戦略の立て方 ~外側と内側の世界から立てる~

今回は,戦略の立て方について考える.私自身はまだどこにでもいる一般のエンジニアであるが,今のうちに経営層の思考を学んでおきたいと思い以下の本を購入した.

戦略は外側と内側の世界から立てる

ここで言う外側というのは,業界の競争構造のことです.会社は属する業界においてどのように利益を獲得するか,その収益構造を理解しておく必要があります.次に内側というのは会社の内情です.業界の競争構造を理解し,自社が競争優位に位置するには何を考えるべきか.そのためには競合とは違う自社独自の戦略が必要です.ここで,二つの視点から違いを考えます.

一つ目: SP (Strategic Positioning)
これは競合との種類の違いです.ここで大事なことは「程度の違い」を戦略に組み込むべきではないということです.程度の違いとは,例えばPCメーカーだと,「他社よりも軽量である」,「他社よりもバッテリーが長寿命である」などです.程度の違いは競争が激しく,追い越し追い越されのイタチごっこになるため長期的に競争優位とはなりにくいです.

二つ目: OC (Organizational Positioning)
これは会社内部にもつ強みというべきでしょうか.一つ目のSPの視点だけで戦略を立てると,いずれ競合に模倣されてしまうというリスクがあります.SPは「他社と違ったことをする.」というのに対して,OCは「他社と違ったものを持つ.」という考えです.OCのカギは模倣の難しさにあり,特許に近いです.長寿の企業ほどOCを豊富に持っていると言えます.



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