超奥手な38歳の話

というハッシュタグをつけて書き残すことにしました。

思い出せスタートラインの、つづき。


先日ご紹介頂きました奇跡の当たり物件(言い方)
超奥手な38歳、以後「タミオ」とします。


超奥手同士何の進展もしないまま終わってしまう、という不安な前提条件があったため

連絡先を交換する際に
連絡の頻度や、連絡しやすい方向性を調整しておいた。


それからというもの
先に結論から言うと、毎日連絡を取り合っている。


翌日仕事がある日は、夜22時まで(もうすぐ40歳なのに)という
私の健康維持を理由にルールを定め
とにかくこちらの調子を伺いながら連絡をくれる。

本当に超奥手なの?と思うぐらい
実際に確認したぐらい連絡をくれる。


質問タイムを設けており
「本日の質問」と称して、とにかく思い当たる質問を投げる。
そして聞いたことには自分も答える。

そんなやりとりを重ねていくうちに
色んな相手のことを知っていき

質問+答え だけの決まった情報だけでなく


とんでもない質問を投げた時の反応
だったり

いかに質問に対して真面目に答えてくれるか
だったり

細かい言い回しとか
こちらの質問や回答に対する返し だったり


いろんなことが、尽く誠実だった。



何一つ趣味が合わなくても
相手に興味は湧くんだなと思った。

時々見たこともない単位(職業柄)を使って来たり

きっとたくさん考えて文字を打ってくれているであろうと思うんだけど
返信に時間がかかることが多い ぐらいで


まぁ、話し方や言葉のラリーひとつとっても
相性ってやつがありますので

もちろん合う・合わんはあると思うけど

とにかく
「本当にご縁が無かっただけなんだろうな」と思うしかないぐらい、今のところ非の打ちどころがない殿方です。



とにかく仕事の休みが合わないので
ご紹介から1か月、文字のやり取りだけで繋がってきましたが

先日晴れて急遽お会いすることが出来ました。



その時も
私が2度目のワクチン接種を控えていることと
自身がまだ1度も接種を受けられていないことを考慮した上で

お互いが2度目を終えてからの方が安心か?と訪ねてくれた。


ちゃんとこちらの安全を気遣ってくれているのが分かったし、こちらの気持ちを重視してくれようとする想いが伝わったので

謹んでお受けした次第です。


私自身が一切興味のない 釣りが趣味なタミオは
私をマス釣り場に連れて行った。

釣りはしなくても、ご飯が美味しいから と言って

ご飯を食べるためだけに、マス釣り場に行った。

マスを釣っている人々を見ながら付近を歩く(突然の雨に打たれながら)という過酷な状況で

とても血が騒いでいるようで見ていてかわいそうな気持ちにもなりましたが

釣りやBBQはまたいつかの機会に、と約束して

予定通りご飯だけを食べてきました。


食事中もマスクを外せば
どちらからともなく一切お互い喋らずに黙々と食し
美味しさを表情だけで伝え合ったりした。

少しだけ川原を歩いて
本当に食事だけで弾丸帰宅してしまいましたが


ま、最初ですからね。


満足するまで一緒にいるより
「また会いたい」「もう少し一緒にいたかった」を残してお別れする方が良い

とか 言うじゃない。



実際のところそれもあるけど

滅多に休みが無いタミオ唯一の休みに長旅をさせて
疲れを癒す時間も、他のやりたい事ができないのもなんかな

と変に気を使ってしまい


もし付き合うようになった場合もそうだけど


連絡然り、逢瀬然り

お互いの生活リズムを崩したり、義務になったりするのは嫌だなと思っていたので

そういう意味でも最初が肝心かな とか

勝手に膨らませた妄想で無駄に気を使い
さっさと解散しました。


結果、ちゃんと二人に

「また会いたい」
「もう少し一緒にいたかった」が残ったので

良かったことにします。


なんだか
メチャクチャ盛り上がったわけでもないし

なんというか
メチャクチャ話が弾んだわけでもないし

未だにやっぱり、恋愛感情のウキウキとかワクワクって思い出せずにいるけど



店員さんや道路工事のおじさんに
会釈をするタイミングが同じだったりとか

話すスピードや言葉選びがとても心地よかったり

無言の時間も安心できたりしました。


貴方は本当に超奥手なのかい と尋ねたあの日
タミオは

「本当です、字だから話せるだけで会ったらきっと無理。」と言った。


「大丈夫、私がしゃべるし話すことなくなれば歌う。」
なんて言ってあったけど


意外にタミオはとても自然体で話していて
私はタミオが思うほど喋らなかった。

私が一番意外だった。


元々私はおしゃべりな人間ではなくて
世界に放り出された時に生きやすく進化した結果、よくしゃべるようになっただけで

社会を上手く立ち回るために
たくさん喋る努力をしていたのかな って気付いてしまうぐらい

安心して黙っていられる空間が不思議すぎて

満喫してしまいました。


タミオとの進展を前向きに考える気持ちが
一段と増した一日でした。



まだまだ知り合って1か月。
沢山話していても、毎日連絡を取っていても、たぶん知らないことだらけ。


でも
嬉しいと感じることや
悲しいと感じることは、似てる。

お互いを思いやる気持ちや
自分を少しだけ蔑んでしまう心持ちも、似てる。


もしかすると人によっては
「この人のこの部分面倒くさいな」と思われるような部分も、たぶん似てる。


似てればいいってわけでもないけど


安心して伝えたいことが伝えられたり
相手もそうしてくれているのが伝わってくるのが

とても穏やかな気持ちになれる、今日この頃でした。




男と女なんてモンは
いつ何が起こるか分からない生き物なので

とりあえず

このハッシュタグが、もう少し続けばいいなと思うんでした。

#超奥手な38歳の話

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