レーティングの種類
一般的なレーティングの算出方法とそれぞれの特徴は？
レーティングの算出方法は、対象物や人物の種類によって異なりますが、以下に一般的な方法をいくつか紹介します。
1. 星評価
星評価は、一般的に5つの星からなるスケールを使用し、レビューや評価に基づいて対象物や人物の評価を示します。1つ星から5つ星までの間に、それぞれ異なる意味が与えられることがあります。たとえば、5つ星の場合は「非常に優れている」という意味で、1つ星の場合は「非常に劣っている」という意味であることが多いです。
2. パーセンテージ
パーセンテージは、0％から100％までのスケールで表されることが多く、対象物や人物の評価を示します。たとえば、映画の場合は「Rotten Tomatoes」や「Metacritic」のようなウェブサイトが、映画の評価をパーセンテージで表示しています。
3. ランキング
ランキングは、一般的に複数の対象物や人物を比較し、最高評価を受けたものが1位、最低評価を受けたものが最下位になるように順位をつけたものです。たとえば、音楽や映画の場合は、週間チャートなどで順位が発表されることがあります。
4. 数値評価
数値評価は、0から10や0から100のスケールで表されることが多く、対象物や人物の評価を示します。たとえば、製品の場合は「Amazon」や「楽天市場」などのオンラインショップが、製品の評価を数値で表示しています。
各種類のレーティングにはそれぞれ特徴があります。星評価は簡単に理解でき、比較がしやすいですが、評価の幅が狭く、個々の評価が主観的な場合があります。パーセンテージは、評価の幅が広く、評価の基準が明確である場合がありますが、個々の評価が主観的な場合があります。ランキングは、複数の対象物や人物を比較でき、人気度を示すことができますが、順位によって評価が歪んでしまうことがあります。
サッカーチームのレーティングを求めるために使われる算出方法は？
サッカーチームの強さのレーティングを求めるために使われる代表的な手法には、以下のものがあります。
1. エロー・レーティング法：アメリカの物理学者アルバート・エローが考案した、相手チームのレーティングに基づいて自チームの勝率を予測する手法です。試合の結果によって双方のレーティングを更新し、次回の試合に反映させます。
2. トゥルーエロー・レーティング法：エロー・レーティング法の改良版で、試合の結果だけでなく、試合前の両チームのレーティングの不確かさ（ばらつき）を考慮してレーティングを更新します。
3. Glickoレーティングシステム：マーク・Glickmanが考案したレーティングシステムで、トゥルーエロー・レーティング法の一般化版です。試合の結果とともに、各チームの強さの変動幅（ボラティリティ）を更新し、レーティングの正確性を高めます。
これらの手法は、試合結果から直接チームの強さを算出するため、実際の戦力を反映したレーティングを得ることができます。ただし、どの手法でもレーティングの精度は試合数に比例し、特に新規チームや低頻度の試合では誤差が大きくなることに注意が必要です。
※注記：レーティングの種類として、正しくは次の３つがある。
イロレーティング (Elo rating system)
グリコレーティング (Glicko rating system)
TrueSkill
イロレーティングとは？
イロレーティング（Elo rating）は、対局競技における選手やチームの強さを表すために用いられるレーティングシステムの一つです。チェスの世界チャンピオンであるエロー・エロによって考案されました。
イロレーティングは、基本的にはプレイヤーのレーティング（レーティングの初期値は通常1500）を、相手との対局の勝敗結果によって毎回変動させることで、プレイヤーの実力を表現します。勝敗結果によって、相手が強ければ自分のレーティングが上がり、弱ければ下がります。勝率が高いほど、レーティングは上昇し、勝率が低い場合は下がります。
イロレーティングは、チェスだけでなく、様々な競技においても広く用いられています。例えば、将棋や囲碁、テニス、卓球、バスケットボールなどです。特に対戦相手のレーティング差が大きい場合には、レーティングの変動幅が大きくなります。
※注記：考案者はアルパド・イロ (Arpad Emrick Elo)で、チェスプレーヤーではあったが、世界チャンピオンになったという情報はない。
グリコレーティングとは？
グリコレーティング（Glicko rating）は、対局競技における選手やチームの強さを表すために用いられるレーティングシステムの一つで、マーク・Glickmanによって考案されました。イロレーティングと同様に、勝敗結果に基づいてレーティングを変動させることで、プレイヤーやチームの実力を表現します。
グリコレーティングは、イロレーティングよりもより正確なレーティングを算出することができます。イロレーティングは対戦相手のレーティング差によって勝敗の期待値を算出する一方、グリコレーティングは対戦相手のレーティングの不確かさも考慮します。不確かさが大きい場合にはレーティングの変動幅も大きくなり、逆に不確かさが小さい場合には変動幅も小さくなります。これによって、不確かさの大きい新人や長期間競技から離れていた選手に対しては、より正確なレーティングを算出することができます。
グリコレーティングは、チェスや囲碁などの対局競技だけでなく、ポーカーやマジック：ザ・ギャザリングなどのカードゲーム、さらにはスポーツの試合結果にも応用されることがあります。
TrueSkillとは？
TrueSkillは、マイクロソフトが開発した、対局競技やマルチプレイヤーゲームにおけるプレイヤーやチームの強さを表すためのレーティングシステムです。TrueSkillは、過去の勝敗結果やプレイヤーのスキル情報を統計的に分析し、プレイヤーやチームの強さを数値化することができます。
TrueSkillは、各プレイヤーのスキルを正規分布（ガウス分布）で表現します。また、勝敗の結果によって、プレイヤーのスキルについての予測を更新します。このように、TrueSkillは、プレイヤーやチームの強さに対する不確かさを考慮し、より正確なレーティングを算出することができます。
TrueSkillは、マイクロソフトが開発したXbox LiveやWindows Liveなどのオンラインゲームサービスで広く採用されており、また、将棋や囲碁、ポーカーなどの対局競技や、サッカーやバスケットボールなどのスポーツの試合結果にも応用されることがあります。TrueSkillは、イロレーティングやグリコレーティングと比較して、より正確なレーティングを算出することができるとされています。
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