサーバーに関する簡単な内訳は下記のようになっています。

fedimagazine.tokyoフォロワーの所属サーバー内訳(2023/12/12現在)

LTLなし・またはお一人様(自鯖)の方からのフォロー割合が予想より遥かに多く、これには個人的に驚きました。ちなみに現在最も多くの方からフォローいただいているサーバーは某LTLなし鯖です(次点で某LTLあり鯖)
またサービス別の割合はこちらです。

fedimagazine.tokyoフォロワーの所属サービス内訳(2023/12/12現在)

基本的にサーバーやサービス名を特に補足なく記事タイトルに入れているため「そもそもFediverseにアカウントがあり、ある程度の期間を経てTLを構築している人」がフォローやリスイン、訪問頂く方の特徴として多いのかなと感じています。Fediverseに足を踏み入れたばかりの人が即辿り着くようなところではない…かも…
Xや検索からの流入経路も一応ありますが、現在はFediverse経由から来てくださる方が圧倒的多数です。ActivityPubプラグインに感謝…

どうやって情報を探してる?

様々な技術で効率化がなされている令和に人力です。本当にありがとうございました。最近アンテナを設定できるようになりました。

情報を探す上で連合の仕様がかなり影響してきます。Fediverse Advent Calendarをご覧になられている方は仕様をご存知かと仮定していますが、「運営状況が外から分かるサーバー/分からないサーバー」のように結構分かれます。
お知らせアカウントが連合なしだったりチャンネルを使っているとリモートフォローや第三者のRN/BT等々といった方法で窺い知ることも最早厳しいです。
上記の経緯もあり連合なしの投稿については基本ほぼ追うことはしていませんが、収支報告等のリンクが全体公開の外部サイトである場合はそちらを引用するかたちを取ることもあります。

情報提供について

おおまかなカテゴリのチェック+URLのみ入力いただく仕様です。
恐らく先に読んだであろうページのURLをわざわざサイト上のフォームまで来て知らせてくれる人、得を積み過ぎでは?というのと「このサイトに来る人はこの話題も興味を持ちそう」という需要を把握されていることに毎回感謝しております。自薦他薦問いませんのでよければご利用ください(匿名なので…)

WordPress×ActivityPubプラグイン

先述の通り当サイトはWordPressのプラグイン「ActivityPub」を導入しているためFediverse上で更新通知を受け取ることが可能です。

Mastodon上での表示(これはFedibird)
Misskey上での表示

使ってみての感想は現状こんな感じです。

良い点

・記事の公開=TLへの投稿になるのが強い
・サイト運営費にプラスの費用なしでFediverseに参画できる

不便な点

・追記や修正後に再度投稿できない
ニュースサイトとしてはややつらいところ。

・フォローしていても取得漏れが起きる(かも)
動作確認も兼ねて自身のアカウントでフォローをしているのですが、公開した記事がリアルタイムでTL上に流れてこなかった事例がありました。場合によっては連続で起きたりすることもありこれは折角フォローいただいている方に申し訳ない部分だなと感じております。
RSSに対応しておりますので最新の投稿を逃したくないよ(リアクションやRN/BTは特にしないよ)という方はこちらもご検討ください。Misskeyウィジェットを使用した方法は↑のリンクにあります。

・NSFWやCWはできない(おそらく)
記事内の画像を一緒に投稿すること自体は投稿設定から可能です。

・どこのTLにも流れない?
誰かにフォローしてもらうかFriendsプラグインを入れてフォローしないと、どこのサーバーにも流れることがありません。それ自体は自鯖を立てたときと同じですがリレーサーバーを設定するとかも現状なさそうです。
fedimagazine.tokyoは動作確認として某Misskey鯖の自分のアカウントからフォローをしていましたが、その後具体的にどのタイミングで見つけて頂いたかは謎に包まれています。恐らくアンテナ?

・リアクションは分からない(かも)
「リモート先で表示」を押すとサイトそのものに飛ぶため、どうしてもリアクションを見たい場合は各サーバーに流れている投稿を探し出すしかありません。「ActivityPubプラグインを使って自分のサイト記事投稿にリアクションつけてほしい!」と考えている方はその点に注意が必要です。

実際2ヶ月やってみて

突如現れた謎の人物が運営するサイトに来てくださる方がいらっしゃるということが純粋に嬉しいです。今後似たような活動をする人はいるのではないかと考えていますがこちらはこちらで無理せずコツコツ続けられるようにしたいなとは思っています。
そして己の英語力の無さ故に記事として上げられなかったものもあり(主にMastodonやFirefish関連)これを機会に読めるよう勉強しないと…と強く実感しました。

今後の方針

サイトの見た目も構成はあまり変えずにもう少しニュースサイトぽくできたらいいなとは思っています。
またActivityPubプラグインでカバーできてない部分を補いたい+もう少し雑な投稿をするFediverseアカウントがほしい(例:「アドカレ公開緊張してきた…」)というのもあり諸々準備中です。本来はアドカレ公開と同じタイミングで告知したかったのですが、そもそもこのnoteで情報過多+もう少し勉強の必要があったため延期しました。お見せできる段階になりましたらその際はお知らせします。

おわりに

Fediverseの鯖缶様や開発関係者様、ユーザー様に投稿をRN/BT頂いたり、その他言及してくださったお陰で認知が大きく広がりました。この場を借りて皆様に厚く御礼申し上げます。

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