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【ドイツ事情】バウムクーヘン #55

https://stand.fm/episodes/6267b9481ecec10006b2aa65

※ stand.fm で平日の毎朝7時に配信しています.

Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ.白井宏美です.

毎週水曜日はドイツ事情について私の体験も踏まえてお話しています.
今日はバウムクーヘンに関するお話です.

2回目の放送で「実は身近なドイツ語」を紹介した際,バウムクーヘンも取り上げました.

もとのドイツ語は Baumkuchen と言います.
Baum + Kuchen の合成語で,Baumは木Kuchenはケーキという意味でしたね.
ケーキの層が木の年輪に見えますから.

実はこの Baumkuchen ,発祥の地であるドイツでは一般的なお菓子ではないのです.

日本ではユーハイムから始まって,その他にも専門店がいろいろでき,手軽なものならコンビニでも売っていますよね.

ドイツ語の授業で学生に「バウムクーヘンを食べたことがない人はいますか?」と聞くことがあるのですが,食べたことがない人はこれまで一人もいませんでした.

一方,知り合いのドイツ人に聞くと,食べたことがない人がほとんどなのです.
日本に来て初めて食べたという人もいました.

なぜ発祥の地なのに,あまり馴染みがないのでしょうか?

そもそもドイツではバウムクーヘンをあまり見かけないのです.
日本のように全国どこにでも売っているのではなく,ドレスデン(Dresden)ザルツヴェーデル(Salzwedel)などにある老舗で高級菓子として売られています.

何かお祝いごとの時や贈り物に用いる特別なお菓子というイメージが持たれていて,日常的に親しまれているお菓子ではないことが理由の1つとして考えられます.

また日本では一口サイズに切って袋詰めされているものが多く,ちょっと買って食べるのに便利ですが,ドイツでは本来の塔の形のまま売ってあったり,大きかったりしてちょこっと食べる感じではありません.これも普及しない理由かもしれません.

ドイツにあるバウムクーヘンの老舗に行きたくなるのも日本人が多いのです.私もドレスデンの Kreutzkamm という老舗に行ったことがあります.

八重の塔みたいなバウムクーヘンが沢山お店に並んでいて驚いたことを覚えています.
お店で食べると,輪に沿って5ミリぐらいにそぎ切りされたものが出てきます.
さすが本来の切り方だけあって,口当たりがよく本来のおいしさを味わえます.

そんなバウムクーヘンですが,現在ドイツ観光局がバウムクーヘン・ツイッター・キャンペーンを実施していますね.
プレゼントはなんと全長40㎝のバウムクーヘン丸ごと1本!
締切は 2022 年 4 月 30 日午後 11 時とのことです.
興味のあるかたはチェックしてみてください.

https://www.germany.travel/media/redaktion/pdf/TaC_Twitter_JP_EN_Baumkuchen_2022.pdf

高価ですし自分で買うことはなかなかないので,この機会に応募してみました.当選したらスゴイですけどね.

それでは,また明日!
Bis morgen!
Tschüs!


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