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椎名誠(1944.6.14- )「漂流者は何を食べたか 第二回 大海原のレストラン」『小説新潮』2019年5月号

椎名誠(1944.6.14- )
「漂流者は何を食べたか
第二回 大海原のレストラン」
『小説新潮』2019年5月号
新潮社 2019年4月22日発売
p.218-229
2019年6月12日拾い読み
https://www.amazon.co.jp/dp/B07QMW3Z57
https://www.shinchosha.co.jp/shoushin/backnumber/20190422/


「漂流記マニアが次に目を付けたのは、あるヨットの転覆。
彼らはどう食いつないだのだろうか」

今回紹介されるのは、
ジョン・グレニー、
ジェーン・フェアー
『奇跡の生還』
浪川宏訳
舵社 1998.2
221ページ
https://www.amazon.co.jp/dp/4807211153

「トンガへ向けニュージーランドを離れて4日目、
12.65メートルのトリマラン[三胴]ヨツト
「ローズ・ノエル」は巨大な波浪に打ちれて転覆。
スキッパーのジョン・グレニーと3人のクルーは
半水没で逆さになった船室の中に閉じ込められてしまった。
その後何が起こったか、この本はグレニーの語った漂流記である。」

「何の前触れもなく巨大な海水の壁が暗闇から押し寄せ、
6.5トンの船をひっくり返した。
地上を離れて4日目にして、
転覆した船の中に閉じ込められた3人のクルーに
何が起こったか…。乗務員が語った漂流記。」

New Zealand television movie,
Abandoned (2015)
『アバンダンド 太平洋ディザスター119日』
https://www.youtube.com/watch?v=fi5RvaHlF_w
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=358035


「無事ニュージーランドのグレートバリア島に漂着する」までの119日間、四人が食べていた物は、水槽になってしまったキャビンをダイビングして取ってきた「缶詰のコーンビーフやサバの水煮、豆料理、スイートコーン、果物、コンデンスミルク、脱脂乳、ココナッツミルク」から始まり、雨水自動取水装置を作り、ヨットにやって来る魚を捕まえます。

「1メートルもあるハタ(珊瑚礁の根魚)の切り身を酢に漬けてマリネにし、ココナッツミルク、レモンペッパー、タマネギのみじん切りで、いままで味わったどの料理よりもうまい、天国の味わいを楽しみ、一週間にわたってこの料理を堪能した。」p.225

その後彼らはバーベキューセット、石油ランプ、ガスボンベも
使えるようになって「熱い揚げパン」やロールパンを焼き、
紅茶を飲み、大きな鳥を捕まえ牛肉の腰肉のように
美味しく炒めて食べます。

「ローズ・ノエルという海洋に浮ぶ一軒のレストランの発展成長」です。


http://www.hatirobei.com/ブックガイド/作家から/椎名誠/雑誌掲載記事

読書メーター
椎名誠の本棚(登録冊数68冊 刊行年月順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091261

昔読んだ小説
『哀愁の町に霧が降るのだ』
情報センター出版局 1981
『銀座のカラス』朝日新聞社 1991
は未登録

食べ物の本棚(登録冊数789冊 著者名五十音順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091194
エッセイ、小説、マンガ、絵本、レシピなど

小説新潮の本棚(登録冊数58冊)https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11408157

https://note.com/fe1955/n/n5e8e2f6b4953
椎名誠(1944.6.14- )
「漂流者は何を食べたか」
『小説新潮』2019年3月号
特集 何、食べよっか? 食とその風景をめぐって


https://note.com/fe1955/n/n845a9a4d49cf
椎名誠(1944.6.14- )
「漂流者は何を食べたか
 第三回 北の果てで銀色の馬を見た」
『小説新潮』2019年7月号


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