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2021/10/28「劣等感と優越感」

『誘』を読んだ。『累』の前日譚にあたる話なのだが、原作者本人が書いているということを読みはじめてから気がつき驚いた。文章に違和感もなく、むしろ上手いとすら思ったので多才だな……と表紙を凝視してしまった。

『誘』を買ったのはかなり前なのだが(4月くらいだった気がする)、そもそも『累』を読破したのが結構前だったため結末を完全に忘れてしまっていた。とにかく、最後に怒涛の女の話がはじまり女の話だ!という興奮のうちに終わったように記憶している。

だからこそ、読むのであれば『累』と振り返りをしてから……と思っていたのだが、そんなことを言っているといつまで経っても読めないだろうし、なにより前日譚ということで本編の知識がなくても読めるのでは?と根拠のない自信をフル活用して読むことにした。

結果、物凄く面白かったし、なにより本編の知識がほぼほぼ失われた状態でも楽しんで読むことができた。本編の内容を知らなければ理解できないものは出てこないので、サクッと一冊で因習村の話が読めるのであれば単体でも十二分に楽しめる。

子殺しの風習、搾取される女のエッセンスが好きであれば、まず間違いはないだろう。『累』を読むほどの時間はないし……と尻込みしている人にも、『累』は読んだけど小説だしな……と尻込みしている人にも、双方におすすめができる話として纏まっていた。

なお、『GS4』の攻略本は面倒臭かったのでKindleで買いました。

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