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和田誠『シネマッド・ティーパーティ』講談社 1980.4  和田誠『シネマッド・カクテルパーティ』講談社 1991.11



和田誠(1936.4.10-2019.10.7)
『シネマッド・ティーパーティ』
講談社 1980年4月刊 270ページ
福岡市総合図書館蔵書 2005年12月11日読了
2019年11月16日購入 アマゾン中古269円
講談社文庫 1983年10月刊 312ページ
購入年月日古書店価格不明(水濡れ本)
https://www.amazon.co.jp/dp/B000J89A2W

https://www.amazon.co.jp/dp/4061831011

「胸騒ぐあのスター、あのシーン! シネマッドが絵とエッセイで綴るシネマグラフィティ
「不思議の国のアリス」のあの帽子屋ならぬ、「シネマッド」和田誠が主催するマッド・ティーパーティへ、あなたをご招待。
懐かしのスターたち、極めつきのシーンの数々……映画への熱い想いをこめたエッセイと、大向こうをうならすイラスト。
映画狂も胸ワクワクの「ザッツ・シネマグラフィティ」。」

目次
暗闇でワクワク 4篇
「映画の楽しみ・ファンの楽しみ」『相鉄瓦版』相模鉄道 1979.9
「バッテンボー」『世界の映画音楽』 パンフレット 小学館 1975.7
「タイトルとワクワク」『映画宝庫』芳賀書店 1977夏号
「ライオンは三度吼え、山に二十四の星光る」『アメリカ映画大百科』日本ブックライブラリー 1979.1

お熱いデス 9篇
「ボクいかれたよ・原題ディアブリジット」『シネアルバム 2』芳賀書店 1971.5
「『いぬ』」『東和の半世紀』東宝東和 1978.4
「座頭市の声が聞こえる」『日本映画名作選』日本ディスクライブラリー 1976.1
「日本映画の早撃ち」『アサヒグラフ』1979.2
「放浪紳士10項」『放浪紳士チャーリー』 パンフレット 日本ヘラルド 1977.12
「ザッツ『ザッツ・エンタテインメント』」『ハイファッション』文化出版局 1975.6
「『7人の愚連隊』」『ハイファッション』文化出版局 1979.4
「アメリカ映画で笑う」『朝日ジャーナル』1978.8
「恐怖のメッタ斬り」『キネマ旬報』1972.7
「映画スクラップ・ブック」p.77-132『小説サンデー毎日』1976年1月~12月

「映画狂室」p.133-178『報知新聞』1977年3月~9月

「映画的ふらんす物語」p.179-204 『サンイデー』(サンケイ新聞出版局)1976年11月~1977年9月
https://www.kosho.or.jp/products/detail.php?product_id=352282166

コーヒータイム 9篇
「映画ウィークリイ」『ワンダーシネマ』Brain 1977.7
「映画とコーヒータイム」『ノンノ』集英社 1977.5-9 掲載ネスカフェ広告
「雨と映画」『マミール』佼成出版社 1972.6
「友よ・映画よ」『トーク トーク』東京国際電話局 1974春号
「タバコと映画」『痛快ライフ』専売公社 1976秋号
「鮭のサカナに映画の話」『ああ神話のスターたち』朝日新聞社 1977.2 掲載サントリー広告
「シネマレストラン、または栄養映画・生者必滅」『デザイン』美術出版 1976秋号
「歩く女性」『セゾン ド PBC』株式会社パリス 1978.3
「宇宙人がいっぱい」『スペースSF映画の本』徳間書店 1978.4

2005年12月に単行本を福岡市総合図書館から借りて読みました。
2004年11月うつ病発症休職中でした。

「この本は、1971年から79年までに書いた映画に関する雑文を集めたものです。あちこちに書いたものを集めたので、重複する部分もあるけれどお許しください。」
p.270「あとがき」

「ある雑誌に「シネマッドを訪ねて」という特集が組まれていた。
その記事はぼくとはまったく関係がなかったので、少し驚いたし、少し嬉しかった。
「シネマッド」なる言葉は、講談社から映画の本を出す時に考えたぼくの造語だからだ。その本がつまり『シネマッド・ティーパーティ』である。
「シネマ」と「マッド」をくっつけて「シネマッド」としたのは「映画」と「狂」で「映画狂」となるのと同じ理屈。
そして「マッド・ティーパーティ」というのは『不思議の国のアリス』に登場する気狂い帽子屋が主人役をつとめるティーパーティである。
気狂い帽子屋ならぬ映画気狂いのとりとめのないおしゃべり、という気持ちをこの題名に託したつもり。それがこの本の性格でもありますので、気楽に読んでいただけたなら、幸いです。 1983年9月」
p.301「文庫あとがき」


