肘下がりとは

投手にとって投げるという動作はご存知の通り、            身体にかなりの負担をかけます。


その動作を過度に繰り返したり、正しいフォームで投げられず身体を壊してしまう選手を実際に見たり、経験したことはありませんか?

そこで今回は、投球時に故障を招きやすいと言われている「肘下がり」について書いていきたいと思います。


1.肘下がりとは

そもそも肘下がりとは何でしょう?

具体的にどのタイミングで、どこまで肘が下がると
ケガををしやすいのか答えれますか?

肘下がりとは投球動作における初期コッキング期~加速期(図1参照)に肩関節の角度が減少することによって生じるものであり、肘の位置が両肩を結ぶ線より低いことを言います。


この「肘下がり」がみられる投手では、体幹が非投球側に倒れ、ステップ膝が非投球側に向く傾向があります。それに伴って、体のバランスが不安定になり肩や肘に必要以上の負担がかかってしまうのです!!

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では具体的にどのような対策を行えば肘下がりはなくなるのでしょうか。
大事なのは、柔軟性と投球時の体の使い方です!

ここからは、具体的な練習方法について解説していきたいと思います。


2.柔軟性

まずは柔軟性について解説していきます。


投球時の肘下がり予防で柔軟性が必要となってくる筋は、
大胸筋や上腕三頭筋といった肩関節の動きと直接関わるものがありますが、
実は肩甲骨周りの柔軟性がすごく大事なんです!!!

肩の動きは肩関節のみではなく肩甲骨の上方回旋という動きが一緒に起こることによって腕を高く挙げることができるのです!!!

この肩甲骨の上方回旋に制限が生じてしまうと、肩を挙げようにも
うまく挙がらなくなってしまいます!

そこで今回は自身で簡単に行えるストレッチ方法を
いくつか紹介しようと思います!

まず大胸筋は、、、、
①肩関節を投球時のようなポジションに設定し、壁などに着けます
②その後、胸を開くイメージで肩を後ろに反らし胸の筋肉が伸びていることを感じます。 

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※大胸筋は広範囲に筋の線維があるため、腕の位置を変えて実施していきましょう。

次に広背筋のストレッチです、、、
①片足を伸ばした状態で座ります
②伸ばした方の足と対側の手を斜め前に伸ばします

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※足に手を伸ばすのではなく斜め前に出すのがポイント!

3.練習方法

次に実際の投球時に肘が下がらないようにする練習法をご紹介します!!

練習法の一つにボールを地面に叩きつける練習があります。
これは、肘の位置をしっかりと作ってから真下に投げることによって
肘の位置を身体に教え込む練習になっています!

また、この練習は真下にボールを投げますが、
意識するのは普段と同じように正面に投げるつもりで行うことです!!
真下への意識が強すぎると通常の投球動作に
悪影響を与えてしまうので気を付けましょう!

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4.最後に

ここまで、肘下がりとは何のか、柔軟性、練習法について書きましたが
ここに記載したストレッチ法や練習法は一部分だけです。
実際に細かい筋のストレッチや動作の指導は熟練のトレーナーや指導者でないと出来ません。
また、誤った動作に気づくのも経験が必要となります。

今回のように投球フェーズという観点と身体の状態の観点の両方から見ていくことで今投球で抱えている悩みの解決にもつながります!                                                     FBLのトレーナーはその両方の観点から皆さんをサポートさせていただくトレーナチームです!                                      トレーニングではなかなか改善してこない、投球フォームの修正が出来たのに改善されない、そんなときはぜひオンライントレーニングやオフラインでのトレーニングを受講してみてください!!

本日も長々と投稿させていただきましたが、最後までご愛読いただきありがとうございました!                                次回も投球フォームやトレーニングについてコラムを更新していきます!

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