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これまでの休校期間を無意味に過ごした中3生へ


 2月末からいきなり始まった休校期間。思わぬ形で舞い込んできた長期の休みをどのように過ごしていますか。GWが終わっても休校が解除されるとは限りません。いや,都市部では休校期間が延長される可能性の方が高い。

 それでも,10か月後には高校入試がやってきます。
どこに住んでいようが,貧富の差があろうが,「時間」だけは全員が平等に消費します。この休校期間を無意味に過ごしてしまった皆さんは,このグータラな生活があと1か月も続けば,自分の将来に「取返しのつかないほど大きなダメージを与えてしまう」ことをそろそろ真剣に考えましょう。

高校入試の存在価値

いきなりですが,皆さんは何のために高校受験をするのですか?
もちろん「進学する高校を決めるため」ではありますが,高校入試に向けた受験勉強によって得られるものは得点や知識,そして合格通知だけではありません。

合格とは「自分で目標を定め,目標に向かって正しく努力をした結果」についてくるもの。

 高校入試の目的,あるいは存在価値は,日本中の中3生の大半が

目標に向けて努力を続ける,という経験を積むこと

 にあります。よって,中3生が受験生へと成長する際に最初にしなければならないのは目標を定めることです。
 アメリカ海兵隊の訓練で最も過酷とされるのは「ノルマや終わりを全く示されずにひたすら走り続ける」だそうです。どんなに屈強な人でも,目標を持たないまま何かを続けることは大変難しい。 
 
 皆さんはまだ中3生になったばかり。目標は高く厳しいものでかまわないし,遠慮も恥ずかしがる必要もありません。狙う目標が高ければ高いほど,早めに準備をすればいいだけなのです。
 大切なのは「中途半端な努力で実現できるような,安易な目標にしない」こと。中途半端な目標は,短い期間で手軽に達成感は得られますが,皆さんのその後の成長に寄与しません。

 その目標とは,もちろん第一志望の高校を決めることでもいいですが,5年後10年後15年後にまで目を向け「自分のなりたい姿」を明確に想像することです。皆さんのお父さんお母さんが中学生だった時代に比べて,今の時代は自分の頑張り次第で就ける職業は段違いに多くなりました。
 私の授業を受けていた生徒の中からですら芸能界に進んだ人もいるし,私の子どもたちの小学校中学校の先輩には宇宙飛行士だっている。

自分の将来を決めるのは自分自身

 少なくとも「今の成績でも合格できそうだから」「頑張りたくないから目標を下げよう」という理由で志望校を決めるのは,自分の将来に自分で蓋をしてしまうのと同じです。

将来の目標が定まっていないキミへ

 とはいえ,中学3年生になったばかりのこの時期に誰もが「自分が将来やりたいこと」を明確に持っているわけではありません。むしろ「自分にはどんな適性があるのかまだわからない」という人の方が圧倒的に多いかもしれません。
 ビートたけし氏の言葉に,

勉強するから何をしたいかがわかる。
勉強しないから何をしたいかわからない。

という一節があり,私はあちこちで引用しています。
勉強する理由とは,テストでいい点数を取るためじゃないし,人に優劣をつけるためでもない。

自分の未来を,自分自身の力で次の新しいステージに進ませる

 ためのものです。皆さんを車に例えるならば,勉強はガソリンということです。こんなことを今までに誰かに言われたことがあるという人は,とても幸せだと思ってください。中学高校時代にこんなことを言ってもらえた人は多くなくて,「勉強は自分のためにやるもの」と理解できず「テストのための勉強」に終始してしまった人が世の中には圧倒的に多いのですから。
 
 もちろん皆さんの受験勉強も同じで,先輩方も目標を作ったから頑張れたわけです。将来の見通しが立たない人は,まずは志望校を決め,そこから逆算して得点や偏差値の目標を定めることが1年間の受験勉強を支える土台になります。志望校が決まっていないなら,自分に本当の目標が見つかるまで止まっているわけにはいきません。「自分の限界を日々ちょっとずつ更新する」だけでも,いつの日にか凄くなった自分に気づきます。

具体的な勉強方法は改めて紹介します。まずは自分自身の心構えを「受験生モード」に切り替えることから始めましょう。

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