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「犬がお手々ナメナメする=ストレス」で終わらせず、根本的に考えてみる

どうして手ナメナメするのか?
ストレスが溜まってるからです。

これは、大体の方が知っています。
私のお客様もそう言っている方が沢山います。
症状がひどいと、指も腫れて毛もむしってしまいます。
セルフで足先にバリカンを入れたカットの様に
真っ赤な手がむき出しになっています。

手ナメナメでストレス解消する事がある

 手ナメナメに意味はありません。
不安やストレスを感じるような状況下で、「なんでそれする?」
という全く脈絡ない行動をとる事があります。
これを転位行動と言います。どんな動物でもすることが
あります。(人が恥ずかしい時に頭をかくなど。意味はないですけど
自分を落ち着かせる為にしたりします)

手ナメナメも、転移行動の1つです。

手ナメナメが行き過ぎて重症になる事がある

 初めは足の裏のナメナメから始まる事が
多いように感じます。足の裏の指の間が
真っ赤な子、結構います。

そして、段々手の表面に移動して、ひどくなって
行くこともあります。

重症な場合(すでに傷と言えるくらいの手の状態)は、
治療と並行して、ナメナメしない様にしないと
いけません。


ナメナメ=ストレス
解決策はストレスを少なくすれば良い

 そんなことは皆分かっています。原因がストレスと
分かっているのだから。

それでも「どうすれば(何をすれば)良い?」と
よく聞かれます。

原因は分かっているのに、解決できない。
何故なのか?

犬にとってのストレッサーは人と違う場合がある

 ペットのワンちゃんは、愛情たっぷりで快適な暮らし、
仕事もしてないしノーダメージっていう感じがして
「犬はいいよな」と思われる事も多いです。
どこにストレス感じる要素が?

私も、昔はそう思っていた時期がありました…

まず、犬にとって何がストレスなのか?(ストレッサー)から
考える必要があります。

大事なのはこの欲求階層です

これらが満たされてない・不十分な状況はストレスになります。

犬と人は別の生き物=欲求の種類も違う

 犬と人では欲求が被ってるもの、そうでない物があります。
習性が違う為、やはり欲求も違うからです。
そして、満たされる程度も個体差で違います。

犬は、自分以外と自分を比べるという事をしません。
自分以外と比べて自分の状態がどうか・・・
自分以外にどう思われるのか・・・
そういった事でストレスを感じる事はありません。

「自分が満たされているかどうか」が重要です。

転位行動で気分が落ち着く。というのは何故なのか?

 ストレスを感じた時、感じる状況下で転位行動をすると、
一瞬なんとなくすっきりした気持ちがします。
快楽ホルモンが出るからです。
そして、何度もするようになり、辞められなくなります。

これを聞いた時、長時間座ってなくてはならない時に
似てるなって思いました。
一瞬腰を浮かせて座りなおしたりしますよね。
時間が長ければ長いほど何回もやる。
座ってる状況は変わらないのになんとなくすっきりして、
不自由でストレスな状況から一瞬解放された気がします。

こんな時、決定権ある人が
「座ってるのつらいよね。楽な態勢でいいですよ~」とか言ってくれて、
ソファーとか布団とか、むしろリモート(カメラ・オンオフ)とか
選べたら「神」だと思いますよね。ノーストレス。

改めて犬の環境・生活習慣を考えてみる

自分で勝手に行動を決められない、行動が制限されている、
出来る事が限られている状況。

考えてみると犬は常にそうだと思いませんか?
全ては飼い主さんに決定権があります。

人間の主観で良かれと思っている事、与えている物が
もしかして・・・・・という事もあります。

それが、手ナメナメに繋がっているとしたら・・・
欲求を満たす生活・環境に改善する必要があります。

次回は、欲求階層の各段階で満たされていない場合って
どんなかな?を深堀りします。




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