【ドイツ事情】悪魔を見破る蹄鉄 #447
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Hallo zusammen!
Mein Name ist Hiromi Shirai.
『白井博士のドイツ語講座』へようこそ。
白井宏美です。
毎週水曜日はドイツ事情について、私の体験も踏まえてお話しています。
先週の第442回では「幸運をもたらすもの(人)Glücksbringer」というテーマでお話しました。
11の幸運をもたらすもの(人)を紹介しましたが、今日から数回に分けてこれらがなぜ幸運をもたらすのか、その理由や起源についてお話します。
今日のテーマは「悪魔を見破る蹄鉄」です。
「四つ葉のクローバー」 das vierblättrige Kleeblatt を見つけた人は幸運だと言われるのは日本も同じですよね。
これは単に四つ葉のクローバーが珍しく、なかなか見つけることができないためです。
ただ、宗教的な文脈もあります。イブが楽園からお土産として四つ葉のクローバーを持ち帰ったとも言われているのです。このことから、四つ葉のクローバーを持っていることは、楽園の一部を身につけていることになるというわけです。
注意しなければいけないのは、必ず自然の四つ葉のクローバーであることです。栽培されたクローバーは逆に不運を呼び寄せてしまうそうですよ。
馬の蹄を保護する「蹄鉄 」Hufeisen が幸運をもたらすと言われているのは、なぜでしょう?
馬は強さと力の象徴で、蹄鉄はこうした高貴な動物を守るものであり、それゆえ人間にとっても幸運なものとされているのです。
特に、蹄鉄を見つけると農家に幸運がもたらされ、その蹄鉄が家や農場を守るとされていたようです。
迷信によれば、悪魔が人間の姿になって家に入ろうとすると、ドアの上に吊るした蹄鉄が頭の上に落ちると言われているんですよ。蹄鉄は悪魔を見破ることができたのですね。
ドアの上に蹄鉄をどのように吊るすかについては、意見が分かれています。運が落ちないように開いたほうを上に向けるべきだと考える人もいれば、開いたほうを下向きにして、運が落ちて広がるようにするという説もあります。
最後に「1ペニヒ硬貨」Glückspfennig または 「1セント硬貨」Glückscent についてです。
この硬貨は銅でできています。銅は、かつて邪悪な呪文を溶かすことができると言われていました。そのため、洗礼の時の硬貨は、子供の幸運を願って出産の際に贈られることが多かったといいます。
現在でも、道端で1セントを見つけると、たいていの人はそれを幸運のしるしとみなして喜びます。
また、1セントを人に贈ると、贈られた人に金運がもたらされると言われているんですよ。
いかがでしたか?
意外な理由もあったのではないでしょうか。
それでは、このあとも素敵な1日を!
Einen schönen Tag noch!
Tschüs!
【参考HP】
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