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不撓不屈の男 4年 小林粋

こんにちは
出会って10年 今ではすっかり身長が逆転
大嫌いで大好きな先輩?と松野輝樹に紹介されました
4年トップバッターを務めます 小林粋です
よろしくお願いします

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                            左:松野輝樹(1年/大宮U18)      右:小林粋(4年/大宮Y)

全てが終わったと思ったあの日から
そして
覚悟決めたあの日から もうすぐ1年
その頃の自分に言ってあげたい
『大丈夫 ちゃんとサッカーできてるよ まだサッカー人生続いてる』
再起不能とまで呼ばれた男の全てをお話ししたいと思います

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2020年10月6日
『行ってきます』
と宣言した4回目の前十字靭帯再建手術
これが最後のチャンス
術後の経過やリハビリ 全てが順調だった
それから16日目  突然の発熱
『何で?どうした!?』
わざわざ様子を診に来てくれた先生
翌日 再手術
『あーこれでまた復帰が遠のくか。。。』
そんなことばかり考えていた 
『でもまだ自分には試練が足りないのか。。』
マイナスな気持ち
そんな落ちそうになる自分をいつも引き戻してくれるのは
パソコン越しで観る仲間達の試合
みんなの努力している姿 汗だくになって必死で頑張っている姿 
そんなみんなとピッチに立つ姿が自分の中には見えた それしか見えなかった
あそこに戻るため 絶対諦めないと自分に言い聞かせた

このご時世
これまでで一番孤独だった
時々訪れる家族 看護師さん 理学療法士さんが唯一の話し相手
そして週に数回大好きな先生に会えるのが密かな自分の楽しみになっていた

2020年11月6日
33日ぶりの外の世界
入院する時は半袖だったのに退院する時はジャージ
自分の足で歩いて外へ出る それだけで自然と笑顔になれた
何とも言えない開放感と同時に時の流れの速さを感じた瞬間だった
色あせて擦り切れボロボロのこのサポーターともこれでおさらばだ

4度目のこの怪我で孤独を感じたのは入院だけじゃなかった
退院してからの長い長いリハビリも 独りだった
毎日膝の様子を診てくれる人なんていない
指示をくれる人なんていない
そんな時 力になったのがユース時代のトレーナーさんが残してくれた自分のために作ってくれたリハビリ日誌
辞書並みに分厚い1枚1枚がリハビリ期間の長さを痛感させる でもこれが宝だった
もし このリハビリ日誌がなかったら途中で諦めていたかもしれない

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大丈夫 自分の膝は自分が一番よく理解してる 自分を信じろ 自分の感覚を
リハビリの内容 膝の状態 身体のコンディション 日誌をもとに全て自分で考えた
日々試行錯誤の繰り返し

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4回も経験した自分だからできたこと 
だからこそ今までで一番自分の膝とも向き合うことができた
そして 更にパワーアップした自分に辿り着けた気がした
その答え合わせが月に1度の病院での筋力測定
良い結果の時は自分を褒め そうでない時は先生や理学療法士さんに慰められた

そして
2021年6月13日曜日練習試合で完全復活
ついに始まった復活劇
15分出場
長かった 辛かった 苦しかった 
でもみんなのいるこのピッチに立つために この日のために頑張ってきた
同じ怪我をした仲間 一緒にリハビリしたトレーナー スタッフ メンバーみんなが喜んでくれた 素直に嬉しかった

そんな中 次の練習試合
1年前と同じ時間でのキックオフ 雨 雰囲気 あの時と全てが同じだった
『フラッシュバック』
気にしていないようでも身体が動かなかった
スッキリしない顔は周りにも伝わっていた
試合は急遽回避

そして復帰後 2試合目でのゴール
何度怪我をしても 
どんなに辛い手術やどれだけ長いリハビリだろうとこのゴールという瞬間がたまらない

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左:中山昂大(1年/大宮U18) 右:小林粋(4年/大宮Y)

4度も同じ怪我をした自分に
人は言う
まだやるの?
何度もすごいね 偉いね 大変だね
せっかくの大学生活楽しまなくていいの?
サッカーだけじゃなくてもいんじゃない?
遊びに行ったり お酒飲んだり
今しかできないことだよ
これまでたくさん聞いてきた

それでも サッカーを嫌いになることなんてなかった
サッカーから離れるなんて 考えもしなかった
サッカーが大好きで仕方がない 
仲間達とプレイするのがたまらなく大好きなんだ
たとえ再起不能と言われても諦める勇気なんて最初から無かったと思う

毎日の筋トレやストレッチだってちっとも大変なんて思ったことはない
強がりでもかっこつけてるわけでも無い
みんなが食事後に歯を磨くのと同じ感覚とでもいうのだろうか
スポーツ用品店のスパイク売り場は自分にとって最高のテーマパーク
たくさんのスパイク達を目にするとワクワクして楽しくて
何時間そこにいても飽きない
自分にとってサッカーの無い生活なんて絶対に考えられなかった

この怪我は100%元通りの膝に戻る訳ではない 
でもどんなに長くても復活することができる

今まで懲りずに何度もチャンスをくれた両親
4度もスタートラインに立たせてくれた先生や理学療法士さん
アルディージャのスタッフの方も自分のために手を貸してくれた
家族 元チームのメンバー ずっと応援してくれているサポーター 
東洋大学チームスタッフ メンバー 自分のために動いてくれたたくさんの人達
これからの自分のサッカー人生を捧げるつもりで生きていこうと思う

あの頃 やりたくてもできない 
苦しくて 泣きたくて 辛くて 悔しい 気持ちでいた
自分がいたことを事を思い出しながら

何かを決断するのも自分次第 
前に進むのも止まるのも 諦めるのも挑み続けるのも
チャンスに気付くのもチャンスを拾うのも全てが自分次第
試合に出る 試合に出れないのも
誰のせいでもない 全てが自分自身のこと
毎日そう自分に言い聞かせる
だからこそピッチに出た時には誰より熱い気持ちで闘うと決めた

残りの大学サッカー生活
全力で挑みます

次回の部員ブログは

・自称 可愛くて優しくて完璧な女?
・自分とは口を開けば言い合いになる犬猿の仲
・4年生の母親
・今となっては絶対に欠かせない存在
・熱い想いは選手と同じ

4年生唯一のMG神谷真由香が担当します
選手とは違った目線でのブログだと思います
どんな想いを綴るのかお楽しみに!


東洋大学体育会サッカー部 4年 小林粋

小林粋(こばやし・いき) 1999年7月28日生まれ
東京・清瀬VALIANT→大宮アルディージャJr.ユース→大宮アルディージャユース

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小林粋選手のPLAYER PROFILEはこちらから

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