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果てしない前進を 4年 大西由記

私の大学生活はサッカー部一色だった。

しかしこのブログを書いているということは、最後の日を迎えるまでのカウントダウンは残り僅かであるということ。

正直言って、想像できない。


授業を受けていようが、アルバイトをしていようが、楽しい時も辛い時も頭の片隅にはいつもサッカー部があった。

去年の後期の集中応援前は99%を締めていて、遂にはパンクしてしまった。まさかあれが最後の集中応援になるとは思わなかったので少し寂しい。(何回この話するんだよって思われるかもですが、最後なのでもう一度)


2019年10月5日 朝霞中央公園陸上競技場
あの日、サッカー選手じゃなくてもサッカーを通して多くの方を笑顔にできると思った。

これまでマネージャーという立場では、日の目を浴びる選手やチームを陰から支えることしかできないと思っていた。それもすごくやりがいがあったし、みんなが日々続ける頑張りが実を結んだときほど嬉しかったことはない。


でもこの試合が終わった時に、マネージャーの私が自分の為に頑張る理由ができた。


"サッカー選手と同様、サッカーを通して人々のワクワクを創出する"


ただ、今シーズン積極的な集客ができない状況でこれを実現できていない。今はとにかく試合が当たり前のようにできているだけで有り難いのだけれど、最後にもう一度。もう一度だけでいいからみんなの努力の積み重ねを最大限に引き出せる試合環境を作って、より多くの人に楽しんでもらいたかった。

このような境遇もあり、私には目標ができた。

【サッカー部を通して出会った先輩・後輩・同期と共に働いて多くの方を笑顔にすること】

キラキラしたパフォーマンスで楽しませるアイドルや1つひとつのプレーで会場を湧かせるサッカー選手、巧みな話術で惹きつけることができる人のように周囲を魅了するような表現力を私自身は残念ながら持ち合わせていない。そんな私が別の形で誰かを笑顔にできる方法というものを見つけることができた。

漠然とサッカーに関わりながら生きていきたいという想いが具体的に、努力次第で手の届くものになった瞬間でもあった。


サッカー部の為になる小さなことを日々積み重ねてきたお陰だと思う。


そんな私は4ヶ月後、サッカーとは無縁の仕事についているだろう。

これも自分で決めた選択だった。

目標に対しての逆算方法は沢山あるからだ。

一般論が私にとって正しいとは限らない。
成功体験だけが私を成長させてくれるとは限らない。
見本となる人の真似をすることが目標実現の一歩とは限らない。
出会うまでのプロセス、経験が誰一人同じではない。だから周りに流される必要はない。
自分は自分で良いのだ。

4年前の幼い私にはこんなことを考えることはできなかっただろう。
サッカー部で過ごした4年間があったからこそ目先の利益に捉われず先を見据えることができ、精神的にも成長できたのだと思う。


また、右も左もわからない状態から4年間、常に熱量高く取り組んで来られたのは関わって下さった全ての方のお陰です。


仕事を覚えるのに必死でマネージャーの先輩方の観察ばかりしていた1年次。
仕事の幅が広がって担当を持つようになり、あれこれやりたいと提案して先輩方を困惑させた2年次。
チームが苦しい時にピッチに立てないマネージャーには何ができるか考え続けた3年次。
例年通りにできないことが増えて、チームにとってマネージャーの存在意義が分からなくなってしまった4年次。


内に秘めてることはそれなりに多くあって、部員の1つひとつのレスポンスやチームの結果に対してどうすることが正解だったのか、など自問自答する日々だった。

学年が上がるにつれて自分の仕事も増えていって、マネージャー全体をまとめる立場にもなって、もしかしたらそつなくこなせていたように見えたかもしれないけれど、内心かなり必死だった。今年は特に頭を悩ませた。


そんな中でチームは「アミノバイタル®」カップ ベスト4という新しい歴史を作った。


その時、

"みんなが目の前の試合に注力できる環境を作る為にマネージャーはいるのだ"

と霧が晴れた。

単純で明快な答えだけれど、チームの為を想い過ぎて本質を見失ってしまっていたんだな、と気付かされた。

支える立場のはずなのに、いつも悩みを解決するヒントをくれるのはみんなでした。
4年間マネージャーを続けて来られたのも部員のみんなのお陰で、みんなという存在はとても大き過ぎて偉大でした。


別の形じゃなくて、東洋大学体育会サッカー部で出会えて良かった。

「ゆきからサッカー部がなくなったらどうなっちゃうの?」と最近よく友達に言われます。

かなり寂しいけれど、この4年間の経験を糧に、私自身の目標を達成する為の行動・努力をして、もう一度再会できることを夢見て前進していきたいと思います。

って、すごい引退感満載になっちゃいました。


みんなが全国大会出場への切符を掴んでくれたおかげで、アディショナルタイムがあと1ヶ月もあります。


とても幸せです。

ただ、12月6日の結果を受けて1部昇格の可能性を失いました。

部員の誰もが、もうこんな想いをしたくないと思っているでしょう。


リーグ戦残り2節、アイリーグを含む全国大会に向けて、そして笑顔でシーズンを終える為に。

選手が結果を出す為に努力する一方で、マネージャーという立場ではなにをすることができるだろうか。

まだまだ頭をフル回転させ、日常生活で得たヒントを元に行動に移す余地があります。


これもすごく幸せなことです。

特別な1年の集大成。
絶対に笑って終えようね。


最後までご覧いただき、ありがとうございました。

明日のブログは、長澤昂輝です。

彼との会話では、いつもいろいろなことを考えさせられます。
厳しくも相手を想った温かい言葉に、私は何度も背中を押してもらいました。

このチームでもう一度プレーする為に懸命にリハビリに励んでいる姿を見て、その瞬間を共に迎える為のサポートを全力でしたいと心から思います。

そんな彼のブログをお楽しみに。

東洋大学体育会サッカー部 4年 大西由記

大西由記(おおにし・ゆき) 1998年8月1日生まれ
経済学部国際経済学科所属

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#東洋サッカー部ブログ2020

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