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アニメ『プリンセスチュチュ』

先日登録したAmazonプライムで、わたくしアニメ初心者であるにもかかわらず、ここ数日かけてひたすら観続けてしまった作品です。昨日全部観終わったので、紹介しつつ私のオススメポイントを挙げてみます。ネタバレにならない程度に…と気を付けて書いたつもりですが「いやこれネタバレしてるやん」という箇所がありましたら、やんわりご指摘いただけると嬉しいです。

ざっくり概要

『プリンセスチュチュ』は、2002年から2003年にかけてCSの「キッズステーション」というチャンネルで放送されていた、バレエをテーマにしたアニメ作品です。「卵の章」「雛の章」から構成される全26話。実は水樹奈々さんが主要キャラの声を担当されていたりもします。
ちなみに同年の2002年に放送されていた他アニメは『NARUTO』『機動戦士ガンダムSEED』『あずまんが大王』など(Google検索結果)。そのくらいの時期です。もう20年近く前だとは…おそろしやおそろしや。

ストーリー(本当にざっくり)

ある学園のバレエ科に所属する落ちこぼれの女の子・あひるの夢は、憧れの先輩・みゅうとと一緒にパ・ド・ドゥ(バレエの男女ペアで踊るダンス)を踊ること。いつも寂しそうなみゅうとの力になりたいと願うあひるは、謎の老人・ドロッセルマイヤーの力を借りて「プリンセスチュチュ」に変身し、みゅうとを助けることに。

観ることになったきっかけ

当時は中学生だった私、何となくテレビを点けたらちょうど初回が放映されていました。組曲『くるみ割り人形』の『花のワルツ』が、オープニングでも劇中でも使用されていて気にはなったものの、絵柄があまり好みでなかったのと、思春期真っ只中だったので自分が「アニメオタク」になることに必要以上の抵抗感があって、当時観たのは初回の、それもほんの一部だけでした。

それから20年近く経ち、全然関係ないアニメ関連の記事のヤフコメを読んでいたところ、あるユーザーさんが「自分の中のアニメの概念を覆した作品」として、この『プリンセスチュチュ』を挙げていました。普段からアニメを観ているわけではないし、それまで記憶の片隅にしかなかったのに、思い出したら急に気になり始め…Amazonプライム経由でdアニメストアに登録。数日かけて全26話、観ました。

個人的見どころ①少女向けアニメと思いきや

絵柄やタイトルロゴ、先ほどお伝えしたざっくりなあらすじから、一見少女向け変身ものアニメのようですが…ストーリーは意外と複雑で難解です。小さい子にはかなり難しいと思うし、大人の私でも、何も考えずにぼーっと観ていたら話に置いていかれて混乱したことが…というか、ちゃんとストーリーをしっかり理解できているのか今でも自信がありません。
各話冒頭のナレーションはなかなか怖い時もあるし、見るのが辛い…ってほどではないけど鬱展開もあったりして。

終盤の展開は目が離せず、文字通り瞬きを忘れて魅入ってしまいました。それまで疑問に思っていた点が一気に解決されていくところは、あちこちに散りばめられた伏線が回収されてゆくミステリーと少し似たものを感じます。

個人的見どころ②美しい作画

先ほどちょっと触れたように、最初は正直言って絵柄があまり好みでなくて。昔のアニメなので、今のアニメと比べても何となく古い感じの絵柄かな?とも思います。
だけど、観始めたらそのへんは全然気にならなくなりました。まあギャグ部分のノリが多少二次元的(?)だったりしますが、そこには目を瞑り…。
私はそこまでアニメは詳しくありませんが、この作品はいわゆる「作画崩壊」というものがなく、終始絵柄が安定している気がします。

そして、バレエがテーマなだけあってバレエのシーンはさすが!バレエに関しては私は習ったこともなければ知識もほぼゼロのド素人ですが、そんな私でも分かるくらいに制作陣の気合いを感じます。本当に、指先まで美しい。踊っていない時の立ち姿やアクションシーンなんかもちゃんとバレエの動きなんですよね。

個人的見どころ③クラシック音楽好きにはたまらん

私の一番の推しポイントです。
バレエがテーマのアニメなので、バレエ曲やバレエ以外のクラシック有名曲がふんだんに使われています。クラシックを知らない方でもまったく問題はないですが、知っているとより一層楽しめるのではないかな…と思います。
チャイコフスキー作曲三大バレエの曲はもちろん、ショパンやワーグナー、サティやリムスキー=コルサコフ…などなど。それぞれの曲の使いどころがこれまた場面に上手くマッチしています。
ピアノ曲やピアノ協奏曲に対しては私そこそこ自信がありましたが、知らない曲も結構多かったです。バレエの知識があったら、きっともっと面白いんだろうなあ。

主要キャラごとにモチーフ曲も設定されていて、そのキャラが登場する時にはモチーフ曲がよく流れます。主人公なら『くるみ割り人形』の「小序曲」、みゅうとは『ジークフリート牧歌』…みたいな感じです。

また、各回のサブタイトルには日本語題とドイツ題があり、ドイツ題の方は「Der Nußknacker: Blumenwalzer(くるみ割り人形:花のワルツ)」「 Schwanensee: Scène finale(白鳥の湖:終曲)」のようにクラシック曲のタイトルになっていて、タイトルになった曲がその回のメイン曲として使用されています。

こんな人にオススメです

○クラシック音楽、バレエ曲が好きな人
全力で勧めます。バレエ経験者の方の感想なんかも聞いてみたい。

○ギャップや意外性のあるアニメが好きな人
涙もろい方はハンカチの用意があると安心です。

○王子様キャラが好きな人
正統派王子とツンデレ王子、タイプの違う2人の王子様が登場します。ちなみに私はふぁきあ派です。「卵の章」終盤以降の展開は微笑ましい…というかニヤニヤしながら観てました。

1話のみAmazonでPrime会員登録しなくても無料で視聴できるようなので、興味を持ってくださった方は是非観てみてください!なんならopだけでも。opの幻想的な世界観が合う方にはきっとハマる作品じゃないかな…と思います。

"お話の好きな子どもは、よっといで〜"