2024天皇賞春の馬券根拠と回顧

2024天皇賞春の馬券根拠と回顧

馬券の根拠
今回も例の如く迷いました。これはいつものことですし、この時間が一番楽しいので仕方がないですね。京都の天皇賞春はスタミナもですが、根本的なスピード性能が問われるレースでもあります。

その根拠として言えるのがレインボーラインやトーセンラーなどのマイル重賞での好走馬が勝ち負けをすること。また、フィエールマンやジャスティンパレス、フェノーメノは天皇賞秋で2着、キタサンブラックも重馬場とは言え天皇賞秋と良馬場の大阪杯と2000mG1勝利経験があります。こう考えると、コテコテのステイヤーが勝ちやすいレースというよりは、2000mG1でも通用するレベルの馬の方が勝ちやすいレースであると考えやすいかなあと思います。

今年はそう言う馬がいないので、余計に悩みました。それを断ち切ったのがYoutubeで多くの登録者を誇る予想家の方でした。曰く、「今年は気温が30°になるので、暑い時期を経験した馬が走るのではないか?」と言うことでした。これは確かにそうだなと思いました。例年20°前後なのですが、今年は本当に30°と予想され、実際に30°を記録してたようです

そこで考えが固まったので、大好きなゴールドシップ産駒2頭を加えた上で、暑い時期に走った経験があった馬でかつスピード面に自信のある馬を中心に組みました。それがドゥレッツァとブローザホーンでした。ドゥレッツァに関してはフィエールマンのようなタイプだと認識していて、逃げ馬がいないことである程度走りやすいのではないかと考えました。フィエールマンは手塚調教師曰く「本質は中距離馬」と言うことなので、そこが私の中ではピッタリとハマり1着固定で。ブローザホーンは暑さへの経験を買い、2着固定で。これであとは方針に従った馬プラスリピーター傾向のあるレースなのでディープボンドとシルヴァーソニックを入れることに。

タスティエーラに関してはスピード面と状態面の不安があったので買いませんでした。

サリエラに関してはダイヤモンドSでテーオーロイヤル相手にクビ差は評価できますが、その他が私にはしっくり来なかったです。馬券内に入ったブーケドールは一流や超一流の馬と何度も戦ってきて、それで2着や3着に好走することが何度もありました。掲示板に入ったウインマリリンは前走でワールドプレミアとカレンブーケドールに勝った馬です。そこと比較すると見劣りするなあと言うのが拭えませんでした。オッズがもっとあれば買いましたが、このオッズではリターンが見合わないので見送りました。

券種:3連単軸2頭流し
12-5-3、6、9、10、14、15、16、18
ワイド:3-15
14のみ300円。その他は100円。計1100円


レース回顧
特に大きな出遅れはなかったですね。サリエラは勝ちに行くならあの位置でとならざるをえなかったと思います。天皇賞春は先行した馬の方が強い傾向があり、ここ10年に限定すると4角で9番手以下だとレインボーラインしかいません。そのレースも他の馬券内の馬は4角で前を取れてた馬だったので、好走すると言う観点でもこれがベストだったと思います。陣営も勝ちを狙いに行ってたでしょうし、武豊もそれに応えようとしたと思ってます。

タスティエーラは菊花賞、有馬記念と長距離レースでは中団くらいの位置を取ってるので、このくらいの位置で妥当かなと思います。

幸さんがグイグイ押してたのでディープボンドが逃げを打つかなあ?と最初は思いましたが、ノリさんのマテンロウレオが前走と同じように逃げる形に。ディープボンドはやはりズブいので逃げを打つくらいのイメージで押さないと前にいかないのでしょうね。実際あまり押さなかった有馬記念は終始後方でしたし。

ドゥレッツァ、テーオーロイヤルは前目好位につける形に。サヴォーナもそれに続く。ブローザホーンは折り合い重視してか後方から構える形に。

マテンロウレオは前半後ろを離す形をとって逃げ1000m59.7秒と比較的早いペースに。サリエラはラチ沿いではなく外に出して前が詰まらないような形を取る。プリュムドールは前走より前目につける形に。和田さんは長距離が得意な騎手なので、前に付けないと厳しいと見たのでしょう。長距離上手い騎手はえてして先行策が上手い傾向がありそうですね。その他は特に大きな動きはなし。

