基本情報技術者 企業が果たす事(1.IT戦略、2.マネジメント、3.法務)(SaaS,PaaS,IaaS)
1.IT戦略
全体最適化(↔︎部分最適化)
組織全体の効率化を図ること
エンタープライズアーキテクチャ
大企業など、大きな組織のシステムを全体最適化するための手法
✅ビジネスアーキテクチャ
業務のこと
ビジネス戦略に必要な業務プロセスや、情報の流れを体系的に示したもの
↓
✅データアーキテクチャ
☝️を行う際に、必要なデータ
データの内容、データ間の関連や構造等を体系的に示したもの
↓
✅アプリケーションアーキテクチャ
☝️を処理するための機能
業務プロセス支援するシステムの機能や構成などを体系的に示したもの
↓
✅テクノロジーアーキテクチャ
☝️を実現するための技術
情報システムの構築、運用に必要な技術的要素を体系的に示したもの
部分最適化から全体最適化へ
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実際に、業務プロセスを改善する手法
BPR(Business process re-engineering)
企業全体の業務プロセスを抜本的に再設計する手法
BPM( 〃 management)
企業の全体もしくは一部の業務プロセスを見直して、PDCAサイクルを通して継続的に改善する手法
RPA(robotic process automation)
ソフトウェアロボットを用いて、定型的な(決まり切った同じ)事務作業を自動化すること
BPO(〃 outsourcing)
業務プロセスを外部に委託すること
※ファブレス企業
ファブレス(fabrication less)とは、自社の工場を持たないこと
企画、設計、開発までやって、生産は外部に委託する企業
ワークフローシステム
紙の書類を電子化して、社内の決済申請手続きを効率化すること
業務上の問題を解決する方法(ソリューション)
オンプレミス
自社に、自社サーバーを置くこと
👍自社内で完全に管理できるため、秘密保全できる
❌すべてのシステムを自社で調達管理するため、コストかかる
ハウジングサービス
他社に、自社サーバーを調達・管理して、置くこと
ホスティングサービス
サービス事業者がサーバーを貸すこと
SOA(Service oriented architecture)
サービス指向アーキテクチャとも言う
ソフトウェアの機能をサービスと言う部品とみなし、そのサービスを組み合わせることによってシステムを構築する概念
※クラウドコンピューティングのもとの考え方となる
(例)受注、発注、決済のシステムを導入したいとき
従来は、これらが一つにまとまったパック商品を買わなければいけなかった
↓
今は「サービス」として各システムごとに購入できるようになった
クラウドコンピューティング
利用者が必要な時だけ利用できるサービスを、クラウド上で提供すること
👍クラウド上で行うので、アップデートが簡単にできる
○パブリッククラウド
誰でもアクセスして利用できるサービス
○プライベートクラウド
関係者のみが〃
クラウドコンピューティングの種類
✅IaaS(Infrastructure as a service)
インフラストラクチャ(ハードウェアなどの基盤)を、インターネット上で提供するサービス
✅PaaS(platform as a service)
プラットフォーム(OS)を〃
✅SaaS(software as a service)
ソフトウェア(アプリケーションソフトウェア)を〃
ITシステム
スマートグリッド
通信と情報処理技術によって、発電と電力消費を総合的に制御し、再生可能エネルギーの活用、安定的な電力供給、最適な需給調整を図るシステム
✅スマートメーター
スマートグリッドを実現するための核となる機器
【目的】
自動検針による検針作業の効率化
電力需要制御
電力消費量の可視化
✅HEMS(home energy management system)
スマートメーターで可視化できるようになった電力量を見るシステム
複数の家電製品をネットワークでつなぎ、電力の可視化と電力消費の最適制限を行う
POSシステム(Point to sales system)
「いつ、どこで、何を、いくつ、いくらで」
買ったかという情報を得るシステム
+
「誰が」買ったか、という情報は
ID-POSデータを集めることで分かる
生産プロセスの自動化
✅MRP(material requirements planning)
資材所要量計画ともいう
製品の生産計画を基に、必要な資材の手配数量を算出する手法
↓
MRPシステムを使って計算する
✅かんばん方式(JIT生産方式)
中間在庫を極力減らすために、生産ラインにおいて、後工程の生産に必要な部品だけを前工程から調達する
(つまり、必要なものを必要な時に必要な量だけ生産する方式)
☑️CAD(Computer aided design)
製品の設計をコンピュータで行うシステム
☑️CAM(Computer aided manufacturing)
CADで作成された設計図面をもとに、工作機械を操作するためのプログラムを作成するシステム
☑️コンカレントエンジニアリング
製品の開発プロセスを同時並行で行う手法
(コンカレントは同時と言う意味)
⭕️受注生産方式
注文→生産
⭕️見込生産方式
生産開始時の計画→見込み数量を生産
🔵ライン生産方式
流れ作業のこと
🔵セル生産方式
少ない人数で、生産の全工程を担当する方式
多種類で、フレキシブルな生産が求められるものを作る際に活かせる
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決済システム
EC(電子商取引)
インターネット上で商品を売買すること
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◯O to O
仮想店舗と実店舗の連携(Online to offline)
ECでの決済に関する用語
✅エスクローサービス
安全に決済するために、売り手と買い手の間に入って、仲介するサービス
(例)チケジャム
✅RFID(radio frequency identification)
非接触で情報をやり取りできる技術
(Radio frequencyは、高周波という意味)
(例)ICタグ
ICチップと、アンテナで構成される装置
👍汚れに強い! 梱包の外から読める!
