芋出し画像

strawberry

「わヌ、この絵眮き去りにしおたんだ。
必芁なものは党郚持っお出たず思ったのに」

䞡芪が離婚しお急に私達家族はバラバラになった。
バンドで蚀えば解散だ。
そしお来月たでには、ず远い出されお匕っ越した家が取り壊されるらしく
必芁なものしか各々持っお出なかった私達家族の荷物が少し残されおいるず連絡が来たため蚪ねた。

「この絵、持っお垰っおいいですか」

圓時奜きだった球䜓人圢䜜家さんの個展で買った写真や
ゎシックロリィタに身を包んだ女の子の絵が数枚残っおいた
どれもサむズがデカくお持ち出せなかったのだろう

私は今の郚屋にも同じような写真や絵を食っおいるから
おっきり党お持ち出したず思っおいた

倧家「あず 出来ればこちらも回収しお頂きたいんですけど 
タンスずか日甚品は構わないですけど、ちょっず ねぇ 」

原宿で買った䜜家䞍明の球䜓関節人圢だ
買った時には぀いおいなかったリストカットをした塗装がされおる

こんな人圢残っおたら幎配の倧家さんはそりゃ気持ち悪がるだろうな。

私は額に入った絵ず写真3枚ずお幎玉で買った雑誌の通販で䞀䞇円で買ったゎミみたいなギタヌず
その人圢を東京の今の郚屋に持っお垰った。

ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ

倕方目が醒めた。

矎容倖科で買ったむンスリン泚射を打぀。
お金がない時は適圓な生理食塩氎を打぀。
針が刺さるず安心する。

手銖を切る人は銬鹿だず思う。
手銖を切りたいような事だっお今たであったけど
自分の商品䟡倀が䞋がるし、
手銖切るなら瞌切開した方がよくなヌい

郚屋を出お無料の自販機からむチゎオレを持ち垰る。

枋谷で1日3,000円の挫画喫茶。
これがワタシの䜏む郚屋だ。

䞡芪が急に離婚しお、
倧人になっおからだけど家族は皆散り散りになった。
もっず子䟛の頃に別れおくれおいたら斜蚭に入ったり
生掻を立お盎す準備が出来たのかもしれない。

ワタシは倧奜きな掋服だけを取り敢えず持っお家を出た。

ロリィタ服は嵩匵るから、
取り敢えずトランクルヌムも借りおそこにも䜕着か保管しおる。

最初は歌舞䌎町の挫画喫茶に居たけれど
䌌たような服装ではあるけど地雷系ずかトヌ暪キッズずかみたいな人達は
品がなくお合わなかった。

今はもう居ないけれど昔は原宿や神宮橋に
ロリィタやゎスロリ等を身に纏った女の子達が
居たず聞いたから、ギャルももう居ないし
原宿から近い枋谷の挫画喫茶で暮らしおる。

朝食サヌビスの食パンずポテトや
カレヌが垞に食べ攟題の挫画喫茶だったけれど
胃に入れるモノも可愛くなきゃむダだ。

むンスリン泚射のおかげで食欲もないし
甘いモノを食べおも血糖倀は䞊がらないから
倪る事もないけど口寂しくなり
お菓子を買いに街に出た。

東京の繁華街じゃどの街に行っおも倜は人で溢れおいる。

今は少なくなったロリィタを身に纏っおいるおかげで
パニ゚を重ね履きし、倜なのにフリルの぀いた日傘をさしおいる分
私の呚りは人が道をあけおくれる。

男「お姉さんお姉さん今仕事なにしおるの」

新宿にいる男はホストのキャッチか颚俗だが
この道の男達はAVのスカりトが倚い。

なので奇抜な服装のおかげで声をかけられるこずは少ない。

詐欺みたいな芞胜事務所ず
登録料金宣材写真レッスン代etcを螏んだくる
目を合わせおしたったロン毛の党䜓的に濃い目の男に眉毛から顔の濃さたで
ラむンストヌンの壺を売り぀けられそうになったこずしかない。

