見出し画像

[パウパー]白黒ペストデッキの話

パウパー黎明期から存在する由緒正しいデッキなのに

環境に全然いない!白黒デッキと言えば今は《儚い存在/Ephemerate》を使ったブリンクデッキが主流です。(その白黒ブリンクも一時期の流行りっぷりからは一段落した感じ)
俺は《黒死病/Pestilence》使いたくてパウパーやってる(た)のに5年ぶりに復帰したらどこにも最新のリストがない!じゃあ俺が載せる!載った!ではこのリストについて解説します!(※リストがないというのは誇張があります)

どういうデッキ?

《黒死病/Pestilence》による圧倒的なボードコントロールを目指すコントロールデッキです。黒死病は自身にもダメージを与えるため、ライフゲイン手段が豊富に用意されていることが多いです。
場持ちの良いクリーチャーや飛行クリーチャーを多く採用しているため、地上を固めて上から殴っていく戦法も得意とします。
白いためメタに合わせて多用なサイドボードを採用することができるのも特徴です。

採用カードについて

スレイベンの検査官

《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》 3枚

スタンダードにいたときから第一線で活躍し続けるすごいやつ。さすがに戦力としては頼りないけど赤単カルドーサのゴブリントークンから守ったり《コーの空漁師/Kor Skyfisher》を出すための前座として1マナ→2マナでテンポ良く動けるため初手にあるとほっとする1枚。
手がかりトークンのおかげで中盤や終盤に引いても結構嬉しいのが強い。
3枚にしてるけど4枚でもいい。初手にあるとほっとするし。

黎明運びのクレリック

《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》 2枚

大体の対戦で正直あんまり強くないなーと思いながら使ってるけどなんだかんだで地味に仕事する。赤単系へのライフゲインと壁がメインで、エンチャント破壊は呪禁オーラの各種オーラや白いデッキが使ってくる《未達への旅/Journey to Nowhere》はもちろん青単の《月回路のハッカー/Moon-Circuit Hacker》を割れたりもする。あれ、やっぱり結構強いのでは?
墓地追放は本当にたまに役に立つけどソーサリータイミングで1枚だけ追放しても…ってことのほうが多い。白黒ブリンクならブリンクすることでインスタントタイミングで墓地追放できるのでもっと強そう。

孤独な宣教師

《孤独な宣教師/Lone Missionary》 2枚

稲妻1枚分を超えるライフゲインができるすごいやつ。1点や2点だとそんなにだけど4点ゲインはさすがに心が癒やされる。赤単相手に出すとメイン!?って嫌がられる。基本的にサイドボードで採用されるカードだけど、赤単相手以外でも《黒死病/Pestilence》を使う関係でライフは多く持っておきたい場面が多いので全然メインで良い。但しタフネス1なのですぐ死ぬ。ブロックして死ぬまでが仕事。

コーの空漁師

《コーの空漁師/Kor Skyfisher》 3枚

パウパーの飛行クリーチャーと言えばこいつ。
めっちゃ強いけど他に戻したいパーマネントカードがない初手にいるとめっちゃ困るので3枚。戻すカードいっぱい積んでるなら4でいいと思う。
《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》との2枚コンボでグルグルできると消耗戦を制して大体勝てる。

鼓舞する監視者

《鼓舞する監視者/Inspiring Overseer》 4枚

ささやかなライフゲインと1ドローをしつつ上から殴る要員になれるすごいやつ。これが令和のカードパワー!見てるか《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》。
4マナ5マナから本気を出すデッキなので3マナでドローして後続に繋げられるのがめっちゃ偉い。
殴る要員として生かしておきたいところだけど《黒死病/Pestilence》起動したらどうせ死ぬのでブロックに回すこともあります。
タフネス1で《黒死病/Pestilence》と相性が悪いのを考慮しても4入れたい。あと全然名前覚えられなくてごめん。

