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【2020.04.26】いま求められるのは、すでにあるものを何度でも楽しみなおせる感受性なのかもしれない。

22:00を過ぎていたけれど、少し外出。うっかり支払い忘れ案件があり、催促用紙を持ってコンビニへ。もう見慣れつつあるビニールシート越しにレジで支払いを済ませる。

そのまま同じ方面にあるスーパーまで足を延ばした。24:00までやっているはずだと思って行ってみると、コロナの影響で営業時間が短縮。すでに閉まっていた。仕方がないので、正面にある「まいばすけっと」へ。普段あまり使わないが、ここは24:00まで営業している。

買い物を済ませ帰路を歩いていると、「さっきから何か違和感があるな」と思っていたものがなんなのか、ようやくわかった。

かつてないほどの静けさだ。

連休の遅い時間とはいえ、普段なら人はもっといる。何よりこの静けさを生み出していたのは、クルマの少なさだった。時折、どこかの信号待ちで溜まっていたクルマが数台まとめて通るものの、それもせいぜい2~3台。それらが通り過ぎてしまうと、物音がほとんどなくなる。

小さな十字路で、周囲を360度見回してみた。クルマも人も、動くものが何一つ目に入ってこない。すべてが静止している。こんな瞬間、ここの通りではまず見ない。都会から離れたどこかへ旅行に来た夜のよう。

この感覚はとても好きだ。心地良かった。

しばらくこの感じに浸っていようかとも思ったけれど、それこそ不急不要だと思い、諦めて家路へ。

道路の向かい側を、ピザーラの配達員が自転車で追い越していく。ペダルなのかチェーンなのか、穏やかにキーキーと軋む音が夜のなかにぽつんと浮かぶ。しばらく歩くと、向かい側から来たランニングをする男性とすれ違う。吐息と足音がくっきりと聞こえる。

帰り道で見たひと気は、そのふたつだけだった。


ランニングといえば、僕も入れてもらっているWorld Theater Projectのランニング部が活性化してきた。部といっても走っているのは3~4人で、走った距離をLINEグループに投げて距離を合計していくだけだし、活性化といっても集まって走るわけではなく、各々が自身のランの記録を共有して讃え合うだけ。

それでも、しばらく走っていなかったメンバーからも記録投稿があがるようになってきた。街中を見ても「この情勢を機に始めました」といった感じのニューランナーが増え始めている(なぜそうだとわかるのかと聞かれると困るけれど、見ているとなんとなくわかるのです)。

ささやかな部活動だけれど、コミュニティ感があるとモチベーションになる。今年に入ってまだ5ヶ月足らずであるにもかかわらず、チームでの総走行距離は1,000kmを超えている。

数字が見える進捗感があると、「それを増やす貢献がしたい」という意欲も湧き、それが定期的なランニングを支えてくれるという面もある。


今日は、とても残念なニュースが入ってきた。この情勢では仕方がないし、文句など言うはずもない。......はずもないし、責める気持ちも1ミリもないのだけれど、残念な気持ちであることは隠しきれない。

『キングダム』のアニメシリーズ第3弾が、今晩の放送をもってしばらく延期に!!!!!!!泣泣泣泣泣

仕方ない......仕方ないのだ......

わかってはいるのだけれど、長らく楽しみにしていたものがようやく始まったところだったので、この知らせにはかなり凹んだ。ここまで凹んでしまうほど楽しみにできるコンテンツをつくられてきた制作陣のみなさまには、尊敬の念しかない。

合従軍に攻められる秦国も非常事態、我々も非常事態。安全第一で迎え撃たねばなりませぬ。

家で楽しめるエンタメの需要が上がるからといって、そのコンテンツ制作がどんどん盛り上がるかというと、必ずしもそうではない。制作側が動くにあたって生じるリスクだってあるわけで、今回のように「制作が中断になる」というケースはどんどん出てくると思う。

新しいものを待望することに対しては注意しなければならないと思う。いま求められるのは、すでにあるものを何度でも楽しみなおせる感受性なのかもしれない。


今日は30分以内に書けた!

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