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【第18条】新規事業では事業シナジーを求めるな by FBマネジメントグループ

多角化経営は事業シナジーあり、多柱化経営は事業シナジーを求めない

多柱化経営では外部環境に左右されない経営体制づくりを行うことで、コロナ禍のような危機でもリスクを分散することができます。

第3条では「多柱化経営では最低でも3つの柱を創れ」を解説しましたが、どのような事業も「成長」「成熟」「衰退」「寿命」があります。1事業に依拠してしまった場合、寿命=倒産となります。

大切な祖業をお守りするために、最低3つの事業の柱を創ることで、外部環境の変化に耐えうる経営体質に変わりますが、そこにシナジーを求めた場合、一つのリスクに対し、同じ影響を受けることになります。

今回はなぜ新規事業にシナジーを求めないのか解説します。

むしろ事業シナジーのない3つの柱事業を創れ

多柱化経営では、既存事業とシナジー効果を求めない新規事業の創出をご推奨しております。

その理由は、事業間のシナジーを意識し、既存の事業との相関の強い事業ばかりになってしまうと、一つの外部環境の変化はその全ての事業に影響を及ぼしてしまい、その結果、全滅するおそれがあるからです。
多柱化経営の真髄は「選択と集中」ではなく、「選択と分散」です。

例えば、コロナ禍では外出の規制から観光産業は大激震を受けました。旅館やホテルの利用者数は軒並み落ち込み、その結果、そこに納入する、例えば食材やアメニティなどを納入している業者も同じく影響を受け、廃業に追い込まれた企業もあります。

ここで申し上げたいのは、コロナ以前に食材の納入業者が新たな事業としてアメニティなどの取り扱いを始めた場合、コロナ禍では、既存の販売チャネルに依拠したビジネスモデルであるため、食材とアメニティのどちらも売上が下がってしまいます。

コロナ以前は国内だけでなく、インバウンド観光も活況を浴びており、観光産業の市場は好況でしたので、そのような好景気の場合は事業間シナジーの強い企業は効果を発揮しますが、一方で不況となると、同様に負の影響を受けてしまいます。

このように外部環境の変化があり、ひとつの事業がダメになったとしても、他の事業が支える経営体制づくりこそ多柱化経営を進める目的となります。

老舗と呼ばれる企業になるまでには、何十年、何百年の時間を要しますが、廃業は突然やってくるかもしれません。まだ見えないリスクにも備える多柱化経営をぜひ推進し、先祖代々受け継がれた祖業をお守り頂けますと幸いです。

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当社 グループ 山田 一歩 CEO について
(日経新聞「私の道しるべ」取材記事)
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