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椎名誠(1944.6.14- )「漂流者は何を食べたか 第三回 北の果てで銀色の馬を見た」『小説新潮』2019年7月号

椎名誠(1944.6.14- )
「漂流者は何を食べたか
 第三回 北の果てで銀色の馬を見た」
p.480-491
『小説新潮』2019年7月号
新潮社 2019年6月22日発売
2019年8月5日拾い読み

https://www.amazon.co.jp/dp/B07T3N7DTS
https://www.shinchosha.co.jp/shoushin/backnumber/20190622/
「たくさん漂流したのは日本人も同じ。シーナさんが惹かれ、ついには足跡を辿ったその漂流記とは?」


今回紹介されるのは、
大黒屋光太夫(1758-1828)の
天明二年(1782)、
アリューシャン列島
(当時はロシア領アラスカの一部)
アムチトカ島への漂着で、
寛政四年(1792)帰国後、
桂川甫周による聴取「調書」として
寛政六年(1794)に成立した
地誌『北槎聞略』(ほくさぶんりゃく)
を敷衍したような記述に、
1944年6月14日生まれなシーナさん自身が
TBSテレビの企画で行った、
『週刊ポスト』連載
『シベリア追跡』小学館 1987.12
https://www.amazon.co.jp/dp/4093940428
https://www.amazon.co.jp/dp/4087496872
取材時の思い出話が交じります。


「七人のタンケンタイ
光太夫たちの足跡をできるかぎり追っていこう、
という計画をたてた我々は七人チームで
アラスカから小型機をチャーターして
アムチトカを目指した。
10日分の食料とその倍のウイスキーを買い、
あとはスパゲティと缶詰がほとんどだった。
その頃ぼくはスパゲティとマヨネーズと醤油があれば
あとはなんにもいらない、
というタイドを貫いていたので買い物も簡単だった。」

「我々はたった10日間という短い期間なので
毎日あちらこちらに出向いて忙しかった。
「スパゲティのマヨネーズと醤油かけ。
コンビーフを添えて」
が基本のめしが続いているのだからすまないなあ、
と思うようになった。
買い物を頼まれたぼくが
いまひたすら気にいっているのだから
主食はそれだけであとは
ステーキなどを個人的に焼いている。
ぼくはデカナベに毎晩1キロの
スパゲティを茹でているだけだった。
それを食うと眠くなるまで
ウイスキーを飲んでおしまい。
夕食が単調だからだろうか、
夜はあきてしまってウイスキーになるのだった。」

https://www.amazon.co.jp/dp/4106038692
https://www.shinchosha.co.jp/book/603869/
https://www.facebook.com/tetsujiro.yamamoto/posts/6166638223410765

椎名誠
『漂流者は何を食べていたか(新潮選書)』
新潮社 2021年7月刊
224ページ

椎名誠『漂流者は何を食べていたか(新潮選書)』新潮社 2021年7月刊。224ページ。 https://www.amazon.co.jp/dp/4106038692 https://www.shinchosha.co.jp/book/603...

Posted by 山本 鉄二郎 on Monday, September 20, 2021

「ウミガメ、シイラ、海鳥、白熊、ペンギン……生き延びるための食の知恵と工夫とは? 大の漂流記マニアが選ぶ壮絶なサバイバル記。」

「荒海に突然、投げ出されたら、あなたは生き残ることができるか? 残された食べ物はわずか。飲み水もない。彼らはどうやって生き延びたのか。ウミガメ、海鳥、シロクマ、ペンギン……初めて生で口にするものばかり。運と知恵、最後まであきらめない意志が命をつないだ。『117日間死の漂流』『荒海からの生還』『日本人漂流記』ほか、大の「漂流記マニア」が選んだ壮絶なサバイバル記の数々。」

「まえがき」
「夫婦や家族はどう生き延びたか」
「大海原の小さなレストラン」
「北の果てで銀色の馬を見た」
「北をめぐるでっかい漂流」
「考える漂流イカダ」
「アザラシ、シロクマで生き延びた」
「コン・ティキ号黄金海路を行く」
「十六中年漂流記」
「竹のイカダで実験漂流」
「短いあとがき」
「参考文献」

http://www.hatirobei.com/ブックガイド/作家から/椎名誠/雑誌掲載記事

読書メーター
椎名誠の本棚(登録冊数68冊 刊行年月順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091261

昔読んだ小説
『哀愁の町に霧が降るのだ』
情報センター出版局 1981
『銀座のカラス』朝日新聞社 1991
は未登録

食べ物の本棚(登録冊数789冊 著者名五十音順)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091194
エッセイ、小説、マンガ、絵本、レシピなど

小説新潮の本棚(登録冊数58冊)https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11408157

https://note.com/fe1955/n/n5e8e2f6b4953
椎名誠(1944.6.14- )
「漂流者は何を食べたか」
『小説新潮』2019年3月号
特集 何、食べよっか? 食とその風景をめぐって


https://note.com/fe1955/n/n9fa93d73a7bb
椎名誠(1944.6.14- )
「漂流者は何を食べたか
 第二回 大海原のレストラン」
『小説新潮』2019年5月号

https://note.com/fe1955/n/n9116d0496259
椎名誠(1944.6.14- )
「漂流者は何を食べたか
 第四回 北をめぐるでっかい漂流」
『小説新潮』2019年10月号

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