ギルドパクトの守護者

《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》 2枚

黒死病デッキのクリーチャーと言えばこいつ。パウパー界の《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》って呼ばれたり呼ばれなかったりする。
正直黒死病と同じ4マナってのがちょっと重いし親和流行ってるから弱いときもあるけど黒死病の維持という役割としては唯一無二の働きをするので2、3枚は入れたい。地上戦での最強のブロッカーとしても頼りになります。
《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》だと勘違いしてるとたまに多色や無色のクリーチャーに突っ込んで死ぬので注意。(《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》や《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》に突っ込んだことがあります)

吸血鬼の君主

《吸血鬼の君主/Vampire Sovereign》 4枚

5年ぶりに復帰したらコモンになっていた。いいの?
ライフゲイン(どころかドレイン)と黒死病に耐える高タフネス、上から殴る要員とペストデッキが欲しい要素が全て詰まった最高のクリーチャー。初手にはいらないけど中盤以降はいつ引いても嬉しいので4枚。出せば出すだけ勝利が近づきます。
青黒テラーが採用している《殺し/Snuff Out》が効かないのもいいですね。

喪心

《喪心/Cast Down》 4枚

これもコモンで良いんですか?って感じだけど良いらしいので使います。パウパーで伝説のクリーチャーは存在しないため(存在しないよね?※)文句なしの4枚。
親和の《ケンクのアーティフィサー/Kenku Artificer》相手に効かないのであまりにケンクだらけだったら《未達への旅/Journey to Nowhere》とか《苦痛ある選定/Anoint with Affliction》とかと散らすかも。
※念のためWisdom Guildで検索したらあったけど環境にはいないのでいないものとします。

息詰まる噴煙

《息詰まる噴煙/Suffocating Fumes》 1枚

タフネス1を一掃したりバットリに使える全除去。赤単カルドーサのゴブリントークンや青単のフェアリー軍団を筆頭にタフネス1を並べて殴ってくる相手に強いけど全除去は黒死病があるため1枚。

強迫

《強迫/Duress》 4枚

昔からあるシンプルなハンデス。
復帰したとき、最近の黒いデッキのサイドボードにはなんで強迫入ってないの?って友人に聞いたら「今のコンボデッキは大体クリーチャー使うから」だそうでなるほどーとなったけどそれはそれとして黒死病を設置するまでの前方確認とかに便利なため思い切ってメインに4枚。相手のハンドを見れるため使用後数ターンの展開を組み立てるのが容易になります。
効果的には《酷評/Castigate》のほうが無難な気はするけどタップイン土地も多いし1マナの動きやすさが勝ちました。

チェイナーの布告

《チェイナーの布告/Chainer's Edict》 メイン2枚、サイド2枚

フラッシュバック付きの布告除去。効く相手には効くけど効かない相手には全然効かないのでメインとサイドで散らしています。
サイドの2枚は対呪禁オーラ、対青黒テラー、対ターボイニシアチブあたりに入れます。後は単純にもっと除去を増やしたいときとか。
合計4枚は過剰かもしれないけど今のところここを削ってまで入れたいカードがないので4枚。

死者の神のお告げ

《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》 2枚

クリーチャー回収を1マナでインスタントタイミングにできる便利なやつ。
白黒ブリンクみたいに《儚い存在/Ephemerate》で効果を使いまわしできない分、墓地から回収して使いまわしましょう。
前述した《コーの空漁師/Kor Skyfisher》との相性は抜群ですが他のクリーチャーを回収しても普通に強いです。消耗戦でトップ勝負になったときの占術2も沁みます。
《コーの空漁師/Kor Skyfisher》を出すため、墓地にクリーチャーがいないのに出すこともたまにあります。

黒死病

《黒死病/Pestilence》 3枚

このデッキのキーカード、ペスト。令和になっても未だ唯一無二のボードコントロール力!4マナで出すだけだと何もしない、クリーチャーがいないと墓地に行く、自分のライフが少ないと起動が困難、自分のクリーチャーにもダメージが入るのである程度のタフネスが求められる、ある程度黒マナが出るようにマナベースを調整する必要がある。とたくさんのハードルがありますがそれに見合うだけの強さがあります。クリーチャーの生殺与奪の権を握ろう!2枚目以降は腐るため3枚。《墓所のネズミ/Crypt Rats》と散らすのはありだけど対処のされにくさと継戦能力はこっちのほうが上。

