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やまだの説教『フレッシャーズに向けて』

匿名社長さんがこのお題で書いていたので僕も真似して書いてみます。

おっさんの説教だと思って読んでくれて良いです。社員数50人くらいの未上場の比較的ホワイト不動産会社の営業所長ごときの考えなので今のトレンドとズレてるかもしれません。なので「こんな風に考えてるおっさんもいるんだな」くらいの感覚でお願いします。


フレッシャーズにおススメしたい5つのこと

①3年間働く覚悟をする。
ほら出た。根性論。出ましたねー。みんな言うやつ。でもね、これちゃんと僕なりの理由があるんです。それは仮に僕が中途採用の人事だったらまずここを見るからです。新卒時の会社に3年いたかどうかをまず何よりも先に見ます。何のためか。3年未満で転職してる人を足切りするためです。仮に転職してるのだとしたら、その理由は何か。これを見ます。まずここを見る理由は以下のように考えているからです。

・3年間働けないヤツは堪え性が無さそう。つまりすぐに投げ出しそう。
・自分が選んだ会社に3年間いれないヤツは、そもそも企業選び間違えてそう。つまり碌に企業研究もせずに就職活動してそう。つまり事前準備力低そう。だから意識が低そう。
・3年間働いているヤツなら、在籍していた会社の良い部分、悪い部分ある程度わかっていそう。それならその会社の良かった部分を持ち込んでくれそうだし、うちの会社の悪い部分を直してくれそう。

実際これでかなり人事として「楽に」良い人材を選べる可能性が高まるのです。もちろん3年以内に自己都合で転職した中に優秀な人材がいる可能性もあるでしょう。でも3年仕事続けた人の中に優秀な人がいる可能性の方が高いという経験から来る勘があるのです。採用はギャンブルだと思っています。面接とかあんな短い時間でその人のポテンシャルまでなんて超優秀人事でもなかなか見抜けないから、めっちゃいい!と思って採った人がクソな事も多々あります。だから少しでも良い人が当たる確立を上げようと考えるわけです。結果、3年以内で自己都合の転職をしている人はまず足切りした方が選ぶ側が楽なのです。

上記を踏まえると新卒の皆さんには一旦ゴキブリのような生命力で石にかじりついてでも会社を3年は辞めない覚悟を持っておいて欲しいのです。

どうしても実現したい未来があれば、起業なり転職なりすれば良いです。でも自分が所属した会社がクソだ、とか聞いてた話と違う!とかで転職するのは3年待った方がいいと思う。それだけ転職の幅が少し広がると思います。


②自己成長の仕方を知る。
新人は覚える事がたくさんあり、「気づいたら覚えなければいけないことと身につけなければいけないことに溢れた毎日を過ごしていて、あっという間に1年経ってましたー。」なんていう1年のはずです。でも待ってくれ。それは「成長した」のではなく、「させられたのだ」と思って欲しいです。厳しい環境と忙しい毎日が新人を勝手に成長させたのであり、言わば受動的成長で、成長しようと思って能動的に成長したのではないのです。では能動的に成長するにはどうしたらいいか。社内に教育のうまい人がいるのであればその人に相談しましょう。でもいないかもしれない。そしたら以下のことを意識して、PDCAを回して欲しいです。

「何の能力を、いつまでに、どれだけ、どうやって、身につけるか」

これを考えてください。具体的には。。。

「ヒアリング能力を、入社半年までに、聞き漏れがないレベルまで、ロールプレイングを週に1回やって、身につける」
「資料作成能力を、入社1年目の間に、先輩からの指摘が無くなるレベルまで、月に15本作って、身につける」
「新規開拓の力を、入社1年で、毎月新規アポ10件取れるレベルまで、毎日5時間新規開拓して、身につける」

こんな感じです。

この○○力という能力を何に設定するかは個人個人のレベル差があるので何とも言えないですが、所謂「ビジネス基礎」と呼ばれる能力のどれかを設定するといいと思います。直属の先輩に「自分に足りない能力ってこの中のどれですか?」って聞くといいですね。ここで身につけたビジネス基礎力は転職しても役に立ちます。所謂潰しが利く能力ですね。

この能力選択→期日設定→トレーニング→振り返りのPDCAが自己管理出来ない人は直属の先輩や上司を巻き込むと良いです。「自分○○力を鍛えたいので、3ヶ月に1回フィードバックして貰えませんか?」って。いい先輩や上司ならそれで「おっ意識の高いヤツだな」と思って評価が上がるかもしれません。


③商品の良し悪し、ビジネスマンの良し悪しを知る。
メーカー勤務ならば、自社商品の良し悪しや競合商品の良し悪し、を知るべきだし、営業配属ならどんな営業が良くてどんな営業が悪いか知るべき。総務や人事なら優秀な総務社員や人事社員とはどんな人か語れるべきだし、それはSEだろうが何だろうと同じ。つまり優れた商品や人材が語れるようにならないとそこは目指せないし、そこを目指す気がないなら仕事や会社と折をつけながら、他の何かにプライオリティーを置いて生きた方が良いと思っています。つまり良し悪しが判断出来るようになって欲しい、という事です。

