見出し画像

【同人女の戯言】コミケが悪いんとちゃうねん

同人女です。
タイムラインに、こんな記事が流れてきました。

https://note.com/loseheroine_wsd/n/n2b8cdb169664?sub_rt=share_h

コミケを色々分析した感じのやつ。
内容については賛否両論あるようですが(わたしのTLでは否の方がやや強め、6:4くらいの比率で観測されました)、話の展開や結論はさておき、興味深いアプローチだし、きちんと生データから数字を持ってきて提示しているので面白いと思う。

ちょうど、赤ブーちゃんのDR Fes.と、冬コミが2週間差で開催され、1月にはインテが控え、私の愛する印刷会社さんであるところの栄光さんが悲鳴を上げていたのも記憶に新しい。一種のサブカル文化論みたいな記事が成立するようになってるあたり、同人という趣味の面白さと裾野の広さを再確認したのでありました。
おもしれーな! と思ったので、せっかくだから話題に便乗して記事を書くことにしました。なお、立派な数値データとかはありません。いち当事者の個人の感想です。

さて、私はこの記事でも話題になったDR fes.のサークル参加者の一人でした。DRに参加するのは3回目です。つまり、皆勤賞です。かなり活気のある女性向けソーシャルゲームで、わりと王道寄りのCPで創作しています。
コミケには出ません。

一見、この記事で取り上げられた「コミケ離れしたBL層」そのものです。
が。
だからこそ、クソデカボイスで叫びたい。

コミケが悪いんとちゃうねん。

コミケが男ばっかとか、CPオンリーがないとか、申し込みから参加までのスパンが長いとか、そういうんとちゃうねん。

赤ブーが悪いんよ。
全部豚のせいなんよ。
叩くなら、コミケじゃなくて豚を叩け。
…とまでは言わないけど。

私は、赤ブーの優良顧客です。年5〜6くらいで赤ブーのイベントに参加している。
だって推しCPのプチオンリーがあるから。
フォロワーは一般もサークルもみんなそこにいるし、参加できるならしたいじゃん。
結果、完璧に赤ブーに囲い込まれている。コミケに出る余裕はない。だって年6って2ヶ月に1冊新刊出すってことだぜ。かれこれ3年間、ほぼフルスロットルで毎日原稿書いてんのよ。1週間くらいは燃え尽きて書かないこともあるけど、正直言って2週間以上休んだ記憶がない。
ちなみに私は今年7月に出産していますが、産後3日でもう原稿書いてた気がします。正気か?

自ジャンル、流行りの女性向けソシャゲなんですね。ちょっと人気があるカップリングは片っ端からプチオンリーという名目のイベントに囲い込まれている。たぶんみんな大なり小なり私と同じじゃないかと思います。連発されるプチオンリーに食いつくのに精一杯で、コミケに出てる余裕はないんじゃないかな。
おかげで、冒頭の研究記事では名指しで「流行ってんのにコミケにはほぼない」とか書かれちゃった。
無論、無理してコミケに出ても仲間が誰もいないのは明らかなので、コミケからは足が遠のきます。
でも、この現象、どう見てもコミケが悪いんじゃないんですよ。悪いのは赤ブーちゃんなんですよね。

オールジャンルの即売会の魅力が損なわれてるとか、そういうのじゃないです。
むしろ私はオールジャンル大好きです。自ジャンルでも、推しCPの本より、推しCP以外の本を持っているくらいの、雑食。面白そうな作品があったらプチオンリーを超えて買いに行く。アテもなく会場をうろうろして、
見たことないカップリング出してる唯一無二のサークルを見つけたら大喜びで「全部ください!」する。
でも、プチオンリーに囲い込まれているとなかなか機会がなくやりづらい。気になる本があっても、翌週自分のサークル参加の予定があるイベントの〆切で、原稿やべえみたいな状態では一般参加も見送るしかない。

赤ブーの囲い込みによって、不利益を被っている感覚が、あるんですよ。めちゃくちゃあるんですよ。
でも、推しCPのプチオンリーという強力な鈍器に殴られて、赤ブーの言うがままにイベントスケジュールを組むしかないわけです。読むのは好きだけど、読むことよりも書くことを優先したいオタクである以上どうしても、仕方ない、涙を飲むしかない。ど畜生。

今の自ジャンルは流行りのソシャゲですが、わたしのホームジャンルは一応、「近代文学」です。
ちょうどハリポタとかダレンシャンとか指輪物語が流行った時に、英文学でオタクになって、そのあと邦文に流れ、文士やおい……小説家のナマモノ系カップリングとかも嗜みます。BLじゃなくても食べるので、文豪をテーマにしたマンガとかゲームとかは商業作品もチェックしてます。ヤングエースのアレとかDMMのソレとか。
昔からあって、商業のネタにもなるくらいには人気があるジャンル(だと思っている)んですが、ナマモノ要素も強いし、赤ブーちゃんがターゲットにしてるのは瞬間的に最大風速を叩き出すような流行りモノなので、プチオンリーとかが開かれるわけじゃないんですよね。
コミケなら「たまたま通りすがり」で新しい仲間を獲得することもできるだろうに、赤ブーちゃんのようなプチオンリー乱立形式だと、そういうのあんまり期待できないし。
むかーしむかし、15年くらい前かな、文士やおいは「歴史上の人物のナマモノ、近現代」みたいな存在なので、政治ナマモノに近接して配置されることが多かったはずなんですけど。
目の前が、自◯党の党首と、民◯党の党首のBLで。
キラキラの少女漫画絵柄で耽美に美化されて描かれてんのに、髪型がどーーーーー足掻いても小◯純◯郎。
ポスターに郵◯民◯化BLって書いてあったけど、何も理解できなくて、ただ、J禁(J民党禁の意)って書いてあるセンスがあまりにも尖ってて内臓よじれるほど笑ったことが、未だに忘れられないんですよね。
政治ぜんぜんわからんけど、あの時謎の郵◯民◯化BL本を買わなかったことを本気で後悔している。

で、まあわたし30代半ばくらいなんで、すごい若くはないですけど同人女としては現役層のボリュームゾーンくらいなので、そういうコミケ体験をした層はまだ普通に残ってる生き証人だし、たとえ今赤ブーちゃんに囲い込まれている状態だとしても、コミケを見捨ててるとかそういうわけではないんですよ。あと、赤ブーちゃんがそういう「コミケ体験」をさせてくれるとは思ってない。やっぱ代替不可なんですよね、コミケは。

BLとか女性向けとか主語をデカくする必要もなく、赤ブーちゃんの優良顧客の立場から見ても、コミケの独自性とか、「唯一無二感」って損なわれてないように思いまして。
記事にしてみました。
コミケはいいぞ。

わたしもね、執筆速度が2倍になったらコミケでまた文士やおい書きたいもん。おのれ赤ブー。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?