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「哲っちゃんのお陰で、趣味ができました。」菅原伸也さん④

(前回からの続き)

⑪FANKSになったことでの人生の変化を教えてください。

菅原:
僕も人生変わった、と思いますね。僕、16の時から哲っちゃんが好きじゃない。で、一番哲っちゃんがかっこいいと思ったんですね。憧れたんですよ。シンセサイザーを4台とか5台とか並べて、要塞なんて言われていましたけど。あれを弾きこなす哲っちゃんがかっこいいと思ったし、作る曲もかっこいいと思ったんですよ。

金谷:音楽は元々なさっていたんですか?「MOTIF」やシンセを買ったってお聞きしましたけど。

菅原:僕、16の時に、高校一年の時に、バンドブームって来るんですよ。当時、「X JAPAN」が出てくるかどうかみたいな時期で、「BUCK-TICK」とか「ユニコーン」とか。
で、「TM NETWORK」も時代に乗って、「RHYTHM RED」とかね、そういう方向に行くんですけど。

それで、友達がバンドとか始めたりしているんですよね。でもさ、なんか自分はその時、何もできないんですよ、楽器なんて。「バンドは憧れるけど、自分はできないな。」って。「ピアノ習うのも遅いじゃん。」って思ったんですよ。「今から幼稚園の子と一緒のことを始めるなんて、絶対遅いよ。」って思ったんです。

でも、26歳の時に、「俺、趣味ないよな。これ、趣味ないのはマズいよな。」って思い始めたの。そうしたらその頃ぐらいに、落合博満さんがね、「何をやるのも『遅い』と思ったらダメだ。」って言っていたんですよ。なぜかって言ったら、落合さんは「26歳の時にプロ野球に入った。」って言っていたんですよ。「26歳の時に入っても、俺はホームランを500本打った。」って言っていたんですよ。だから何やるのも、遅いと思っちゃダメだよ、っていうのがやたら自分に響いたんですよ。

その言葉もあったし、うちの姉ちゃんが保母さんの免許を取りたいって言って。保母さんの免許を取るには、ピアノが少しできなきゃいけないって言って、おうちに電子ピアノを買ったんですよ。
ところが、結婚したんです。で、家を出たんですよ。ピアノは残っているんですよ。で、僕は趣味がない。でも昔から哲っちゃんに憧れている訳ですよ。「これ、ピアノやるしかない。」って26の時に始めたんです。

金谷:素晴らしい!

菅原:26の時に始めて20年くらいやっていたんですけど。ここのところ、ちょっとやっていないです、2年ぐらい。5年くらい前に金谷さんに会った時に、僕、「新しいことを始めたい。」みたいなことを言ったじゃないですか。

金谷:私、すごくその時のことを、あの会話のことを覚えていて。

菅原:今は、ちょっと詳しいことは言えないけど、それなりに夢中になれるものが見つかったんですよね。そっちに向かっているから、今ピアノは2年ぐらい休んでいるんですけど。でも、やめたって思っていないんですよ。20年やってて。

(最初は)先生に習うじゃないですか。そうすると、先生の生徒さんたちと仲良くなるんですよ、僕。その生徒さんたちとの出会いがね、僕を変えましたね。
ピアノ習っている人たちってさ、みんな、子供の時ぐらいからやっている訳ですよ。子供の頃からコツコツといろんなことをやっているんですよ。だから、良い高校、良い大学とかに行くんですよ。そういう人が多かったんですよ。そうするとさ、もう自分は成人して、大人で仕事しているんだけど、すごくエネルギーをいただいたんですよ、子供たちから。

それで、みんなすごくて。やっぱり、小さい時からコツコツやっていけばさ、いろんなことが形になるんだ。みんな、それをやってるんだよなって。
自分もそういうのを見てきたし、26から始めても、ショパンのすごい難しい曲とかも弾けるようになるんですよね。要するに、コツコツやれば、いつか形になるよ、みたいな。

それを僕は知ったじゃん、いろんなことをそこで知って。そこから、自分の中からチャレンジ精神みたいなものが出てくるようになったんですよ。ピアノを始めたことって大きなことで、いつも本当に思うのが、人生の中の最初のターニングポイントって、そこだと思うんです。

(今でも)ピアノ友達って、付き合いがあるんですよね。当時高校生だった人が今もう、39歳で。すごくてさ、音楽だけで食べていけていて。ミュージカルの指揮者とかやっていますよ。

金谷:(人生のターニングポイントは)そこなんですね。それはやっぱり、哲っちゃんがきっかけですものね。

(次回へ続く)

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