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【UCHIYAMA GOLEIRO ACADEMY】第2回レポート「そのトレーニングは何のためにやるのか?」

この日解説が行われたのは①トレーニングプランの組み方②試合に向けたコンディショニング③GKへの指導者の関わり方の3つ。

その中でも最も長い時間を割き重点的に解説がなされたのが①だ。内山氏が以前GKコーチを務めていたフウガドールすみだなどの実際のトレーニング映像を交えながら、各トレーニングの目的や注意点などが事細かに解説された。

全3回の講義の中でもおそらくメインとなる部分であろう。

そこで改めて気付かされたのが、何を高めるかという目的をはっきりと設定してメニューを組むことの重要性だ。

パッと見では同じに見えるトレーニングであっても、コーディネーション(身のこなし)を高めるために行うのか、それともレスポンスを高めるために行うのか等、目的が異なれば当然配球するボールのスピード(強度)や本数も変わってくる。

例えばコーディネーションのトレーニングであれば、型を身に付けるべくきちんとしたフォームで反復できなければ意味がない。正しい動作を身体に染み込ませるのが最大の目的であり、それには当然弱めのボールスピードでトレーニングを始めるべきだろう。

ところが、正しいフォームが身に付いていない段階で「試合の強度に近付けよう」などと当初の目的とズレた発想からあまり速いボールを蹴ってしまっては、フォームが崩れてコーディネーションのトレーニングにならなくなってしまう。

逆にレスポンスを高めるためのトレーニングで楽なボールを蹴ってしまっては、「レスポンスを高める」という目的は達成されず、コーディネーション寄りでかつ目的が曖昧なトレーニングになってしまう。

正しく行えば有益なはずのメニューであっても、「なぜその強さなのか?」「なぜその本数なのか?」といった細かい部分まで一貫性を持って突き詰めなければ、一瞬で「ただ何となく行っているトレーニング」に成り下がってしまうのだ。

育成年代などでも、あと少しの詰めが足りないばかりにこうした「もったいないトレーニング」になってしまっているケースは非常に多い。

一つ一つのトレーニングの目的(何を高めるのか)を明確にし、それを基にボールの強弱など細部まで考慮し、質の高いメニューを構築する。そうすることで選手の理解と習得は大幅に早まるのだそうだ。

このように内山氏の講義の中には、知識として覚えておくだけでトレーニングの質を飛躍的に高められるヒントがふんだんに盛り込まれている。基礎から応用まで、正に「ゴレイロのすべて」が学べる内容だ。新しい視点や考え方に触れることで、ご自身のゴレイロ観をさらに広げてみてはいかがだろうか。

文:福田悠

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