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冷麺テロリズム

僕の推しであるVTuber、
にじさんじ ソフィア・ヴァレンタイン。

過酷な労働と創作活動で蝕まれた心を
優しい声で癒してくれる、
僕の精神的支柱である彼女が
先日こんなツイートをしました。

推しの手料理。
この言葉の意味と重みがご理解頂けるでしょうか?
そして、僕は彼女のファンであり、
VTuberとしての彼女について知ることを
何よりの喜びとしています。
三度の飯よりソフィア・ヴァレンタインです。

冷麺なんて焼肉屋のオマケとばかり
思っていましたが、彼女が「だいすき」
と言うのなら、
僕には彼女についてより深く知るために、
やるべき事があるでしょう。

推しの手料理を、再現したい。

ということで、今日は材料を買いに出かけました。
自炊を生まれて1度もした事がなく、
得意料理は卵かけご飯と納豆ご飯である
僕にとって、一人でスーパーに入店し、
野菜と調味料、
そして麺を物色する行為は
生まれて初めてのことでした。

世の主婦達の気持ちに、
今では少しだけ寄り添える気がします。
そう思えるのも、彼女がいたから。

もりおか冷麺。
恐らく、盛岡冷麺のことだと推測出来ますが、
盛岡冷麺とは、日本人の口に合うよう、
韓国から輸入されてきた
冷麺がアレンジされたものです。
盛岡冷麺の麺には、小麦粉と澱粉が使われているのが特徴で、コシの強さを特徴としています。
そして、この盛岡冷麺最大の特徴である麺こそが、
僕に悲劇を招いたのです。

醤油やら酢やら鶏がらスープの素やらを
買い漁った後、
僕には一つの疑問が浮かんでいました。

そういえば、盛岡冷麺の麺、
スーパーで見た事なくね?

スープの材料を買い終えた後に気付きましたが、
僕としたことが、彼女のツイートについて
失念していたことがあります。
彼女の写真の冷麺は、
インスタントの冷麺である可能性がある。

トッピングが凝っている為に、僕は勝手に、
全てが彼女の手作りである、
なんて思い込んでいたのです。

彼女の配信より、ソフィア・ヴァレンタインは
料理のレシピを見ずに、適当に調理をすることが
知られています。

そんな彼女が、
深夜二時にスープの調合から調理を始め、
めっちゃおいしい!
という感想が出るような冷麺を作れるでしょうか?

レシピを見ることも無く、
適当に調理してもある程度のクオリティのものが
作れるということは、
彼女の料理の腕前が決して低くは無いことを
証明してはいるのですが、
インスタントの可能性を否定するには
決め手に欠けるでしょう。

何より、盛岡冷麺の麺、売ってないのです。

もしかしたら本場のスーパーには
普通に売っているのかもしれませんが、
Amazonを見る限り、
生麺三十袋入りの業務用のものしか
販売されていません。

さて、僕は写真の冷麺自体はインスタントで、
写真用にトッピングを
加えたものだと推測しますが、
真相は定かではなく、
明かすべきものでもありません。

ただ一つ、残されたのは、
僕の買ってきた冷麺のスープの材料一式。

僕は一人、勝手に引き下がれないところまで
来てしまいました。
業務用、生麺三十袋入りをAmazonで購入し、
一ヶ月冷麺生活をしなければ、
僕の努力は水の泡と化してしまいます。

念の為に書いておきますが、
僕の家は焼肉屋でも、韓国料理の専門店でも
ありません。
自炊したこともない一般男性の自宅に、
業務用、盛岡冷麺三十袋入りが送られます。

冷麺テロリズム。

三十食分の盛岡冷麺を作った暁には、
僕は作家ではなく、冷麺専門店を
開くことにになってしまうかもしれません。

追記

“もりおか冷麺”
という名前のインスタント冷麺の
存在が発覚しました。

恐らく、写真の冷麺を作る配信がありましたが、
メンバー限定配信の為、
この冷麺がインスタントなのか知りたい方は
700円を払ってください。
僕はこれから払います。

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