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山口昭男一句鑑賞/「秋草」2023年4月号

おはようございます。
続けることを目標にしておきながら早速存在を忘れていたFBIです。
今月も山口昭男主宰の作品欄から一句、抽いてみます。


日光に残る月光寒明ける

4月号の俳句には色々と驚かされましたが、この句には仰天したともに言い表せない読後感を覚えました。真っ白い「日光」の中に、月の光が残っていると感じるという発想がまず凄いです。脱帽です。私はこの「日光」を朝日と読みました。だからこそ、月光が残っていると感じられたのだと思います。そして下五の季語! 発想が凄い句は季語よりも措辞が一人歩きしがちですが、掲句の季語「寒明ける」は見事なまでに上五中七と呼応しています。


今月はこれぐらいにしておきます。いくつか「秋草」は手元にありますが、ここまで驚かされる主宰作品はなかったように思います。
挑戦の心と、季語を活かす精神を大事にしようと思わせてくれます。

俳句結社「秋草」はウェブサイトを持たない結社です。
興味があったら、コメントや私のTwitterで、お気軽にお尋ねください。

来月もお会いしましょう。
それでは、また。

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