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【TtA】指導者の評価と使い方 後編【ボードゲーム】

 TtA(Through the Ages スルー・ジ・エイジズ)の、時代Ⅱと時代Ⅲの指導者について、個人的な評価と使い方を書いていきます。

 評価は次の3段階に分けて行います。個人的な評価ですので、好みやプレイングスキルがもっと高ければ変わってくるかもしれません。

A: 分かりやすい、使いやすい
B: そこそこ使いやすい、失敗する危険もある
C: 分かりにくい、決まりにくい、決まっても微妙

次の略語を使用します。
CA (Civil Action) = 内政アクションポイント上限
MA (Military Action) = 軍事アクションポイント上限
CAP (Civil Action Point) = 内政アクションポイント

これはSteam版での記事です。アナログ版やアプリ版では細かい能力が違うそうなので、ご注意ください。

時代Ⅱの指導者

指導者一覧2

シェイクスピア: 幸福+1
書庫がある場合、劇場の建造コスト-2、必要研究ポイント-3
書庫と劇場の1セットにつき、文化ポイント+2

評価B-
 時代Ⅰに書庫か劇場を建設していた時に活きる指導者です。強力な効果ですが、時代Ⅰにその二つを建てるのが稀である、準備していてもカードを丁度良く引けるとは限らないという点で評価はB-です。
 時代Ⅰに書庫か劇場を建設するというのはどういう場面でしょうか。一つは宗教に頼らずに幸福を稼ぐ場合です。時代Aで無料宗教が出なかった時、何らかの手段で幸福を稼ぐ必要があります。その時の一つの手段がサンピエトロ+芝居です。軍事に振りながら、幸福を最小限で稼ごうとするときには良いかもしれません。
 書庫はどうしても人口不足に陥るので、モーゼ、空中庭園、灌漑、青銅4にして研究ポイントを節約しながらなんとか経済を厚くしておきたいところです。そこからダヴィンチに行き、錬金術の代わりに書庫を利用するルートです。
 決まれば強力そうですが、何度か試してみてもがっちりハマったことはありませんでした。瞬発力、決断力、戦略眼が試される上級者向けの指導者です。

ジェームスクック:
植民地獲得の際、政略カードを2枚まで軍事力1として支払うことができる。
最初の植民地が文化ポイント+2、それ以外の植民地が文化ポイント+1

評価C
 植民地を2枚持っている状態なら考えてもいい指導者ですが、私は一度も使ったことはありません。バルバロッサやコロンブスからつなげるのが良いのでしょうか。運や他のプレイヤーに左右されるため使いづらそうに思えてしまいますが、一方で、植民地争奪戦である程度無理していい(釣りあげられる)と考えれば強いのかもしれません。
 戦士1枚で獲得できるような状況を作れているなら面白そうです。

ナポレオン: MA+1
違う軍種毎に軍事力+1

評価A
 何かやりたい戦略がなければ、場に出たらMAPを3つ支払ってでも真っ先にとって良い指導者です。
 工業と科学に振る軍事路線で威力を発揮します。砲兵を研究できれば、ガンガン殴っていくことができますし、時代Ⅱの防衛としても使えます。時代Ⅱの"未完成の世界遺産か指導者を破壊する"という侵略カードを、敵の時代Ⅲ指導者を倒すために使えると一気に有利になります。
 ただ、時代Ⅲの文化競争に遅れないようにしないといけない点は少し注意が必要です。ガンジーに設定されたとき用に、MAPは6用意しておきたいでし、軍事カードを引きたいので軍事系特殊技術は取りたいです。指導者を切り替えた時にガクっと戦力が落ちるので、技術開発は怠らないようにするべきです。

ロベスピエール:MA+1
革命をするとき、全CAPの代わりに全MAPを払う

評価B+
 研究ポイントが足りない時にも政体を研究できます。立憲君主制は12ポイント、民主主義は17ポイントもかかるので、それらが半額以下で研究できるのは大きいです。
 CAが少ないとどうしても手が小さくなってしまいます。君主制を研究できず、ピラミッドも法も取ってないという時は、真っ先に取りましょう。その場合はナポレオンより優先されます。
 コロンブスと同じく、あまり長く設定しておきたい指導者でもありませんが、それでも時代Ⅲの政体を取ってからでも大丈夫です。どんなプランでも、候補に入ってくる指導者です。

J.S.バッハ: 文化+2
劇場の文化産出+1、劇場の必要研究ポイント-2
都市建築物を劇場に改良できる

評価B-
 限定的ですが、そこそこ強い指導者です。宗教から劇場に改良するのが一般的な使い方で、ジャンヌダルクとミケランジェロから繋げると良いでしょう。サンピエトロ寺院があれば劇場だけで幸福を賄うことができます。
 そこそこ多くの研究ポイントと鉱石が必要なので、研究所を用意したうえで建築技術を用意しておきたいところです。時代Ⅲの映画館まで取ってチャップリンにいくと逃げ切れます。