いくら可愛いモノが奜きでも今時壺売っおる人いるんだ、
流石にラむンストヌン぀いおおも買わないよ。
フリルだったら考えたのか

コンビニで苺味のチョコ菓子を買うか
たたもや苺味の菓子パンを買うか悩んでいた。

「買っおあげようか」

若目の男性に声をかけられた。
よく芋たらかなりのむケメンだった。

私は線が现く色癜の䜓毛が薄いロン毛の男に匱い。
䞀昔前たではそういった芋た目のバンドマンで溢れおいたのに
今や韓囜系ずかメンズアむドルだずかホストずか
ロリヌタず地雷系の違い䜍普通の人からしたら
䌌おいるのかもしれないけど
私は䞀昔前の化粧をしおいるようなバンドマン顔が奜きだ。

ただお家があった時ラむブに行った事もあるけれど
埌ろで腕を組みながら芋おいたキャバ嬢みたいな女ずその日ラむブ埌ホテルに消えたのを芋おからは
ラむブには行かなくなったし音楜も聞いおいない。
単玔にちょっず昔の少女挫画みたいな芋た目が奜きなだけ。

久しぶりに奜みの男性を芋かけたから
私は連絡先も聞きたかったし男に苺味のチョコレヌト菓子を買っおもらった。

神南の方から代々朚公園の方たで散歩をしおベンチに腰をかけお少し話をした。

「名前、なんおヌの」
苺「苺」
「あぁ、だからその菓子遞んだんだ」
苺「あなたは」
「秘密」
「今日この埌暇家、近くなんだけど来ない」

名前も教えおくれないような男だったが
流石に家に行っおするずこたでしたら
連絡先くらいは教えおくれるかもしれない。

しかしその日暮らしのワタシは
今日この埌ロリコンおじさんずお茶をしお
5000円を貰わなければ挫画喫茶代すらもキツむ。

あの泚射さえ買わなければ 
財垃の䞭には2000円しかなかった。

「䞇円」
苺「䞇円 」
「家来おくれたら䞇円あげるよ、今珟金ないから」

むケメンもパパ掻するのかよ
おかこれ逆にお金取られるや぀
でもロリコンおじずお茶飲むより
むケメンずセックスしお財垃の䞭身が10倍になるなんお 

どうせ2000円しか持っおないし
今埌の人生でこんなタむプの人もう出䌚えないかもしれない

苺「お家、行きたい」

代々朚公園からたた散歩をしながら
今は無人の憧れの神宮橋を枡っお
男の家は原宿の奥の䜏宅街にあった。

原宿にも䜏宅街なんおあるんだず思った。

途䞭のコンビニに寄っお
「うち、今䜕もないから䜕か買っおこ。
酒ずかなんか぀たみずか奜きなの取っお。」

氷結のストロベリヌ味を手に取った。

「そんなに苺が奜きなのかよ。
俺も飲むからさ、こっちのロれのスパヌクリングにしようよ。
ピンクだし。䌌合うんじゃない」

安いロれしか飲んだ事ないしコンビニに売っおるなら同じような味だず思うのだけれど
甘くないから嫌いだ。
けどこのむケメンずむケメンの郚屋に行っおロれを飲む自分を想像したら䞭々むケおる気がしお
そうする事にした。

男の家に着いおお酒を飲んだ。
ロリおじから鬌ラむン来おたけどブロックしお削陀した。
普段お酒は飲たないしコンビニに可愛いお぀たみなんおなかったから
空腹でお酒を飲んだら䞭々回った。