どうやって知るかは、いくらでも方法があるけれども、業界最大手の会社を研究したり、その会社に勤める人に会ったり、本を読んだりがいいと思います。そうやって優秀なロールモデルを探して広がる人脈や、その人のそばで働く事で身に付く能力など、副産物も多いはずです。社外のハードルが高い人はまずは社内で1番の人をベンチマークして真似してみると良いと思います。『家売るオンナ』を見てた人はサンチーにくっついていた庭野を思い出しましょう。あれでいいのです。「カバン持ち」ってヤツですね。ただ最初はその人が凄すぎて何をどうすればいいのかわからないかもしれません。だから聞いてみましょう。「○○さんが優れた能力ってご自身でどこだと思いますか?」「それってどうやって身につけられたんですか?」って。『名プレーヤー名監督にあらず』ではありませんが一部のスーパープレーヤーは教育が死ぬほど下手クソです。指示を鵜呑みにせず、自分の腹に落とす事が大切です。


④長距離走の意識を持つ。
働き方にもいろいろありますが、働き方って習慣になって癖になります。だから新人には短期追い込み燃え尽き方の働き方をいきなり身につけて欲しくありません。まずゆったり長期余裕を持った無理しない働き方を身につけて欲しいと思います。なぜなら社会人生活40年続くかもしれないからです。40年走り続けるのは全力では無理です。マイペース。でもレースから遅れすぎて途中棄権にならない。これ大事です。会社の目標は年単位なので、初年度だけゴリゴリに頑張って2年目燃え尽きる人も多くいます。そうならず、気づいたら毎年楽に目標達成出来ているという環境をコツコツ作り上げてください。そのためには周辺の上司とか先輩には、「新人王取ります!」みたいな燃えてるけど疲弊しているような演出が必要かもしれないです。でもその裏で、「3年間トータルで一番利益に貢献したのはオレだ!」と言えるように顧客と信頼と人脈をコツコツ切らさず貯めるのです。無理せず、焦らず、でも計画的に。

おっさんは良くを野球で例えますが、下記を考えてみてください。

A:3番~5番以外が全員イチローのチーム
B:3番~5番が全員全盛期の清原のチーム

仮に取れる打点が同じだったとしたら、どちらが強いチームだと思いますか?僕はどちらの監督がやりたいか?と選べるのならAチームを絶対に選びます。なぜならAチームの方が出塁率の計算が出来るし、安定性が高く、試合に勝てる確率が純粋に高いからです。会社組織も同じだと思います。3年に1回は大型契約を取ってくる営業マンで、その後2年は泣かず飛ばずの人と、毎年コンスタントに成績達成を必ずしてくれる人。経営者にとってたくさん数が欲しいのは後者の人です。前者は社内の一握りだけいればいいですが、後者が増えれば会社経営が安定します。新人の皆さんが目指すべきは後者です。ぜひコツコツ仕事して自分が楽して安定的に評価される環境作りを目指しましょう。そうなれば権限も時間も自由になる部分が増えます。仕事がしやすくなります。絶対に新人王取って燃え尽きたりしないでください。そんな新人王に価値はありません。


⑤何かしら1番を取る。
日本で一番高い山は富士山ですね。では日本で2番目に高い山をすぐに答えられる人いますでしょうか。ウサイン・ボルトの次に陸上100mが早い人を知っていますでしょうか。2番に価値がないとは言いません。でもインパクトは無いのです。だから新人のうちに何か1番を取る事は今後の社会人ライフにおいてすごく重要です。新人のうちに社内にインパクトを与えるのはすごく大事です。理想は成績1番がいいです。でも社内1番を新人がいきなり取れるほどどの業界も甘くないし、新人王も同期の中で1人しか取れません。しかも新人王を取ろうとすると短期追い込み型の働き方が必要になると思います。だから勝手にナンバー1を作って名乗ればいいのです。毎日始発で出社して「朝早い人ナンバー1」。整理整頓徹底して「キレイ好きナンバー1」。毎日合コンして「社交性ナンバー1」。本当になんでもいいと思います。これをしておくと社内の人から覚えられやすくなり、覚えられた人は気にされるようになり、たくさんの人から気にされると気を使われるようになり、気を使われるという事は助けてくれるようになります。新人なのですからたくさん助けて貰って、恩は出世払いすればいいじゃないですか。とにかく「良い意味で目立つ」上で一番いいのはなんでもいいから1番を取る事です。自分が取れる1番を創り出しましょう。


どうでしょうか。本当に大した毒気も無いし、エロもないつまらない文章になってしまいましたが、僕が新人の頃の自分にもし出会ったらするであろう説教をまとめてみました。僕が新人の頃とは時代も変わりました。「新卒からの3年間という大切な時間をガマンして過ごさず、とっとと良い環境に転職しよう」という考えがある事はわかりますし、その考えも尊重します。でも僕個人的には「3年間耐え抜く事によって得られる物も多いよ」って思っています。

3年間はゴキブリのような
不屈の生命力で辞めずに
耐え忍んで生きろ!!


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