間違いなく地表は美しいのだが……
我々は地球に住んでいる、とはいっても、この地表しか知らない。
しかしこの地球には地底人が住んでいるはずだ──と、自分がそう確信するようになったのは、まだ1980年代のころだった。
なにしろ地表は天変地異に揺れ動くから、永住するには常に危険がともなう。やや大きめの天体がぶつかって来たら太陽光もろくに届かなくなってしまう。水は干上がるし、山は崩壊するし、海岸線はしょっちゅう変わる。
もしかすると──というか、きっとおそらく──地表より地底が安全なのだろうし、地表よりも地底のほうが美しいのかもしれない。
さらに気候も過ごしやすくて、地底こそが伝説のシャンバラなのだということだったりする可能性もある。いや、その可能性は高いのではないか。
何千年だか何万年だかの昔から、UFOというのが地球にやってきているようだが、自分が確信していたのは、彼らは宇宙から地球にやってくるのではなくて、地底世界から地表に出てくるということだ。
まあもちろん、宇宙人というのも来てはいるんだろうけれども、宇宙人とて、地表の低次元な世界に住む人類よりも、地底シャンバラの高度文明に住む「地球人」のほうに会いたいだろう。
フラットアーサーの人たちがよく言う、南極の氷の壁の向こうにより良い地球世界があるという話についても、こう考えたらいいのではないか──
つまり、南極に限ったものではないものの、地表には地底世界に通じる入り口があって、そこから地球の内部に入っていくと、それはもう広大といって地表にも劣らぬほどの世界が開けていて、空や海もあれば山や川もある。空には人工的な「太陽」が回っていて、そよ風程度なら吹かないでもないが、気候は常に温暖快適で、地表とは比べようがないパラダイス世界が存在している──ということだ。
これがもしかすると事実で、この事実は知る人ぞ知るもので、地表世界各地に伝説的に伝えられてもいるのだろうということ。
つまり、地球は二つある。
そして、地表は三次元的で、地底は五次元的であるということ。
魑魅魍魎が跋扈する地表世界は、ここへ来て三次元的な支配が弱まり、五次元的な世界へと昇華しようとしている。
その先にあるのは、地表世界の五次元化、というよりも、地表世界でアセンションを成し遂げた者たちを地底世界が招き入れる時代──そんな時代に向かうのではないだろうか。ここまで生きてきて、どうにもそう思えてきた。
最後に念を押すが、地球は決して平面ではない。あくまでも、よく知られるような球体であって、南極の壁というのは、小さな南極大陸を囲むものにすぎない。その証拠はいくらでもある。富士山より高い空から富士山を見下ろした写真をうちの奥さんも撮ったことがあるが、どこまで遠くが見えるかといってたかが知れているのだ。地球が球体なのだから当然だ。もし平面なら、もっと遠くが見えるはずだし、地表がもっと平面らしく見えるはずだ。飛行機も、南米チリからオーストラリアまでのフライト時間と、日本から西欧までのフライト時間とに大差はない。地球儀を見てのとおりに飛んでいるだけだ。