【ドイツ語発音】ng は「ング」ではない!#276
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Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ。
白井宏美です。
第275回では「語末、音節末の g も無声音」について解説し練習しました。
そうしましたら、ツイッターで質問をいただきました。
ドイツの哲学者の名前なのですが、スペルは Schelling で日本語のカタカナ表記では「シェリング」と書かれているんですね。
質問内容は、この場合は ng なので「~ング」となるのか、それとも本来は「シェリンク」なのかというものです。
この ng の発音についても解説しようと思っていましたので、ちょうど良かったです。
答えは、どちらでもないのです。
[ˈʃɛlɪŋg] でもなく [ˈʃɛlɪnk] でもありません。
正しい発音は [ˈʃɛlɪŋ] となります。
うしろに [g] も [k] も付きません。
カタカナ表記にする場合、「シェリン」と書くのが一番正しい発音に近くなります。
文字は n と g ふたつありますが、音はひとつです。
[ŋ] という音で「鼻音」という鼻にかかる音になります。
発音の仕方を説明しますね。
舌の奥を高くして上あごの軟口蓋というところにつけます。
つまり、できるだけ奥につけようとしてください。
そして、口からではなく鼻から空気を抜きます。
この時、鼻をつまんでみて鼻が響いていればOKです。
[ŋ] という音です。
たとえば
「長い」という意味の lang [laŋ]
「入口」という意味の Eingang [ˈaɪnɡaŋ]
「新聞」という意味の Zeitung [ˈtsaɪtʊŋ]
などを
[laŋg]
[ˈaɪnɡaŋg]
[ˈtsaɪtʊŋg]
のように [g] の音を付けてしまう間違いがとても多いのです。
明日は実際に発音できるよう練習しましょう!
それでは、また明日。
Bis morgen.
Tschüs!
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