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「あれから」そして「これから」 3年 小林粋

こんにちは。
今回ブログを担当させていただきます 3年 小林粋です。

前回のブログ後の「あれから」のことそして
「これから」のことについて書きたいと思いますのでよろしくお願いします。


僕は今、病院のベッドの上でこのブログを書いています。

前回のブログ後、たくさんの方から励ましや応援をいただきました。
無観客ですがようやくリーグ戦も再開され少しずつ試合にも出られるように。
配信という形でしたがピッチに立つ自分の姿を喜んでくれた人達がいました。


あれから。。。自分に起きたこと。
そして
これから。。。自分が思うこと。
今の素直な気持ちをお伝えできればと思いますのでよろしくお願いします。

あのブログから4ヶ月。
9月12日 雨降りの土曜日。
その週はリーグ戦メンバー外での練習試合に参加。1点取って勢いついていた矢先。
クロスボールに対して左足を伸ばし着地した瞬間。

あの感触 そして自分にしか聞こえないあの音が 左膝から聞こえた。

4度目の前十字靭帯をやってしまった。。。

コーチが飛んできてくれ担架でピッチ外へ。うなだれる自分。
何で。どうして。もう何も考えられない。考えたくもない。もう無理だ。
全てが終わった。。。

帰りはコーチに抱えられ自宅まで送ってもらい帰宅。自分では精一杯元気を振る舞ったつもりで車を降りた。でも見送ってくれた時のあの悲しそうな悔しそうなコーチの顔は今でも忘れられない。

家に入りすぐに部屋へ。
張り詰めた思いが 感情が 一気に込み上げ 溢れ出し 泣き崩れた。
辛い 痛い 苦しい 悔しい
何で俺からサッカーを奪う?
サッカーの神様なんていない。
大声で泣き叫んだ。

どん底の絶望の中。。。
どれくらいたっただろう。。。少しだけ気分はスッキリしていた。

気付くと
心配してくれた仲間達からたくさんのメッセージが届いていた。
電話をくれた仲間もいた。
「東洋大サッカー部にはお前が必要だよ。」
「また一緒にプレイしたい。」
「どんな形でもいいから最後まで一緒にいたい。」
素直に嬉しかった。泣けてきた。


翌日の日曜日、目が覚めた。。何も変わらないいつもの朝。。。
変わったのは自分の膝だけ。
変わり果てた自分の左膝を見るのがとても悲しかった。みんなは試合行ったかな。今頃どうしてるかな。
何も変わらないいつもの日常になぜか自分だけが急に取り残されたような孤独に襲われた。

月曜日に病院へ行くまでの2日間色々考えた。
サッカー人生、いやこれまでの人生で一番考え悩みそして自分と向き合った。

ケガ、チームの事、大学や将来の事について。。。

もう4回もなんてさ。。。笑うしかないのか。
ようやく復帰できたことみんなに報告できたばかり。
試合出始めたばっかじゃんか。まだ何もチームのためにしてないし。
サッカーは諦めろ。もうおしまいって事か。
違う道を探せっていうことなのか。

まだまだサッカーがやりたい。みんなとサッカーがしたい。
自分の怪我は手術をすれば何とか治る。病気でもない。ゴールの見えない苦しいリハビリを必死で頑張っている人もいる。
でもあの長く苦しい時間を乗り越えられる程の自分はいるのか。
どうしたいか。どうすればいいのか答えがわからない。。。
翌日の月曜日、先生の診察。
どんな時も冷静でそしていつも穏やかな先生の前ではなぜか気持ちが落ち着く。
「もう膝の事は。。。充分わかってるよね。」
「今このタイミングだからこそとても悩んでると思うしたくさん悩んでいい。」
「どんな答えでも粋の選んだ答えを尊重するよ。」
忙しい先生にどれほどの時間を費やしてもらったのだろう。

診察室を出た時の自分 なぜかとても清々しい気分だった。

そして。

これから先 どんなに
痛くても 泣いても 長くても 不安でも 
どんな辛い思いをしてもまたサッカーがしたい。

4度目の手術をすることを決めた。

もしかしたら。。。
最初からその答えは決まっていたのかもしれない。
サッカーが本当に大好きな自分には何度大きな怪我をしてもやっぱり
諦めることなんてできなかった。ただもう一度思いっきりサッカーがしたい。

でも今回それだけでは無い事に気付きました。
今回たくさんの人と話をしました。
それは何度目の怪我の時でも
大好きな仲間・ドクター・トレーナー・スタッフ・両親。
素晴らしい人たち、恵まれた環境に自分がいることができたから、この決断をして来たのだと思った。


翌日の練習日。自分の出した答えを伝えるためにみんなのいるグランドへ。
アイシングしながらみんなの練習を眺める。
どんどん元気になっていくのがわかる。
やっぱり外はとても気持ちが良かった。

練習後の監督に時間をもらい孤独、不安、希望、期待、葛藤。
じっくりたくさんの話を聞いてもらった。

そして帰り際
まさか?

「一緒に帰ろう!」
みんなが俺を待っていてくれたのだ。
「ほら みんながいる。一人じゃないだろ。」
と監督。本当に嬉しくて胸が熱くなった。

今、僕の頭の上には仲間からのメッセージの入ったユニホームがあります。
試合の時には自分の19ユニホームを一緒に連れて行ってくれているようで何だか嬉しかったり。
そして それぞれの道で頑張っているユース時代の仲間が俺のために応援動画を作ってくれたり。

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そんなみんなの思いが時々孤独に押しつぶされ 下を向きそうになる自分を何度も引き戻してくれ 前へと向かせてくれる。
そして練習や試合でみんなの戦う姿を目にすると自分も負けてられない
頑張ってあそこに帰るんだ と奮い立たせてくれる。

10月5日(月)
手術直前に先生が来てくれた。
「最後のチャンス。頑張りましょう。」

ようやく始まる ゼロからのスタート。
新たな自分への始まり。
必ず戻ってみせる。
みんなのいるあの場所へ帰るために。
いってきます。





次回は、嫌な顔1つせずみんなにアイシングを作ってくれる頼りがいのあるマネージャー。
2年の櫻井唯花です。お楽しみに!


東洋大学体育会サッカー部 3年 小林粋

小林粋(こばやし・いき) 1999年7月28日生まれ
東京・清瀬VALIANT→大宮アルディージャJr.ユース→大宮アルディージャユース

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