「好きなことを一つに絞る必要はない」覚悟は後からついてくるから心の赴くままに進む
「好きなことを一つに絞る必要はない」
この言葉を聞いたとき私の目の前に立ちはだかる、見えない壁が壊れていくような映像が頭の中で再生されていた。
新たなつながりを求めて、今月「wasabiの『海外フリーランス養成スクール』」というオンラインサロンに入会した。毎週月曜日の夜に「wasabi's MTG ROOM」というライブ配信がある。wasabiさんのアイディアやベルリンでの近況が共有される時間だ。
冒頭の言葉はwasabiさんが話してくれた内容を私なりに解釈したものだ。
私は「たった一つの何か」を探していた。
情熱が炎のようにずっと燃え続け、絶対に消えないような。
自分の全てを賭けて、覚悟を持って打ち込めるような何か。
インフルエンサーと呼ばれる人たちは「自分の好きなことをしろ」と言う。彼らはすでに見つけており、それを武器にどんどん大きくなる舞台で活躍していく。
それに比べてスキルもやりたいことも何も持っていない私。
「早くそれを見つけなきゃ・・・」
ハンドメイドやプログラミング。他には何があっただろう。手当たり次第に手を出したが、全て途中で嫌になり投げ出してしまった。
続けられない中途半端な自分を責めていたけれど、私がしてきたことはそんなに悪いことじゃなかったのかな。wasabiさんのお話を聞いてそんな風に思い始めた。
挫折したプログラミングだが、再開してみると以前よりスムーズに進む。前回勉強したときの知識が生きているようだ。
中途半端に投げ出してしまったことでも、経験は必ず自分の中に残る。決してゼロにはならない。挫折しても何度でも再開できる。
それなら中途半端でも全く経験がないよりはましだ。
作りたいものがないとか、やりたいことが分からないという人は結構多いと思います。
そういうのはある日突然天から降ってきて、自分の頭に雷が落ちて・・・っていうのを想像するかもしれませんが、そういうことはほとんどありません。
試練が来てもそれを乗り越えるからこそ、『これしかない』という強い信念を持てるのだと思います。
私が今取り組んでいるのは文章を「書くこと」。
自分の書いたもので考えを人に伝えることの楽しさを知った。もっとたくさん書いて、もっとたくさんの人に伝えたい。
私は「書くこと」に対してこんな風に強い信念を持てるようになるのだろうか。
書くことは苦しい。それは自分の無力感と向き合うことだ。
書く意味はあるのか。
なんて下手なんだ。
読んでくれる人がいるのか。
そもそもこの文章に価値があるのか。
こんな問いが次から次へと浮かび、一文書くごとに投げ出したくなるが、それを繰り返しながらなんとか一つのものを仕上げる。
こんな想いをしながらも書くことを続けるのだからやっぱり好きなんだろう。
言いたいことをぴったりと表せるような表現を思いついた。
なんとか書ききることができた。
書いたものを読んでくれる人がいた。
読んで感想をくれたり、共感してくれたりして私の思いを分かってもらえた。
書くことを仕事にするのが今の目標だ。最初からそう考えて始めたわけではないけれど、書くうちにこれでお金を稼いでいきたいと覚悟ができた。
言葉の持つ力を知ってしまったから。
何を伝えるにも言葉は必要。言葉があればなんでも伝えることができる。それはすごく素敵なことだ。
このように覚悟はあとからついてくる。始める前に覚悟なんていらない。ただ心の赴くままに心が惹かれる方へ進んでいけばいい。
自分に都合のいい解釈かもしれない。でも自分くらいは自分を甘やかして肯定してあげたい。
このように自分を励ましてくれる言葉たちを集めて私は生きていく。
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