そのまま向こう正面へ。マテンロウレオが大きく離す形になっています。ただ、ラップタイムを見ればわかるのですが、ノリさん得意の幻惑の逃げは発動していません。2019年の天皇賞春と前半1000mのタイムは酷似してますが、その後の1000mのタイムは今年の方が明らかに早いです。

幻惑の逃げは一旦緩めて息を入れると言う形を取るのですが、11.5-12.2-12.9-12.8-12.6とあまり緩んでいない形になっています。

古くはセイウンスカイですが、菊花賞、天皇賞春のどちらとも13秒台を2回記録しています。緩めているんですね。息子さんの馬ですが、タイトルホルダーであっても、逃げて勝った天皇賞春と菊花賞はどちらも道中13秒以上を記録していますし、菊花賞に至っては14.3ととんでもないペースに落としています。道中を緩めずに逃げて3000m以上のG1を勝つのは厳しいと言う話です。

故に、マテンロウレオは坂の登りに入ったところでディープボンドに捕まってそのまま沈んでいってます。この緩まなかったことでスピード面に自信はあるけど長距離適性では少し不安のある馬にはきつい展開になってしまいました。それが、有力馬ならドゥレッツァ、サリエラだったと思います。ドゥレッツァは熱中症もあったっぽいのでそれも大きかったでしょうね

逆に、テーオーロイヤル、ディープボンドのようなステイヤー気質の強い馬にとってはかなりありがたい展開になったと考えられます。後方待機していたブローザホーン、スマートファントムも恩恵をかなり受けられたかなと考えています


各馬の見解
勝ったのはテーオーロイヤル。完勝ですね。長距離適性では明らかに抜けていたので、それが問われるレースになったことはありがたかったとは思います。とは言え、根本的なスピード性能がなければ上がり3位を記録できないでしょう。展開が向いたことに加えて能力が高かったから完勝できたのでしょう。ローテの不安で3着までにしたのが間違いだ。俺をみくびるなよ、とこの馬に私は言われたような感じがしました。お見それいたしました。近年では珍しい純粋なステイヤーの誕生は喜ばしいですね。オーストラリア遠征も考えているとのことなので、楽しみですね。あっちの獣医のチェックは厳しいですが。

ディープボンドは早めに垂れたマテンロウレオを捉えますが、スピード性能で明らかに勝るテーオーロイヤルに抜かれる形になってしまいました。ただその後もしっかり粘り切り馬券内を確保したのは粘り強さがあったからでしょう。この馬は相手に恵まれないですよねえ……。リンカーンの時のノリさんの言葉を借りるなら、産まれた時代が悪かったですかねえ……。まだ長距離なら走れそうですね。あわよくば来年も走ってて欲しいものです。

ブローザホーンは前走折り合いを欠いていた言うことで、折り合い重視で後方待機を取りましたが、それが上手くハマった形になりました。ただ後方待機したとしても、ある程度早いペースにはなってるので、脚が溜まらないと言う事態もあり得たわけです。それでも、しっかり上がり最速の脚を使えたのはある程度の長距離適性と豊富なスタミナがあったと言うことでしょう。宝塚記念に出るなら狙いたいですね。

ワープスピードとスマートファントムも同様に後方待機がハマった形ですし、ある程度の長距離適性があったと言えます。特にスマートファントムは今後の成長に期待したいですね。4歳ですし、初の58kgでここまでやれるなら見事です。

サヴォーナもよく頑張ったと思います。前行った馬には厳しい流れで6着なら上出来でしょう。馬場が渋るとダメっぽいですが、良馬場ならやれますね。とは言えG1を取るならあと2ランクは上に上がらないと厳しいですね。重賞戦線なら十分戦えます

タスティエーラはなんとも言えない結果ですねえ。これがそんなにG1で実績のない馬ならいいんじゃない?って評価になるでしょう。しかし、いかんせんダービー馬で尚且つクラシック全てで連対以上の結果を残した馬と言うのを考えると、寂しい結果ではあります。大阪杯は状態が凄く悪かったとのことで、度外視してもいいかもしれません。今回は結果だけを見れば状態面は前走よりは良かったのかなあとは思います。現状の持ちタイムでは根幹距離の中距離だとスピード面で足りない可能性もありますし、長距離も今回だけで判断すれば厳しそうな感じもします。狙うなら非根幹のG1ですかね。非根幹のレースはスピードよりもタフさを求められるので、そっちなら戦えそうな気がします。

