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【ドイツ事情】他人にも気軽に注意する #231

※ 音声はコチラ↓ stand.fm で平日の毎朝7時に配信しています。

Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ。
白井宏美です。

通常、ドイツ事情は毎週水曜日にお送りしているのですが、昨日は発音について解説しましたので、本日、ドイツ事情についてお話します。

先週は「ケーキにフォークが刺さっている!」というテーマでお話しました。

今日はドイツでは「他人にも気軽に注意する」というテーマでお話します。

第175回で「助け上手、助けられ上手」というお話をしましたが、

ドイツでは他人をパッと助けるだけではなく、他人にパッと気軽に注意もします。

たとえば
道に広がって歩いている男性グループに、後ろから来た女性が注意したり、郵便局で並んでいる列に割り込んだ男性に後ろの男性が注意したりするところを見ました。
注意されるほうも慣れていてサッと謝って広がるのをやめたり、割り込みではなく事情があって郵便局員に指示されたことを丁寧に説明したりしていました。

日本では、注意して逆切れされたとか、暴力を振るわれたなどという事件も耳にしますので、男性グループに私ひとりで注意するなんて怖くてできませんが、体格のいい男性でも注意する人はなかなか見かけません。

ドイツでは大学の講義中に学生が学生に「おしゃべりしないで!講義に集中できない!」と注意するのも見たことがあります。
このように見知らぬ他人に対してではなく危険性がない例さえも、日本の大学では見たことがありません。

日本も昔は外で遊んでいる子供がいたずらや危ないことなどをすると、注意してくれる近所のおじさんがいたものですが、今はそういうおじさんもいなくなったのではないでしょうか。

日本では、事を荒立てたくない衝突を避けられればそれでよいという考えがさらに強くなってきていて、見て見ぬふりをする人が増えているように感じます。

ドイツ人は自己主張が得意で、他人と意見を戦わせることも楽しめたりしますが、日本人はこういうことがますます苦手になってきていることが理由のひとつだと考えます。
他にも、日本のほうが都市化が進んでいて、他人に干渉しないという大都会の性質がより強く出てきているとも考えられます。

皆さんはどう思われますか?
感想やコメントをお待ちしております。

それでは、このあとも素敵な1日を!
Einen schönen Tag noch!
Tschüs!


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