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記事一覧

全国の高等学校のオーケストラ部の統計②

 前回のnoteでは2024年の全国高等学校総合文化祭の参加人数に関して述べた。今回は2023年度の全国オーケストラフェスタについて述べる。  オーケストラフェスタ(通称オケフェス)は全日本高校オーケストラ連盟が主催する大会である。1994年より開催されており、2024年度は第31回となる。高校生が冬休みとなる年末か新年に開催されている。全日本オーケストラ連盟に加盟していれば出場できる大会である。吹奏楽コンクールのような優劣を決める大会ではない。全国高等学校総合文化祭も優劣

全国の高等学校のオーケストラ部の統計①

 オーケストラのある学校は少ない。全日本高等学校オーケストラ連盟というのが存在するが、加盟してない学校も多いので、見かけ上さらに少なく感じてしまう。全日本高等学校オーケストラ連盟に加入している学校は108校(2024年)である。全国の高等学校の数は4702校(2024年)であり、日本吹奏楽連盟に加盟している高等学校の数は3616校(2023年)である。これらの数字と比較すればオーケストラ部が圧倒的に少ないことは自明である。ちなみに、日本高等学校野球連盟に加盟している学校数は3

地震が起きた時のために

 地震は嫌なものである。いつくるかわからないし、被害が甚大になる可能性があるからである。日ごろから対策できることはしておくべきである。オーケストラとして日頃から対策しておくべきことと、地震が起きた直後の行動について記載する。  日頃から行うことは、楽器の保管場所の固定、避難経路の確認、連絡網の整備の3点である。小型楽器は棚を利用して保管することが多いが、その棚は壁や天井に固定しておいた方がいい。また、楽器が揺れで飛び出さないように棚に扉や柵をつけた方がいい。ただ、防災の観点

ホール内の事故

 ホールでの事故は残念ながら時々ニュースに流れてくる。ニュースとして報道されないような笑って済ませられる軽微な事故を含めると日常茶飯事である。ホールでの事故で最も注意しなければいけないのが落下事故である。人も落ちるし楽器や器具も落ちる。人でも物でも落ちた時は重大な事故となることが多い。恥ずかしながら、私もこれまでに複数回の落下事故を起こしてしまったことがあるし、逆に様々な落下事故を目撃している。注意していてもどうしようもない事故として、機器の故障がある。お客さんにバレないよう

反省会

 反省会が重要なことは誰でもわかってはいる。でも、何をどのように反省すればいいのかがわからないのである。会社などの組織なら、第三者の外部チェックが入りそのコメントに従って改善をしていく、あるいは予め具体的な目標が定められていて、その目標の達成度を評価する形式がある。しかし、部活動ではそこまでのシステムはない。また、演奏会は芸術の分野であり正解を定められないことも反省を難しくする。  反省会は、定期的に行われるもの、合宿中に行われるもの、演奏会後に行われるもの、その他イベント

卒業生の活用

 近年は卒業生との交流が減少している。全国的にどこもそうなってきている。卒業生との交流を全く行わなくても部活動が完結するのが本来の姿なのかもしれない。しかし、昨今の教員の労働事情を考えると、顧問が全て引き受けるより卒業生を活用した方が健全になると私は考えている。そのような闇深い事情まで考えなくても、優秀な卒業生が近くにいるのならそれを活用しない手はないのではないだろうか。  運動部の方では、地域との連携、移行が始まっているが、文化系の部活に関してはほとんど進んでいない。外部

演奏者の写真の撮り方②

ここでは、楽器別の撮影のコツについて書きます。演奏者の撮影の全般的なことについては下の記事をご覧ください。  指揮者を撮るには、指揮棒の位置に注意しながらとる必要がある。指揮者は腕を振り上げている時間が8割、振り下ろしている時間が2割くらいだと感じている。腕を振り上げている間にシャッターを押してしまうと、腕や指揮棒が顔にかぶってしまう。指揮棒が下がっている瞬間、要するに拍ちょうどのタイミングでシャッターを押すことができると顔に余計なものが被らない状態で撮れる確率が上がる。た

演奏者の写真の撮り方①

 ここでは、演奏者の撮影の全体的なことを書いてます。楽器別の撮影のコツについては下の記事をご覧ください。  演奏者の写真を撮るのは慣れていないと意外と難しい。撮影時の注意点、撮影機材、コツについて書いていく。普段の部活動中の友達同士の写真は好きに楽しくすればいいことであるが、本番等での撮影は気を使わなくてはいけない。また、全員がステージに乗っている状況を写真におさめるためには、誰かに撮影を依頼しなければならない。保護者やOB、手伝いの新入部員等に依頼する際は、最低限のルール

JASRACへの著作物利用申請

 日本音楽著作権協会(JASRAC)は音楽に関する著作権の取りまとめを行う機関である。著作権料を適切に支払う人がいなくなれば、作曲者が作曲できなくなり次第に音楽業界が衰退してしまう。そうならないためにも法を理解して適切な対応をとらなければならない。法を理解しきれない場合は、気軽にJASRACに問い合わせをしてほしい。丁寧に答えてくれるはずである。  JASRACは全ての音楽を直接的に管理しているわけではない。直接的には、日本人の作曲者で死後70年以内の人の曲について管理して

写譜と楽譜浄書ソフト

 写譜と浄書の本来の意味は、写譜は楽譜を書き写すことで、浄書は原稿(楽譜)を綺麗に書き直すことである。実際に使われる言葉のニュアンスは本来の意味とは違い、写譜は手書きで書き写すことを意味し浄書はパソコンで書き写すという意味で使用されることが多い。本来の意味から考えれば、綺麗に書き写せれば手書きでも浄書となる。  パソコンの発達にともない手書きで楽譜を書き写す機会は少なくなってきている。しかし、手書きで書き写すのは音楽を勉強するためにはいいことである。英語の授業で英文を書き写

録音の仕方

 演奏会ではコンサートホールに付属の録音システムで録音する場合もあるし、自前で準備した機材で録音することもある。コンサートホールではなく、公民館や体育館で演奏するすることになったら自前で録音するしかない。もちろん、練習中の録音も自前で行うはずである。  録音する目的は、自分達の勉強のために録音する、あるいは記念や思い出のために録音するのが主である。どちらにしても、簡便さと、録音の正確さやきれいさを天秤にかけ、使用するマイクや機材を選ばなくてはならない。 音質にこだわらない練

合宿所の選定

 合宿所は毎回同じ宿を使っている団もあるし、毎回違う宿を使っている団もある。高校までのスクールオーケストラでは、顧問の先生が合宿所を選定しているが、大学のオーケストラでは学生が主体的に選んでいる。全国に音楽合宿をするのにいい宿は多数あるので、早いうちからリサーチして各団の状況にあった宿を利用してほしい。  合宿所を選ぶポイントを列挙する。  ・練習場所の音響はいいか。  ・パート練習やセクション練習をする部屋の数と広さは十分か。  ・全体練習をする部屋のサイズに問題はないか