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「大廃業時代の到来、セキュリティロードが目指す、九州で一番社員がイキイキ働ける企業へ」

会社情報:株式会社セキュリティロード
1987年初代社長齊藤文治氏が宮崎県に本社を設立。警備事業を主軸に、熊本県、鹿児島県に計11営業所を構える。警備業だけではなく、就労移行支援事業も展開している。2030年までには、グループ1,000名企業になることを目標に掲げ、お客様の期待に最大限応え、地域で一番感動されるサービス提供を目指している。

社長になることを夢に掲げ、上京するが一転、家業へ入社

  昔から経営者である父に、「好きなことをやっていいよ、もっと大きいこと。」と言われて育ち、海外で起業することも視野に入れておりましたが、家業を継ぐということに関しては全く念頭にありませんでした。大学進学を機に東京へ上京し、照明器具販売会社に入社したのですが、わずか半年間で宮崎県に戻り、23歳で家業に入社することとなりました。

  入社後3年間は、事業の一つである「ゴルフパートナー」代理店事業に従事しました。23歳で店長を任され、潤沢な資金や十分な環境があるわけではなかったのですが、試行錯誤しながら店長の仕事を全うしていました。ゴルフパートナーの代理店事業の経験を元に小売業の業界に留まらず、「自分で事業を行いたい」という強い思いが芽生えてきました。

    当時社長であった父に「自分で起業したい」という考えを相談すると、「自分がしたい事業が見つかるまでセキュリティロードで働き、やりたいことが見つかったら辞めたら」と提案を受け、営業主任としてセキュリティロードに入社することになりました。

株式会社セキュリティロードに入社をしてからの苦悩

  営業主任としてセキュリティロードに入社した当時は、会社への理想と現実のギャップに困惑しました。

  業務の管理体制や警備員さんへの対応には目に余るものがあり、当然のように従業員のやる気もなく、なんとか改善をしようにも、すぐに周囲から反発があるような状況でした。

  当時は大小含めて多くの改善案を父に相談し、議論していました。先代から築いてきた文化を壊して、全員辞めてでも自分一人でやっていくくらいの覚悟を持って父と議論を交わしていました。

  特に、人事評価制度がなかったことには、強い疑念がありました。このようなことになっている根本的な原因がブラックボックス化された社員の給与査定だと考えていたからです。実際に、社員が納得をしていないことも肌で感じていながら、父を納得させることができないことが悔しいと感じていました。

  売上を伸ばしていかなければならない状況下で、30歳を超えた頃から、この会社をもっと良くしていきたい、会社を早く継ぎたいと考えるようになりました。

  父が事業承継の準備を進めていたこともあり、2018年に代表取締役に就任しました。

  ただ、父は代表取締役会長として代表権は残しており、2019年に父が取締役を退任するまでの期間は代表取締役になったとはいえ、会長の存在もあり自分の考える経営は十分にできません。ここに家族経営の事業承継の難しさを痛感しました。

  そのような中で、社内で従業員に対してアンケートを実施することにしました。従業員からフィードバックされた内容を見たときは本当にショックでした。

  「こんな会社にいてもしょうがない先が見えない」「どういう評価をしているのかわからない」そんな言葉を突き付けられ、今でも当時のことを思い出すと胸が痛いです。

 これまでの経営の中で、一番うまくいかなかった時期だったと思っています。改善に向けて、どうすれば会社はもっと良くなるのか父と意見をぶつけ合う中で、父が折れるように私に代表権が移行されました。

代表権を引き継ぎ、第二創業期へ


  代表権移行後はすぐに一番の課題だった、人事評価制度を導入しました。

  今までは完全にブラックボックスだった評価の基準が明確になり、昇給のルールや目標の基準、役職ごとの年収も社員に開示することができています。

  会社が従業員と同等に向き合うことで、従業員の皆さんにも仕事に対して納得感を持ってもらうことができました。今では年に2回の昇給チャンスがあり、会社の業績が良ければ社員全員の給与も上げることができる仕組みとなっています。

  導入した当初は、否定的な意見もありましたが、時間をかけて取り組んだことで幹部から最前線の従業員にまで浸透しています。今ではこの制度なしで評価することは想像もつかないです。

  人事評価制度の他にも独自の取り組みとして、「プロフェッショナルレポート」を導入しています。働くうえで大切なもの、それは「認め合うこと」です。仕事を通して認められ、評価され、充実感を積み上げていけば、やがてそれが「自信や生きがい」に繋がります。

 セキュリティロードでは、「プロフェッショナルレポート」という承認アイテムを活用し、警備スタッフへの当たり前に出来ていることを評価し社内報で公開しています。

※実際の「プロフェッショナルレポート」

  また、2020年1月には就労移行支援事業を始めました。これまでの経験から、事業の拡大に向けて「万人が働ける」企業にしていきたいと考えていましたが、老若男女・障害を持った方など多様性に対する従業員同士の理解を深めなければいけません。その為、その足掛かりとして就労移行支援事業を選びました。
 
  社内ではSDGsの取組みにも力を入れており、セキュリティロードの雇用を通じて少しでも社会貢献に繋がればと考えています。

2030年グループ1,000名企業に向けて、新規事業の参入にも力を注ぐ

  現在は警備事業を主軸に、就労移行支援事業をグループとして行っており、現時点で630名の従業員がいますが、2030年にはグループで1,000名になることを目標としています。

  今後は、新規出店の地域として、福岡県、大分県、長崎県、佐賀県への出店を想定しており、グループ1,000名へ向けて、開所するスピードを加速させていきます。

  会社の目標を考えた時に、売上金額で目標設定するのではなく、雇用を増やしたいという想いから目標を「従業員数」に設定しました。従業員にとってわかりやすく、どういう組織になるのかを示すことで、より自分自身も説明しやすく会社としても納得感があると感じました。

  そして今後は、M&Aを軸に新しい事業の柱を増やしていきたいと思います。具体的には「建設関連事業」「農業」「IT事業」など「人」をサービスとする企業とのM&Aを検討しており、廃業・後継者不足で悩む九州の企業をM&Aで支援していくことが目標です。

これからの地方中小企業のロールモデルとして「多柱化経営」の実現へ

  2025年には中小企業127万社が後継者不在となる大廃業時代を迎えると言われていますが、セキュリティロードはこれからの地方中小企業の目指すべき姿として、多柱化経営が必要だと考えています。

  これまでは警備事業を中心に行ってきましたが、単一事業だけではリスクもありますし、採用も警備事業だけで拡大は難しいと感じております。複数の事業の柱を持つことで、事業のリスク分散にもなりますし、グループ採用により雇用を多く生み出すことができ、従業員のキャリアの選択肢も増えます。何より事業間でシナジーが生まれることに期待しています。

  セキュリティロードの「ビジョン」には「組織内で夢や目標を描ける企業を目指す」ということを掲げています。会社の多柱化経営を実現する中で、従業員が自身のキャリアに夢や目標を持って働けるような環境を作っていきたいです。

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2030年グループ1,000名企業を目指し、九州で一番イキイキ働ける企業になることに挑戦していく。

【御紹介企業様】
会社名:株式会社セキュリティロード
代表者名:代表取締役社長 齊藤 慎介
本社所在地:〒880‐0024 宮崎県宮崎市祇園3丁目179番地
資本金:1,000万円
従業員数:630名(2022年4月現在)
ホームページはこちら(https://1987ser.co.jp/


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