和田誠『シネマッド・カクテルパーティ』
講談社 1991年11月刊 276ページ
福岡市総合図書館蔵書 2006年2月15日読了
2021年3月20日購入 アマゾン中古 351円
https://www.amazon.co.jp/dp/4062053381

目次

「映画と自転車」『Bicycle Club』創刊号 1985.4 東邦出版
「映画の中のゲーム」『Winds』1981.12 日本航空
「ワインにかかる虹」『葡萄』1985.5 季刊 日本ワイン文化協会
「映画に現われたアンダーウェア」『DRESSTUDY ドレスタディ』1983・秋 京都服飾文化研究財団
「映画のセックス」『BRUTUS』1981.4 平凡出版
「映画と駅」『SPACE &』1989.9 三菱レーヨン

「ニッケルのこと・オデオンのこと」『Cinema Square Magazine ニッケルオデオン』1981.8 シネマスクエアとうきゅう
「運命の饗宴」『私の一本の映画』キネマ旬報社 1982
「ワイルダーと音楽と」シアターアプル『お熱いのがお好き』プログラム 1986.11
「映画の「キス・ミー・ケイト」舞台の「キス・ミー・ケイト」」映画『キス・ミー・ケイト』プログラム 1986.12 ヘラルド・エンタープライズ
「ジンジャーとフレッドとアステアとロジャース」『月刊イメージフォーラム』1987.1 ダゲレオ出版

木の実ナナ・色川武大・和田誠「「ジョルスン物語」とエンターテイナーの世界」『キネマ旬報』1979年11月上旬号
「ジェイムズ・ステュアートにきく」『週刊朝日』1985.6

「ヒチコック追悼」『報知新聞』1980.5.1
「カプリックの頃」『イメージフォーラム』1988.4 ダゲレオ出版
「スピルバーグと「E. T.」」『波』1982.10 新潮社
「クロサワごっこ」『全集黒澤明』第五巻月報 1988.3
「ヴィンセント・ミネリ追悼」『月刊イメージフォーラム』1986.11 ダゲレオ出版

「総天然色映画」『月刊イメージフォーラム』1982.8 ダゲレオ出版
「コードヴァのゆくえ」『季刊 映画リュミエール』1986・春 筑摩書房

「3人の女優」『文藝春秋1987年臨時増刊 女優 わが青春の女優たち』1987.7
「マレーネ・ディートリッヒ」『季刊 Nets』1986・冬号 タウンシステム
「ヘンリイ・フォンダ追悼」『報知新聞』1982.8.14
「ぼくのマクドウォール・ノート」『RODDY McDOWALL CLUB』1983.8
「アステア追悼」『エスクァイア日本版』1987・WINTER
「サミイ・デイヴィス・ジュニア追悼」『new FLIX』1990.8 ビクターブックス

「洋画と邦題」『別冊 翻訳の世界』1986.7 日本翻訳養成センター
「アメリカ映画の「2」」映画『マルサの女2』プログラム 東宝 1988.1
「ギムレットには早すぎる」『レイモンド・チャンドラー読本』早川書房 1988.9
「映画と伏線」『本』1991.4~5 講談社

「「フランス人はどんなことにもうまい言葉を持っていて、その言葉はいつも正しかった。さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ」

これは『長いお別れ』におけるマーロウの独白であるが、ぼくはチャンドラーを読む前からアメリカのポピュラー・ソングのファンだったので、この言葉に聞き覚えがあった。
すなわち、コール・ポーター作詞作曲「エブリタイム・ウイ・セイ・グッバイ」で、「さよならをいう時いつも、私は少し死ぬ」という歌詞で始まる。

ポーターがこの歌を発表したのは1944年。『長いお別れ』は1953年。「エブリタイム・ウイ・セイ・グッバイ」はアメリカで大いに有名だったから、チャンドラーが知らない筈はない。
しかしチャンドラーはポーターの名を出さずにフランス人と書いている。何故だろうと思っていたらある人が教えてくれた。

イタリアのトスティの歌曲に「別れの歌」というのがあり、フランス語の歌詞がついていて、最初の一行が「発つこと、それは少し死ぬことだ」というのだそうである。これが共通の出典であろうか。」
p.252「ギムレットには早すぎる」

"Partir, c'est mourir un peu"
Rondel de l'adieu, de Edmond Haraucourt (1856-1941)
https://www.youtube.com/watch?v=nxgumRaMiX4

https://www.mon-poeme.fr/poeme-partir-cest-mourir-un-peu/
https://en.wikipedia.org/wiki/Edmond_Haraucourt

The Long Good-bye (1953)
"The French have a phrase for it. The bastards have a phrase for everything and they are always right. To say good bye is to die a little."

読書メーター 和田誠の本棚(登録冊数116冊 刊行年順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091203

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