メイショウブレゲとプリュムドールは現状でこのくらい成績でしょう。ブレゲは京都が得意な分、上に行けたのかなあとは思います。もう一列前なら5着までならあったかなあと言う感じですが、この馬にそれは求められないので、今後も長距離G1は展開次第でと言う感じですね。プリュムドールは前過ぎたかもしれません。和田さんはえてして前々で勝負する騎手なんで、陣営も織り込み済みでしょう。後ろすぎても剛脚を持ってないんで、厳しいですし。ステイヤーズSが次のチャンスですかね。G1は流石に厳しそうです。

サリエラはレース回顧でも述べたように、勝ちを狙いに行った騎乗だと思います。それが今回は裏目に出たと言うことでしょう。現状、重賞をまだ勝ててないと言うのも出てしまったのではないかなと思います。現状のままでは善戦ウーマン止まりになってもおかしくない感じですね。ただ、お姉さんのサラキアは夏超えて成長してエリ女ではラッキーライラックにクビ差2着、有馬記念ではクロノジェネシスにクビ差2着と凄い成績を収めました。同じディープ産駒なんで、そう言う成長曲線に期待したいですね。

ドゥレッツァは長距離適性が問われるレースになったのが大きかったでしょう。それに加えて熱中症もあって走れなかったと言うことでしょう。冒頭でフィエールマンに重なると言いましたが、フィエールマンが勝った2019年のラップは、1000mはほぼ同じですが、道中は明らかに2019年の方が緩んでいました。

逃げ馬が12秒台にしっかり落として、1600と1800では13.8-13.3と完全に理想的な緩め方が出来てるんですよね。フィエールマンは道中は中団につけてて、その後上がってはいますが前半ある程度緩めてた分脚が溜まったと言うことだと思います。次の天皇賞春も1000mはゆっくりですが、道中キセキがハナを奪ってどんどんペースを速くしてたので、全く緩まない展開にはなってます。しかしこの時はやや後方に控え、尚且つ道中自分は緩めているんですよね。それで脚が溜まったと考えられます。

今回は道中緩んでいないし、ずっと前に張り付いてました。実際に勝った菊花賞も1000mは60.4秒ですけど、2000mまでは64秒くらいとしっかり緩められてます。実際はハナを譲って控えたんでもう少し緩めてるはずです。今回は離れてたとは言え、菊花賞と比べるとちょっと早かったし、息が入れられなかったのではないかと考えています。それで結果脚も溜まらない、いっぱいいっぱいと言うことで惨敗してしまったと言うことだと思います。

この結果を見るに、長距離適性は熱中症があったとは言えこう言う道中息が入らないペースになると厳しいと言うのを見るにそこまで高くないのかなと思います。熱中症はもちろん、ペースが思った以上に早くなって緩まない、息が入らない展開になったのは陣営も騎手も大誤算だったと思います。

中距離ならこう言うことはないと思うので、中距離のレースなら狙いたいですが、長距離だとペースや展開も考えないといけないので、不動の絶対軸とは出来ないですね。

いずれにせよ、熱中症は早めに回復してくれることを願いたいです。悪い方にはなってほしくないですね


以上で天皇賞春の回顧終了です。今月はボロ負け確定です。先月までが出来すぎだった面もありますが、桜花賞は自身の判断力のなさが招いた敗北だったので、その辺を来月では変えられるようにしたいですね。

今週はブッドレアは残念でしたが、コガネノソラが素晴らしい末脚を披露してオークスの優先出走権をゲットしました。ゴールドシップ産駒は5年連続オークス出走が叶いました。毎年G1のそれもクラシックで産駒を観れると言うのは嬉しい話です。タバルもダービーに行くのなら2週連続で楽しめると言う競馬は最高の5月になりそうです。馬券は調子落ちてるので程々にしてみる方を楽しみたいです

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