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移籍金クラブ史上最高額選手との別れ

7月9日、リュカ・エルナンデスのPSG移籍が正式発表。Skyによると、バイエルンのドリーセンCEOとPSGのアル・ケライフィ会長の間で数週間に渡り行われたリュカ・エルナンデスの移籍交渉は移籍金€45m + add-onで決着したとのことだ。

リュカはバイエルンに移籍した2019年当時、SportBildにてこう語っている。

「2014年のW杯やFCバイエルンで長年成功を収めたキャプテン、フィリップ・ラームの背番号を付けることができてとても光栄だ。ここクラブにおいてそれが重要な背番号であることは分かっている。」

クラブ史上最高額の移籍金€80mで獲得し、レジェンドであるフィリップ・ラームなどが付けた背番号21を背負ったリュカ・エルナンデスのバイエルンでの物語はわずか4年で幕を閉じてしまった。

リュカは試合に出場すれば、トップクラスのDFでその対人の強さで、チームを幾度となく救ってきた。特に20/21シーズンのCL準々決勝PSG戦のパフォーマンスは特に印象的だろう。

しかし、そのプレースタイルの激しさからか彼には常に怪我の問題が付きまとった。昨年11月のカタールW杯で、右膝前十字靭帯断裂の重傷。終盤戦での復帰が望まれたが、結局復帰は叶わず、22/23シーズンは終了となった。transfermarktによると、バイエルンでの4年間で欠場した試合は66試合。クラブ史上最高額で獲得した選手として、あまりにも怪我での欠場が多すぎた。

リュカについては怪我だけではない。彼にはピッチ外の話題も多かった。元妻へのDVでの起訴や裁判、今年4月には元妻がInstagramでリュカの不貞を暴露するなど、詳しくは話さないがプライベートで多くの問題があった。裁判では、刑務所収監の可能性もあったため、バイエルンも彼をサポートした。

一時はバイエルンとの契約延長間近とも報じられたリュカ・エルナンデスだったが、最終的にPSGを選んだ。バイエルンはW杯での大怪我の影響もあり、2027年までの契約延長、年俸€15mの現状維持を提示した。リュカはCLのバイエルン-PSG戦前からPSGと接触していたようで、PSGはバイエルンの提示条件を大きく上回る年俸€19mの長期契約を提示したようだ。

リュカにとっては、半年以上戦列を離れている自分に、PSGが好条件のオファーを提示してくれたことが嬉しかったのかもしれない。しかし、契約延長を信じて止まず、半年以上復帰を待ち侘びていたバイエルンサポーターにとって、このタイミングでの移籍は失望せざるを得ないものだ。

とはいえ、バイエルンは既にリュカの後任を見つけている。ナポリからキム・ミンジェ獲得が決まっており、残すは正式発表のみ。怪我に強く、昨季のセリエNo.1CBである彼は、リュカの完璧な後任となるだろう。

最後に

最後に、リュカ・エルナンデスのバイエルンでの4年間に感謝したい。クラブ史上最高額でのリュカの獲得は成功とは言えないが、助けられた場面はいくつかあった。今後のリュカのPSGでの成功と、バイエルン戦以外での活躍を願っている。






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