祖先の刃

《祖先の刃/Ancestral Blade》 1枚

お試し枠です。
「《コーの空漁師/Kor Skyfisher》で出し直しても嬉しい1、2マナのカード」枠としての採用。
とりあえず2マナ2/2の熊として使いつつ、兵士トークンが死んでからも他のクリーチャーに装備することでサポートしていきます。
パウパーではサイズが1つ上がるだけで盤面への影響力が大きく変わるため、なかなか侮れないです。黒死病との相性も○。
3/4の《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
2/4の《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》
3/2の《鼓舞する監視者/Inspiring Overseer》
4/5の《吸血鬼の君主/Vampire Sovereign》
↑強そう!!!(小並感)
1マナで装備できるのも動きやすくて良いですね。白いため《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》に装備できないのだけがマイナスポイント。

塵は塵に

《塵は塵に/Dust to Dust》 サイド4枚

対親和と言えばこれ。親和が環境にいる限りサイドから抜かれることはないでしょう。親和じゃないデッキでこれを撃たれたら親和を恨んでください。
白ダブシンなのでマナベースのハードルを上げている原因でもあります。

軍旗の旗手

《軍旗の旗手/Standard Bearer》 サイド2枚

対呪禁オーラ、対ゲートに絶大な効果を発揮します。対ブリッツや対バーンにも入れますが火力ですぐ死ぬので正直そこまで効きません。

大牙の衆の忍び

《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》 サイド2枚

対トロン、対青黒毒みたいな普通にやってても勝てないデッキや殴ってくる気がない相手に入れます。正直忍術4マナは重いですが多少無理してでも攻撃を通す価値があります。

緑の防御円

《緑の防御円/Circle of Protection: Green》 サイド2枚

対呪禁オーラ、対緑単ステッカーストンピィ、対グルールポンザあたりの緑のクリーチャーが殴ってくる相手に入れます。赤いデッキ相手だとチャンプブロックで凌いだりがそれなりにできるのですが、緑相手だとトランプルがあるため話が変わってきます。押し込まれるとすぐにライフが尽きてしまうため防御円を採用しています。

フェアリーの忌み者

《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》 サイド2枚

墓地対策枠。墓地を利用するコンボ系を筆頭に、親和の《血の泉/Blood Fountain》や呪禁オーラの《怨恨/Rancor》、《若き狼/Young Wolf》対策としても入れます。

大祖始の遺産

《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》 サイド1枚

墓地対策枠。墓地を利用するコンボ系を筆頭に、墓地の枚数が重要な青黒テラーにも入れます。自分の《チェイナーの布告/Chainer's Edict》も追放されちゃうので《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》とどっちにするかは悩みどころ。

オルゾフの聖堂

土地 23枚
《磨かれたやせ地/Scoured Barrens》 4枚
《灰のやせ地/Ash Barrens》 3枚
《オルゾフの聖堂/Orzhov Basilica》 2枚
《シルバークイルの学舎/Silverquill Campus》 2枚
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》 3枚
《平地/Plains》 5枚
《沼/Swamp》 4枚

白マナ 16カウント
黒マナ 18カウント
タップイン 11枚
一般的なリストよりちょっと多めの23枚。
本当はもっとタップイン減らしたいとか土地少ない手札キープしやすかったり《ボジューカの沼/Bojuka Bog》や《灰のやせ地/Ash Barrens》を再利用できるから《オルゾフの聖堂/Orzhov Basilica》増やしたいとかあるんですが、色々な葛藤による調整で今の状態になっています。
特に《オルゾフの聖堂/Orzhov Basilica》はグルールポンザが環境にいるため増やしたいけど減らしたいという悩ましい1枚に。
《ボジューカの沼/Bojuka Bog》も青黒テラーがいるから多めに採用してる感じなのでメタ次第で細かく調整することになると思います。

デッキ相性とかサイドインアウト

そんなにたくさん対戦してるわけでもないんですが、とりあえず晴れる屋のデッキ検索ページの上位8種について書いてみます。

■青単
ちまちまアドは稼がれるけど打点は低いので《黒死病/Pestilence》にたどり着けば勝てるため有利だと思ってます。《強迫/Duress》での前方確認が活きるマッチだけど《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》で簡単に打ち消されるためタイミングは見計らう必要があります。

