形容詞の語尾変化(ドイツ語文法)の覚え方について
ドイツ語の基礎文法を学んでいたころ、意外とここでつまづく学生が多いんだと担当の教師から聞いて、少し驚いたことを覚えています。
個人的にはとても簡単で分かりやすい部分だったのでもったいないなぁと思っていました。そこで、ここに自分なりの理解を書き残しておこうかと思います。
あくまで、「自分なりに当時どのように理解したか」ということに焦点を当てているため、ひょっとすると、言語学的には間違いであるという説明をしてしまうかもしれません。その場合は、教えていただけるととても助かります。
基本的な変化
まず、形容詞の変化は、全く複雑ではありません。ざっくり二つのパターンがあるので、まずはそれを頭に入れて下さい。
1格と4格は -e
2格と3格は -en
で終わる変化が基本だということです。
どうでしょう?1格と4格は「-e」、2格と3格は「-en」で終わっていることがわかると思います。
女性名詞に関しても同様です。
少し例外的なのが男性名詞です
男性名詞の場合のみ、4格が「-e」になるという法則を破っています。
これは、定冠詞の形が「den」であるため、つられて「-en」になると覚えてください。
混合変化
そして、この基本形が崩れる場合というのが、「冠詞から性・数・格が推測できなくなってしまうとき」です。そのような場合、それを補うように、形容詞変化が強くなっていきます。
しかし、その際にも「無秩序な変化」というわけではなく、基本的に「定冠詞と同じ形」に変化することで性・数・格を表します。
男性名詞を例に出します。
この場合、冠詞から格がわからないものは男性1格の「ein」です。「ein」という冠詞だけでは、男性名詞なのか中性名詞なのかわかりません。そこで、「der」と同じ形である「-er」という語尾を付与することによって、判断がつくようにしているのです。それ以外は、基本形と同じです。(「einen」という冠詞につられて4格が「-en」で終わるのも変わりません)
そして、同じく「ein」という冠詞を共有する中性名詞に関しても、同様に「定冠詞の形を形容詞の語尾変化であらわす」という変化が起きています。
ここでは、男性か中性かわからない「ein」をハッキリさせるため、「das」の語尾をとって「-es」という形に変化しています。
女性名詞に関しては、特に変化はありません。(性・数・格が依然として判断可能であるためです)
強変化
さて、形容詞変化が強くなる要因は「冠詞から性・数・格が判断できないとき」だといいましたが、問題となるのは「冠詞がないとき」です。これは「形容詞の語尾変化で性・数・格を表す」という現象がすべての場合で発生することを意味しています。
男性名詞の変化を確認してみましょう。
1格は「der」の語尾をとって「-er」に
3格は「dem」の語尾をとって「-em」に
4格は「den」の語尾をとって「-en」に
という風に、定冠詞の形を形容詞で再現することで、性・数・格を表しています。
例外的に男性・中性2格のみは「名詞自体の語尾変化」で格が明らかになるため、変化は弱いままです。
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