タイラー・ダーデンに成りたい

皆さんはタイラー・ダーデンという男を知っているだろうか。
映画「Fight club」に出てくる超絶カッコ良くてセックスも上手くて肉体的にも優れている。
行動の一挙一挙に狂いはあるが最高の男。
それがタイラー・ダーデンである。
彼は特に何もしてなくても周りから人がよってきた。
まるで初めからそうなる事が当たり前かのように、タイラー自身もその盲目的な信者を受け入れた。

これは僕がロサンゼルスに行った時のルームメイトである。昨日皆で東京で遊んでたらしい。

呼ばれてない。


呼ばれてないのである。
理由は理解している。周りの陽の雰囲気に対し、基本喫煙所でぷかぷかしてるだけでロクにコミュニケーションも取らなかった陰の者。
海外という異国の地でも現代社会のカースト制度は円滑に機能していたのである。
日本は仏教の国ではあるが、若い世代にだけバラモンか伝わっていたのかもしれない
カースト制度は変えることのできない絶対的な位置づけであり、背伸びをしてオシャレをしても陽の人達と紛れてもどうしても敗者の色が出てしまう。
僕はシュードラなのだ。

タイラー・ダーデンに話を戻そう。
タイラーは特段金持ちでもなく陽のオーラを纏っていない。
作中の彼は僕と変わらないシュードラなのだ。
ただ、ひとつ違うのは彼はシュードラの王様であり、シュードラの神として崇められている。
少し長いが彼の言葉を抜粋する

「ここにいるのは、今まで生きてきた中で最も強くて賢い状態の男たちだ。可能性にあふれているのに、浪費している。バカげてる。みんな、ガソリンを入れたり、料理を運んだり、ホワイトカラーの奴隷だ。広告を見ては車や服が欲しくなり、必要でもないクソを買うためにイヤな仕事をしてる。俺たちは時代の狭間に生きる子どもたちだ。目的も場所もない。戦争も、大恐慌もない。俺たちの戦争は精神の戦争だ。俺たちの大恐慌は、毎日の生活だ。俺たちはテレビで育てられ、いつの日か大金持ちか、映画スターか、ロックスターになると信じ込まされてきた。だが、そうはなれない。おれたちは少しずつ真実を知り、とうとう、堪忍袋の緒が、切れた。」

共感した。感嘆した。
誰もが喉元まで出てきて引っ込んでしまう言葉をタイラーは堂々と、語ったのだ。
何がインスタグラムだ。何が新作のスタバだ。
俺たちは歌って踊る世界のクズ。

残念ながら僕はそんなカリスマ性をもちあわせていない。
シュードラの王になるには、本物のしゅーどらたらしめるものが必要なのだ。
物質的支配に踊らされてしまっている僕は一体、これから何を買うんだろう。




新しいイヤホンを買いました。やっぴー!

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