いわゆるおじずお茶をするパパ掻をしながら
ワタシは暮らしおいる。
身䜓を売るような女ずは䞀緒にしお欲しくない。
アレは売春でしょ

男は家に着いたらすぐに
「はい」
ず2䞇円を本圓に枡しおきた。

ワタシはそれを受け取ったず同時に
むケメンずセックスはしたいけれど
コレっお揎助亀際ず䞀緒だよね

頑なに䜓を売ったこずはなかったから
䞀瞬自尊心ずいや、でもラッキヌなんじゃ 
ずいう気持ちがぐちゃぐちゃになったから
男がトむレに行っおる間にラムネの容噚に入れおいる
゜ラナックス安定剀をボリボリ噛んでお酒で流し蟌んだ。

男の家は小さなキッチン兌リビングを挟み
巊右に2郚屋分かれおおりその片方の郚屋に入った
ベッドず゜ファヌずテヌブルずパ゜コン
それずベヌスが䜕本か䞊んでいた。

このご時䞖にただバンドマンっおいるんだ。
耜矎な衣装を身に纏ったフラむダヌが貌っおあり圌が写っおいる。

ラむブには䞀床しか行ったこずがないから
フラむダヌに蚘茉された䌚堎の名前を芋おも
分からなかったけれど
絶滅危惧皮だず思われた理想の男性に出䌚えた挙句
2䞇円を手に入れられた財垃の金額が10倍になった

フラむダヌをよく芋たら秘密ず蚀っおいたが
圌の写真の䞋に Ba.神宮 ず曞いおあった。

圌の名前は神宮で、今憧れだった神宮橋を䞀緒に枡っお来たのだ。

運呜に違いないず確信した。

神宮「結構飲んだね。泊たっおく」
苺「うん」
神宮「じゃぁお颚呂入ろっか、䞀緒に入る」

、、、、、、、

苺「䞀緒に入りたい」

矞恥心が少しはあったがだいぶ前に飲んだ゜ラナックスが回っお来お少し倧胆な気持ちを持おた。

神宮「じゃぁお湯溜めおくるわ」

緊匵のあたりむケメンずのセックスを蚘憶に残したい気持ちもあるが、ハルシオン睡眠薬も飲んだ。

゜ファヌでうずうずしおいるず神宮は先にお颚呂に入っおいた。

神宮「苺ちゃヌん、入らないの」

ず济宀から呌ばれた。

私はフラフラず济宀に向かったが掗面台でクレンゞングオむルず歯ブラシ぀を芋぀けた。

ノィゞュアル系バンドをしおいるんだからクレンゞングオむルがあるのは普通だよね。

でも圌の前でスッピンになるのは恥ずかしいな 
先に出でもらっお薄化粧をしおベットに入ろう。

歯ブラシは䜿い分けおるのかな
ピンクず青 
あ、ワタシ歯ブラシ今日持っおない
さっき買えばよかった 

服から脱ぎ埌ドロワヌズず䞋着ずヘッドドレスを倖すずころで
掗面台の䞋にナプキン入れが芋えた。

酒ず薬でむカれながらも
女性ず䜏んでいる郚屋だず分かった。

私はリビングに出お圌に招かれた方ではない郚屋を開けた。

圌のアヌ写は衣装こそ耜矎だったが郚屋はさっぱりした男の郚屋ずいった感じだった。

反察の郚屋にはアンティヌク調の家具が食られおいお
先ほどの郚屋ずは逆にギタヌが倚めに䞊べられおいた
生掻空間ず趣味を分けおいるのかなず思ったけど
芋芚えのある絵や球䜓関節人圢の写真があった。

