見出し画像

[ADDress家守体験記 No.5]スマートロックと物理キーのトラブル対応で学んだこと。

みなさんは、ひまつぶしでスーパーに4時間半もいたことがありますか?
わたしははありません。出来ないんじゃないかと思います。

これから書くのは、ADDressの会員であるEさんがうちの拠点に入るのを待つために4時間半も時間がかかってしまった、というお話なのです。

うちの玄関にはスマートロックを取り付けてあります。

これまで何度か、来訪される会員の方にスマートロックのキーをメールでお送りしてきましたが、タイムオーバーで受け取れなくなるケースがあるそうです。

それゆえ、事前に早めにキーを送ることを止めて、滞在の1日前に送るようにしていました。
しかし、このEさんは当日の朝になってもキーを受け取っていない状況です。もちろん、キーボックスもとりつけてあるので、そこから鍵を取り出して解錠してもらえば問題ありません。そう思っていました。

Eさんが到着する日、私は朝から隣県まで車で出かけていました。

到着予定は14:00です。いつも通り、玄関の物理キーをキーボックスに入れてドアノブに取り付けておきました。
私が不在でも、これで問題はないはずです。

自宅に帰宅したのは18:30過ぎでした。
そこで、玄関先に初老の男性が、ヒッチハイクをしているかのように立っているのを見つけました。もしかして、今日来るはずの会員さんかな?なぜ待っているのかな?

まさか…。一瞬、「キーボックスの中にキーを入れ忘れたのかもしれないな」と思いました。
(これは怒られるかもしれないな〜、なんとも申し訳ない。)勇気を振り絞り、その初老の男性に声をかけました。

Eさん「鍵が開かないんだよ〜どうなってるの?」

初老の男性は非常ににこやかで穏やかに答えてくれて、まずはほっとしました。
本当に申し訳ないな、キーを入れ忘れてしまったなんて、わたし、こんなとんでもないやらかしを…。

まずはEさんに平謝りしてキーボックスを確認したところ、ちゃんとキーは入っていたのです。

Eさん「どうやっても、この鍵で玄関開かないの。」

Eさんは、右に回すべき鍵を左に回してしまい、「玄関が開かない」と結論付けていました。
私は正しい方法で解錠してお見せしました。
正直なところ、なんとも納得いかない思いがわいてきました。

しかし、私が帰宅するまでの4時間半について思い至り、冷静さを取り戻しました。

「わたしが在宅でしたら問題無かったことですよね。申し訳なかったです。今までどうされてたんですか?」

Eさんは鉄道を利用して移動しているとのことでした。うちまでは、鉄道からバスを乗り継ぎ徒歩で到着しています。
お話しによると、近所のスーパーで買い物したりして時間を潰したとのことです。
しかし、スーパーに4時間半も居させてしまったことについて(こちらに落ち度はなくても)、再度申し訳ない気持ちになりました。

この方の来訪を通じて、またひとつアドレスホッパーのことを学びました。

とくに年長世代の方の受け入れに際して共通の注意点として、このとき初めて認識したことです。

  • スマートロックの操作だけでなく、物理キーも苦手なことが多い。

  • 飲酒されることが多い(その点には問題はありません)。

  • 寛大でおとなしい方(その後に来た年配の方々もそのような感じ)に対して、私たちも気を配ってあげる必要があります。

わたしは今回の件での反省をいかして、
スマートキー運用はサブにして、キーボックスを利用した実物の鍵での運用を基本にすることにしました。

この少し前、2022年末にオンラインでの「家守総会」がありまして、そこでの家守さんたちの意見として、

会員受け入れ時に個人の属性情報が少なすぎて、対応しにくいことがある。

このとき、改めてその意見に共感しました。
事前に相手が年配者であることが分かっていれば、適切な配慮をするべきだと思います。
このころADDressが想定していた会員像と、実際の利用者には少しギャップがあったのかもしれません。

ところで、わたしのような女性の年配者(50代以上)の会員さんはどれくらいいらっしゃるのでしょうか?
私のところでそのような方をお迎えする機会はあるのでしょうか。

そして、この後、まさにそのような大人の女性がいらっしゃったのです。