✅EDI(Electric Data interchange)
電子データ交換ともいう
商取引のためのデータを、コンピューター間で規約に基づいて交換すること
(例)
納品書、請求書等を紙から電子データにすること
✅ロングテール
あまり売れない商品でも、売り上げ合計にすると大きな額になること
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ソーシャルメディア
✅CGM(consumer generated media)
個人が自ら使用した商品等の評価に関する情報を、不特定多数に向けて発信するブログやSNSなど
✅シェアリングエコノミー
ネット上で、主に個人同士で、個人が保有する遊休資産を共有したり、貸し借りしたりする仕組み
日常生活に直結するシステム
✅IoT
サーバと、家電等のモノが、インターネットを介してつながること
✅クラウドコンピューティング、エッジコンピューティング
クラウドと現場どの間の通信速度に違いがある
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2.マネジメント
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組織
組織形態
✅職務別組織
業務を専門的な機能に分ける
↓
各機能を単位として構成する組織
✅事業部制組織
営業部とか、総務部とかの事業部に分ける組織
✅マトリックス組織
職務部門と事業部門の両方に所属する組織
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✅プロジェクト組織
プロジェクトを達成するために、各部門から専門家を集めた組織
✅カンパニー制組織
各事業部を、会社として構成する組織
経営戦略
SWOT分析
内部環境:自社の努力で変えられる項目
👇
S 強み、W 弱み
外部環境:自社ではコントロールできない項目
👇
O 機会、T 脅威
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ファイブフォース分析
SWOT分析のT(脅威)を、さらに5つに分けて詳しく分析
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ベンチマーキング
競合相手と比較して、自社製品、サービス、オペレーションなどを定性的・定量的把握すること
成長マトリクス
市場と製品を基に、今後の成長戦略を検討するためのフレームワーク
俺がUdemyでやってる受験の動画講座ビジネスは、新市場開拓
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全社戦略
複数の事業を持つ会社が、会社全体として進む方法を決めること
PPM(product portfolio management)
企業がそれぞれの事業に対する経営資源の最適配分を決める事
製品の市場占有率と市場成長率から決める
👇
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事業戦略
一つの事業が、進むべき方向を決めること
コトラーの競争戦略(競争地位戦略)
企業を、市場シェアの大きさに応じて分類する理論
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イノベーター理論
消費者を、商品を買う時期によって分類する理論
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バリューチェーン分析
企業の活動を5つの主活動と4つの支援活動にわける
↓
企業が顧客に提供する製品やサービスの利益は、どの活動で生み出されているか分析すること
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事業戦略の目標と評価
バランススコアカード
![](https://assets.st-note.com/img/1710671492737-6RlI4KDPVe.jpg?width=1200)
財務
顧客
内部ビジネスプロセス
学習と成長
の4つの観点から、CSFとKPIを整理し、実際の業績では達成できているか評価をする事
それぞれCSF,KPIが4つの観点に正しく分けられているかがポイント
✅CSF (critical success factor)
重要成功要因のこと
これを達成すれば成功するというもの
✅KPI
目標とする数値のこと
マーケティング
マーケティングミックス(4P)と4C
製品、価格、チャネル、プロモーション戦略を適切に組み合わせて、自社製品を効果的に販売していくこと
Product = Customer value
Price = Cost
Place = Convenience
Promotion = Communication
PEST分析
政治、経済、社会、技術の外部環境を分析
RFM
最終購入日、購入頻度、購入金額で分析すること
✅コストプラス価格決定法
販売価格=製造コスト+マージン(利益)
社内・社外環境を管理するシステム
ERP(Enterprise resource planning)
企業資源計画ともいう
経営資源(人、物、金、情報)を総合的に管理するシステム
以下のように、各部署が持つ情報を一元管理する
↓
経営者が、とある情報を知ろうとした時に、いつでも同じところからゲットできる
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ERPパッケージ
経営資源を総合的に管理するシステムを、製品として提供するもの
【注意点】
・製品によってカスタマイズは可能だが、カスタマイズは基本避けるべき。
・ERPパッケージの機能に、自社の実態を合わせるべき
↓
【どうしても独自の文化をパッケージに追加したい場合…】