サイドイン:
《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》2枚
《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》2枚
サイドアウト:
《チェイナーの布告/Chainer's Edict》2枚
《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》2枚

■親和
4/4連打されたり《ケンクのアーティフィサー/Kenku Artificer》で3/3飛行破壊不能を作られると厳しい上に《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》で凌げないためメイン不利。サイド後は《塵は塵に/Dust to Dust》を打ち消されなければやや有利ぐらいの感じ。《間に合わせの砲弾/Makeshift Munitions》が動き出すとほぼ負けるので《黎明運びのクレリック/Dawnbringer Cleric》は手札に温存しておくと良いです。

サイドイン:
《塵は塵に/Dust to Dust》4枚
《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》2枚
サイドアウト:
《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》2枚
《息詰まる噴煙/Suffocating Fumes》1枚
《孤独な宣教師/Lone Missionary》2枚
《コーの空漁師/Kor Skyfisher》1枚

■赤単
色んな型がありますがライフゲイン手段を豊富に積んでいるため概ね有利です。メインで十分やれるのでサイドも基本的に変更しません。序盤を耐えたら《黒死病/Pestilence》で盤面制圧できるので《黒死病/Pestilence》もそのまま!

サイドイン:なし
サイドアウト:なし

■青黒テラー
《強迫/Duress》、《ボジューカの沼/Bojuka Bog》、《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》、《吸血鬼の君主/Vampire Sovereign》、《チェイナーの布告/Chainer's Edict》と相手に刺さるカードが多くぶんまわられない限りは有利です。上から殴っていきましょう。

サイドイン:
《チェイナーの布告/Chainer's Edict》2枚
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》1枚
サイドアウト:
《息詰まる噴煙/Suffocating Fumes》1枚
《孤独な宣教師/Lone Missionary》2枚

■ファミリア
対戦したことがないのでわかりません!
こちらは手札にも場にも墓地にも干渉できるので無理な相手ではないと思う…。

サイドイン:
《チェイナーの布告/Chainer's Edict》2枚
《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》2枚
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》1枚
《大牙の衆の忍び/Okiba-Gang Shinobi》2枚
サイドアウト:
《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》2枚
《息詰まる噴煙/Suffocating Fumes》1枚
《吸血鬼の君主/Vampire Sovereign》4枚

■ブリッツ
《強迫/Duress》、《喪心/Cast Down》と相手の手札の噛み合い次第みたいなところがあるので五分かやや不利。安全を確保してから上から殴っていきましょう。

サイドイン:
《軍旗の旗手/Standard Bearer》2枚
《チェイナーの布告/Chainer's Edict》2枚
サイドアウト:
《息詰まる噴煙/Suffocating Fumes》1枚
《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》3枚

■呪禁オーラ
メインは《喪心/Cast Down》が腐る上、《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》が多色なことや《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》をブロックできない、各種トランプル付与オーラのせいで《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》もあまり頼りにならず不利です。一方、サイド後は刺さるカードを大量投入できるため有利になります。

サイドイン:
《軍旗の旗手/Standard Bearer》2枚
《チェイナーの布告/Chainer's Edict》2枚
《緑の防御円/Circle of Protection: Green》2枚
《フェアリーの忌み者/Faerie Macabre》2枚
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》1枚
サイドアウト:
《喪心/Cast Down》4枚
《黒死病/Pestilence》3枚
《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact》2枚

■バーン
クリーチャー主体の各種赤単と同様、ライフゲイン手段が豊富にあるため有利ではありますが油断すると死ぬため《黒死病/Pestilence》は抜きます。

サイドイン:
《軍旗の旗手/Standard Bearer》2枚
《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》1枚
サイドアウト:
《黒死病/Pestilence》3枚

ペストと対戦するときは

ランデスすると泣きます。

まとめとか

実は現在の環境の上位デッキには概ね有利に戦えるペストデッキ!使用者が少ないから相手が勝手に《儚い存在/Ephemerate》を警戒してくれたりするぞ!
みんなも好きなデッキを使ってパウパーを楽しもう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?