最高の一年、でもまだ満ち足りていない

2022年が終わりますね。人が勝手に決めた区切りではありますが、どこかを起点にしないと時間の経過は分かりにくいですから。

2022年に入って、当時の仕事を休職したのを機に、映像制作や構成作家などお笑いに近付いた仕事を本格的に始めてみました。果たして自分がどれくらいやれるものなのか、(前の仕事に甘えながらではありましたが)一年間挑戦してみようと思って動きました。一年間やって、どれくらい自分が必要とされるのか、お金が得られるのかを見て、そのままフリーランスでやっていくのか、復職するのか、もう少し負担のないお金を稼ぐためだけの仕事を並行してやるのか、判断しようと思っていました。

結果、前の仕事を辞める決断をすることが出来ました。(正確にはまだ有給消化しているのですが、ずっと後回しにしていた退職の手続きはほぼほぼ終えることができました。)前職の収入には足りませんが、なんとか生きてはいけるんじゃないかという目処が立ちました。
これは正直なところ、自分が予想していたよりも順風満帆で驚いています。一年やって、もう少し延長してまた決断を先延ばしにすることになるんじゃないかな、と自分のことながら勝手に予想していました。
一番大きかったのは編集メインで関わっていたバキ童チャンネルにメインのスタッフで入らせてもらった上に、バキ童チャンネルがしっかり伸びたことです。これに関しては本当に感謝しかありません。自分がずっと感じてきたこととか、中高時代に一人で摂取し続けていたものを企画として吐き出して、それを面白い形で多くの人に見てもらえること、それを面白いと思ってもらえること、未だに不思議に思えます。あの時期の、勉強以外にやっていたこと(ネタの台本をいっぱい書いてインターネットや漫画をいっぱい見る)がいま、本当に全部活きてきています。感慨深いです。

それに伴って9月から「8月22日の彼女」でプロ(フリー)として芸人と名乗ることもできました。収入の手に入れ方が変わって、全然プロで芸人として活動するのになんの支障もなくなったので、それならプロという形で言っていったほうが良いな、というところです。千代園さんも蛇口くんもありがとう。
公務員をやっていたときもライブにいっぱい出てましたし、言ってしまえばそのときと芸人の部分じゃない仕事が変わっただけで、実は自分としては動き方はそんなに変わっていません。ある意味いわゆる「週末芸人」「社会人芸人」と変わらないかもしれない。でも、見え方は違うんじゃないかな、と思っています。

あまり言い方は良くないかもしれませんが、自分としては「芸人としてだけで食えていけなくてもいい」というのが大元にあって、だからこそ気持ち的にやれているところがあります。自分が活動してることすべてを足し合わせて、生きていくだけのお金が得られたらいい。(これに気づけたのは今年本当に良かったなと思います。)
いわゆる"アマチュア"でお笑いやっている人で面白い人たちは多いですが、根っこに「無敵感」があると僕は思っています。舞台に立って失敗しても、別のことでお金を稼ぐ力を持っているから。最近だとよく来たな大岩さんを見てかなりそこが魅力的に感じます。この「無敵感」を、僕も持てている形でいまお笑い出来てるのは強みでもあると思います。ここから賞レースとか番組とか見据えることも増えると思いますが、それでもそれだけじゃなくていいという形で芸人が出来ているのは嬉しいです。

ただ、確実に好転していっているはずなのに、満ち足りない気持ちがどんどん大きくなっているのも事実です。でもそれは、前よりもやれることが増えたから、宇宙が果てしなく広がったからこそだと思います。だからこそ、どんどん目の前を広がっていく宇宙に追いつくような勢いで、すべての活動をやっていきたい。
もう齢30にもなってしまい、だったらもっと早く始めておけよ、という気持ちもあります。でも、自分はすぐ不安になる、慎重だから、ここまでのプロセスを踏まないと無理だったと思います。慎重かつ大胆とはアタック25の言葉ですが踏み切るときはすぐ踏み切れるので自分でも不思議です。

2022年になってボクのことを知ってくれた方はとても多いと思います。僕の存在に辿り着いてくれて、そこから続けて見ていてくれて、本当にありがとうございます。昔から僕のことを知っていて、ずっとうねうねと進んでいく自分を応援してくれている方々も、本当にありがとうございます。
「有名になりたい」という気持ちが芽生えたのも2022年の大きい出来事かもしれません。僕のことを👍と思ってくれる人は、多ければ多いほど嬉しいですから。

来年は何が変わってくれるのか、何が変わってしまうのか、変えられるのか、楽しみなんて気持ちよりも怖いきもちのほうが大きいですが。
応援いただけると嬉しいです。