ニュートン
最良の研究所、書庫のレベルと同じ研究ポイントを産出する
技術を研究したとき、CAPを1獲得する

評価B
 十分に研究ポイントがたまっていた場合、技術をノータイムで研究できます。書庫を採用していた場合には技術は余りがちですが、あまり強い動きでもなく、時代Ⅰで得られるダヴィンチの研究+と比べても微妙な効果です。
 ナポレオンがなかなか出てこない、取られてしまった場合には良いかもしれません。

時代Ⅲの指導者

指導者一覧3

アインシュタイン:
最良の研究所、書庫のレベルと同じ研究ポイントを産出する
技術を開発するたびに文化ポイント+3

評価A-
 3人の科学系指導者のうちの一人です。ビルゲイツ、シドマイヤーと比べて一枚落ちるという評価を受けがちですが、時代Ⅲに入ってすぐ変更できるのなら効果を発揮できます。
 狙いは技術開発による歴史イベントです。特殊技術を含め、技術開発状況を基に得られる文化ポイントが変動するという歴史イベントは多く、チャンスがあれば世界遺産での文化ポイントも狙えます。
 コンピューターはもちろん獲得したいのですが、他の科学系指導者と違ってコンピューターが出てこなくても使える指導者です。

ガンジー: 文化+2
侵略、戦争ができない
侵略、戦争を受けるときに必要なMAPを2倍にする

評価B
 人によっては最高の指導者とされていますが、軍事力が腐りやすいので個人的には微妙なカードです。
 大量の文化ポイントをすでに獲得している場合、ガンジーで侵略を防ぐのは良い手段ですが、MAが6あると問題なく攻撃できてしまうので無敵ではありません。また時代Ⅱに指導者を除去する侵略カードがあるため、ナポレオン等がいて戦力値に差がある場合危険は大きくなります。できればMAを軍事特殊技術で補充し、防御カードを引けるようにしておきましょう。

チャップリン: 幸福度+2
最良の劇場は2倍の文化ポイントを産出する

評価B+
 レベル3の劇場、映画館が文化ポイントを8出力するようになります。3つあるコンピューターがあるシドマイヤーとほぼ同等です。
 ただ映画館はそこそこの余裕が無いと難しいうえ、できれば早めに取っておきたいので、最大限効果を発揮するのは難しくなってます。幸福の心配が無いので、オーシャンライナーと灌漑が揃っている場合は大胆に動くことができます。

シドマイヤー:
全ての研究所が研究ポイントが1低くなる代わりに、レベルに応じた文化ポイントを産出する

評価A
 多くの場合、最も強い指導者として評価されています。
 コンピューターが文化ポイント+3、研究ポイント+3を出すようになります。コンピューター4つで12ポイントと強力なのは間違いないのですが、4つ揃えることは難しいうえに大抵の場合、これだけでは他の指導者に追いつくことはできません。もし戦争で文化ポイントを得る見込みが無いのであれば、映画館やマルチメディアを建てに行きましょう。

ビルゲイツ:
全ての研究所がレベルに応じた鉱石を産出する
ゲーム終了時に同等の文化ポイントを得る

評価A
 
鉄のままでも最後まで戦える指導者です。軍隊と世界遺産で文化ポイントを大量に獲得しましょう。デメリットがないのが嬉しい点です。
 やはりコンピューターは持っておきたいので、CAPを3支払ったとしても取りに行きたいところです。

チャーチル:
毎ターン、文化+3か鉱石研究+3のどちらかを選択する。

評価A-
 個人的には他の指導者を優先しますが、レベル2の建物が1件増えると思えば強力です。
 歴史イベントに勝つ可能性が増えるため、軍事技術はどんどん増やしておきましょう。文化ポイント+3を全ターン選択したとしても15ポイント程度なので、できれば施設を増やしたり特殊技術や世界遺産を目指すと良いでしょう。
 今までの状況に左右されない指導者ですので、積極的に取りたい指導者がいない場合や、経済拡張で遅れている場合にはとっても良いでしょう。

さいごに

 時代Ⅱ、時代Ⅲの指導者は決め打ちで取れません。時代Ⅱの指導者は積極的に、時代Ⅲの指導者は消極的に選んでいくことになります。特に時代Ⅲは研究所の状況に応じて選んでいくと良いでしょう。

 もし良く分からない場合は、ナポレオン、シドマイヤーを選んでおけば間違いありません。

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