機能を追加する形(アドオン)にする
CRM(customer relationship management)
既存顧客との関係を築き、長期的な利益を得る手法個人情報や購入履歴等の顧客情報を一元管理する
【目的】
顧客ロイヤリティー(自社に愛着を持ってもらうこと)の獲得と、顧客生涯価値の最大化
SFA(sales force automation)
営業支援システムともいう
営業ノウハウを共有するためのシステム
![](https://assets.st-note.com/img/1710748883520-MiC89rvAZv.jpg?width=1200)
SCM(supply chain management)
供給連鎖管理ともいう
調達〜販売のプロセス全体で、複数の企業や組織にまたがる情報を統合的に管理する手法
【目的】
コスト低減や納期短縮など
ナレッジマネジメント
個人の知識や情報を組織全体で共有し、全体の問題解決力を高める経営を行う
ここでいう知識や情報には2種類ある
◯暗黙知
文書化されていない、個々の社員の知識や情報
◯形式知
文書化されている、社内で共有できる知識
3.法務
![](https://assets.st-note.com/img/1710838341510-uq1UcKqyqo.jpg?width=1200)
権利
著作権
創作物を創作した時点で発生する
【保護されるもの】
ソースプログラム、オブジェクトプログラムなどのプログラム(完成品)
【保護されないもの】
プログラム言語、アルゴリズム、プロトコル(規約)
↓
これらを逆に保護してしまうと、誰もプログラムを作れなくなってしまう。
著作権の帰属
雇用契約では、雇用主(委託した側)が著作権を持つが…
それ以外、特段決まりがない場合、著作物を創作した側(受託した側)が著作権を持つ
産業財産権(特許権、意匠権、商標権)
✅特許権
「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち、高度なもの」を保護する権利
・認められるには新規性が必要
・出願日から20年有効+5年延長
・他人が使いたい場合、料金を払えばライセンス契約を結ぶ
✅実用新案権
新規性は必要ないverの特許権
✅意匠権
量産できる製品のデザインに付与される権利
✅商標権
固有の文字、ロゴ、図形、色彩など、他のものと区別できる特徴を持つもの
(例):appleのリンゴマーク
営業秘密のために必要な3つの条件(不正競争防止法で定められている)
✅秘密管理性
秘密として管理されていること
(例)
㊙️と書かれた書類や、秘密保持契約書で指定した書類など
✅有用性
技術上、または営業上で役に立つこと
(例)
開発実験の結果データ、顧客情報など
✅非公知性
一般的に知られていないこと
法律
サイバーセキュリティー基本法
国、教育機関、企業、団体が、サイバー攻撃から身を守るために果たす責務
※国民は
サイバーセキュリティーの重要性につき関心と理解を深め、その確保に必要な注意を払うよう努めることを求められている
不正アクセス禁止法
無断で他人にIDやパスワードを教えるのはダメ!
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
禁止事項
・同意なしにメールを送り付ける
・メール本文の中に、送信者に関する情報の掲載を義務付ける
※オプトイン(選択:オプト+申し込む:イン)
メール配信の設定で、☐にチェックすれば受信できる仕組み
※オプトアウト(選択:オプト+解除する:アウト)
メールが不要な時に「解約」ボタンを押せば、メールを受け取らずに済む仕組み
プロバイダ責任制限法
インターネット上での誹謗中傷などの権利侵害が発生した場合
プロバイダが負う損害賠償責任の範囲や、被害者が発信者(加害者)を特定するための手続きなどが定められている
刑法
✅電子計算機使用詐欺
パソコンを使用した詐欺
金銭的な悪影響を与える行為が該当
✅電子計算機損壊等業務妨害罪
コンピュータや電磁記録を破壊して、コンピューター上で行われる業務を妨害する犯罪
✅不正指令電磁的記録に関する罪
研究とか以外で、マルウェアを作ったり広めたりする犯罪
不正指令:マルウェアが行う命令
製造物責任法(PL法)
製造物の欠陥によって、消費者が被害を受けた場合に、製造業者側が責任を負うという法律
※この製造物は、有形物に限られる
不動産やOS、データ等は対象外
労働に関する法律・契約
〇法律
労働基準法
8h/day 残業・休日労働は基本認められていない
※残業・休日労働に関して
労働者と使用者間で36協定(さぶろく)を結び、労働基準監督署に届ければ認められる
〇契約
3つの契約の違いを知っておこう!
雇用契約
企業が労働者に対して、雇用し指示をする
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労働者派遣契約
労働者は、派遣先から指示を受けるが
給与は派遣元から支払われる
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請負契約
※発注者(企業)は、労働者に直接指示を出せないことがポイント
↓
発注者の指示に従ったら、請負契約ではなく労働派遣とみなされる
![](https://assets.st-note.com/img/1721634026035-UByOp6DDxw.jpg?width=1200)
請負契約の特徴
✅完成責任
仕事の完成を持って報酬を支払う
✅契約不適合責任
完成した仕事に不適合な部分があった場合は、指示を出した請負会社が責任を負う
準委任契約
システム開発で結ばれる契約
・作業に従事してもらうが、成果物は求められない
・指揮命令権は、企業にある
委任契約
法律行為に関する業務を依頼するときの契約
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