【ドイツ事情】暑ければ授業なし!?Hitzefrei(暑気休み) #113
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※ stand.fm で平日の毎朝7時に配信しています.
Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ.
白井宏美です.
毎週水曜日はドイツ事情について私の体験も踏まえてお話しています.
第108回ではドイツは日本よりはるか北に位置していることや,ヨーロッパはここ数年,毎年猛暑に襲われていることなどについてお話しました.
今日はドイツの Hitzefrei についてお話します.
Hitze は「暑さ」frei は「フリーな,自由な,休みの」という意味です.
直訳すると「暑さ休み,暑気休み」となります.
第108回でも触れたように,ドイツでは一般家庭にはクーラーがないのは当たり前です.公共施設や会社などでもエアコンが設置されているところは少なく,学校にも付いていません.
湿度が低くカラッとしていて夜は気温が下がりますし,夏も短いですから日本のようにエアコンがどうしても必要という状況ではないのです.
それでも日中,とても暑い時はあります.
そんな時はどうするのか.
頑張って耐えるのではなく,さっさと休みます.
気温が高いときに学校の授業を短縮したり取り止めたり、勤務時間を短縮したりする制度があるのです.
それが Hitzefrei です.
その内容は州によって違っていたり,高学年は当てはまらなかったりする場合もあります.
たとえば,ブランデンブルク州では、午前10時に屋外の日陰で25度に達した場合、または午前11時に建物内で25度に達した場合、授業は正午までとなります.午後の授業は中止となるわけです.
また,ノルトライン=ヴェストファーレン州では,校長や教頭が暑さ対策をすることになっていて,目安は室温27℃以上です.27度になると授業を短縮するのか取り止めるのかなど判断を下すことになります.
25度未満の場合は Hitzefrei にすることはできません.
暑いなか我慢して勉強しても効率が悪いし,身体への負担も大きいということで休みにしてしまう Hitzefrei,合理的でドイツらしいですね.
炎天下での高校野球なんて考えられないことでしょう.
皆さんはどう思われましたか?
それでは
Schönen Tag noch!
Tschüs!
【参考HP】
https://de.wikipedia.org/wiki/Hitzefrei#cite_note-19
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