数字でみるモクモクニッポン
数年前から江戸川区在住なんですが、引越てびっくりしたのは、男女ともに喫煙率が高いこと。老人ホームや小中学校、ファミリータイプのマンションやモールも多いのに、なぜだろう?と不思議だった。カフェ・レストランもほぼOKだし、出勤中に歩きたばこするひともいる…。喫煙者の友人は家へ遊びにきたとき「天国だな!」と喜んでいた(笑)先日twitterやBLOGOSで取り上げられてた記事をもとに趣味で調べた備忘録。
◆ポイ捨て禁止のはじまり
東京都の路上喫煙禁止条例は、千代田区(皇居がある)が2002年に一番乗りでポイ捨て罰則をつくったのがはじまり。罰金は2000円~条例上限は2万円迄。都内ルールはあるものの、市区町村で決めてるのでそこそこ緩かったりする。
23区で最後まで抵抗勢力?だった江戸川区は2012年に条例を施行したけれど、たばこ税収入はとくに減っていないし、50億近くを稼ぎだし地方税の10%を担っている。2000年初頭は男性の50%近くが喫煙者。凄いね。ちなみに2016年の男女喫煙者平均率は19.3%まで落ちている。
JT全国喫煙者調査率を参考に作成、黄色の2014年は消費税が5%→8%へ引上げた年。
◆全面禁煙は必要なのか
BLOGOS - 厚労省がいよいよ全面禁煙を提言、飲食店での実質的な禁煙が実現するか
これについては全面賛成(*´∀`*)ノ゚周りに喫煙者多いですが(親戚一同・友人半数)マナー守ってるし高い保険料払ってるしたばこ酒税多く払ってるので否定はしない。が、病人や子どもが顧客の病院・学校は受動喫煙NGにすべきだし、インバウンド(海外旅行客によるビジネス)増加が見込まれる今後、喫煙可のレストランは需要が見込めない。
調べたら、食べログの完全禁煙率を調査した興味深いデータをまとめてる方がいた。生活保護率の比較まであり。面白い!江戸川区は生活保護30%…マジカ
完全禁煙で登録されているレストランが20%を超えているのが、目黒区、渋谷区、世田谷区、豊島区、千代田区、中央区の6区。完全禁煙で登録されているレストランが10%をきっているのが、足立区、江戸川区、葛飾区、荒川区の4区。世界的に、貧困層、低学歴層で喫煙率が高い、と言われているが、23区においても、割とあからさまに貧困やイケてないイメージのある区ほど禁煙のレストラン登録が低い。
で、インバウンドと呼ばれる、訪日外国人の割合と喫煙率はどうなのよ?2016年は2400万人のうち27%が中国、21%が韓国、5%がアメリカで、2%がオーストラリア。アジア圏の喫煙率22%と日本よりわずかに高い。欧米顧客TOP3のアメリカ・オーストラリア、カナダなどは喫煙率15%下回っているので、禁煙・分煙の需要は高いと思われる。この辺、国別一人当たりの消費額でみてみると、どの層をターゲットにすべきか着目点が変わりそう(ひどい)2400万人って結構な数字ねーと思ったけど、世界ランクでは16位な日本。ぶっちぎり1位は年間8000万人が訪れるフランスでした。
各国別喫煙率 OECDデータ を参考に作成
◆全面禁煙でも客足は変わらない、むしろ増える
海外の事例をよむと、条例は売上を減らさないし、店側にとってはいいこともあるんですよね。タバコ用空気清浄機を買わなくて済む、クリーニング代が減る、分煙スペースの区分けが不要=オペレーション一元化、非喫煙者が顧客になる、従業員の健康促進、インバウンド層の取り込み等々。
(味蕾が正常になって)質のよい顧客がつく=企業努力しないと生き残れないって点もあるし、喫煙者のみターゲットにしたお店ができればいいです。自分は嫌煙家ではないので、よく行く喫茶店↓はごちゃまぜですが。
完全禁煙
鎌倉「ヲガタ」、渋谷「月詠珈琲」、大井町「クローバーコーヒー」
ちなみに禁煙する方は、きちんと医者の指導をうけるか、禁煙セラピーの本に目を通したほうがいい。身内がある日突然禁煙→成功したのですが、あまりに急すぎて、震えやホットフラッシュが止まらなかったらしい…ン十年吸ってたのに、急にニコチン断ちしたら身体もビビるわな。
モノクロ映画「コーヒー&シガレッツ」はめっちゃよいのでみんな見よう!
1年前に書いた記事↓米国CDC調査では喫煙率はヘテロセクシャル16.6% LGBT 23.9%。依然LGBT層の喫煙率は高いし、新宿2丁目は禁煙のお店探す方が難しい。法改正されたら大きな課題だね。
以上!