自分の給与を自分でつくる

社会人になって20年近く経てば大なり小なりコツのようなものがわかってくる。
社会人1年目で感じたことは、大人って思ったよりちゃんとしてないものなんだということ。

メールや資料はざっくり読む程度の人が多いし、細かい注意書きはほとんど読まない。
期限を守らない人も少なくない。
その程度なんだと思い、特に注意してほしいことは大きく書いたり何度も伝えたりするし、返信期限をお願いする場合は少し前倒して設定する。
もちろん自分はちゃんとしようと思うけど、最初ほど気負わなくなった。そんなもんだ。

そうした小さな気づきはその後も色々とあるのだが、はやめに教えてもらってありがたかったなと思うことが一つある。
それは社会人3年目くらいの話。
当時の社長に言われたことだ。
「○〇君は真面目だから、何かを頼んだら期日までに自分で悩んで100%仕上げようとしてくれる。だけど、60%で投げるようにした方がいい。この方向で合ってますか、というくらいで一度もらえると意図が違っていたり、違うなと思うことがあれば修正する時間もあるし、投げてから戻ってくるまで○○君の手が空くので、休んだり他のことに取組める。」
10年以上前のことなので、一言一句そのとおりではないが、だいたいこのような内容だった。
60%くらいで投げること、当時はそこまででしたが、人を動かす機会が増えた今、とても役立っている。

もう一つ。これは意識の話。
当時、社内で新規の飲食事業があり、そこに関わることになった。
新規とはいえ、調理のプロ、接客のプロがいた。
そんななかで自分が給与をもらうためにはどうするか。

はじめは汗かき役になろうと努めた。
他の人のような技術があるわけではないので、せめて何か動くときは率先して動くということである。
やがて、ある分野で専門家が不在の分野ができたので、その勉強をすることにした。
そしてその社内でその分野の担当になった。

これは個人的なエピソードだが、ここで重要なことは「自分が何をもって組織に貢献できるか」を考えるということだ。
この点で自分は貢献できる、というものがあれば、仕事をするうえで精神的な余裕ができるし、組織側も簡単にはその人の評価を下げることが難しくなる。
簡単に言えば、その組織で自身の居場所を獲得することができるのだ。

#仕事のコツ

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