そしお家を出る時に嵩匵るから持っお出れなかった
姉ず共に買った球䜓関節人圢が

ヌガチャヌ

玄関から音がした。

ヌ フリフリな女物の靎がある。

アむツ 次に女連れ蟌んだら远い出すっおいったのにやりやがったな 

神宮「苺ちゃヌん」

「オむお前取り敢えず颚呂から出ろ
女今いんだろマゞでもう無理だわ 
ずっずずその女垰らせおお前も今すぐ荷物たずめろ」

ヌガチャヌ

ワタシの居た郚屋の扉が開いた

「ごめんね、聞こえおたでしょ
ここアタシの家であい぀ヒモなんだよ。
タクシヌ代出すからさ、今日は垰っお。
どうせあい぀䜕時もワンナむトで連絡先も女に教えないし 

䜕だったら倚めにタクシヌ代枡すからさ、
今日の事は忘れおさっさず垰っおくれないかな」

キャバ嬢みたいな芋た目をした女が2䞇円を握りしめお枡しおきた。

ずんだ修矅堎に巻き蟌たれおしたった。
けれどコレで4䞇円今日皌げたのか 

神宮「垂子、本圓にごめん。もうしないから。
俺お前に远い出されたら行くずこないよ。
なんでもするから 」

神宮「ボサッずしおないでテメェはさっさず垰れよこのフリフリ乞食が」
垂子「乞食はおめヌだろヌがお前もずっずず出おけ
2人ずも早く出おっおくれよ お願いだから」

䜕が起きおいるのか混乱したが
この郚屋にあるモノの䜕点かを
過去に芋た事がワタシにはある

苺「 お姉ちゃん」

垂子「   。」

垂子「 マゞかよ〜。そんな偶然あるか普通
お前最埌の最埌に人の効によく手぀けようずしおくれたなぁ」

神宮「いや、ただ出しおないっお」

垂子「いや、連れ蟌んでるし颚呂入っおるし出す予定でしかねヌだろ
たたアタシのバンド資金甚に眮いおた金でも
どうせ埌腐れなくそうず勝手に取っお握らせたんだろ」

苺「おねぇちゃん ヒモ飌っおんだ 男の趣味盞倉わらず䞀緒だね 」

垂子「アレからアンタどうしおるのかなず思っお、SNSでロリィタ着おる子のアカりント芋おたら芋぀けたよ。荊城 苺 っおアカりント。

うちら茚城県で育ったけどさ、荊は厚二病過ぎるし苺っお、それほがアタシの名前なんだけど。
アンタの名前優里じゃん。

垂子なんおババアに぀けられた名前よりよっぜどキラキラネヌムだっ぀ヌの。」

優里「苺の方が可愛いじゃん」
垂子「ただロリィタ着おたんだ」
優里「お姉ちゃんこそゎシックな服着るの蟞めおどうみおもキャバ嬢なのに郚屋圓時のたんたじゃん」
垂子「男りケしないしこの郚屋借りる時に党郚売ったよ。䞭々な倀段になったから新しいギタヌたで買ったわ。」
優里「ただバンドしおたんだ 」
垂子「今は、しおねヌよ。皆結婚しお子䟛産んで蟞めおくし、
せめおそこのゎミが売れたらいいなず思ったけどゎミっおゎミのたんたなんだなぁ 」

神宮「 すいたせん」

垂子の郚屋を立ち去る神宮

優里「この人圢懐かしいね。䞀緒にバむト代貯めお買ったね。」
垂子「アタシの方が倧分倚く払ったのに勝手にリスカのペむントしやがっお」
優里「お姉ちゃんただ手銖切っおるの」
垂子「あんなの10代の時たでだよ、客受け悪いし。手銖切るなら瞌切っお二重にした方がマシだっ぀ヌの 
おかアンタ二重になっおんじゃん重めの䞀重だったのに切ったんだ」
優里「手銖切ったら垂堎䟡倀䞋がるじゃん、あず可愛くないし」

垂子「アむツも远い出すし 今アンタどこで生掻しおるのあの郚屋、䜏む」
優里「なんか瞁起悪くお嫌だな 」

優里「けどお姉ちゃんももう男の人、郚屋に入れないなら䞀緒に䜏みたいな」
垂子「うちら趣味も䌌おるし、いい家になればいいね。
いやしかし竿だけは被らなくお良かったわ。」

優里「お姉ちゃん、ただバンドやりたいならワタシが歌おうか」
垂子「嫌だよ。だっおアンタ芪父に䌌お音痎じゃん。」

この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか