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『地獄の門(the gates of hell)』(1980)


イタリアゾンビ映画の巨匠、ルチオ•フルチ監督作品。
ダンウィッチという小さな町で、ある神父が自殺をした。キリスト教の戒律に反する神への冒涜ともいえる行いにより、現世と死者の世界を隔てる境界が崩れ始める。
この一連の出来事を偶然霊視してしまったマリーは突然発狂し死んでしまう。
同時に、この町では奇妙な事件が起こり始める。
死んだ人間が墓からいなくなり、次々に人を襲い始める。マリーの死に疑問を持った新聞記者であるピーターが、マリーの棺を調べるために墓に行くと、土に埋める最中であった。
しかし、棺を埋める途中墓守は時間だからと言って帰ってしまう。その時にピーターは棺の中から叫び声がしているのに気づき慌てて棺を開けると、死んだはずのマリーは生きていた。
そして、マリーが霊視でみたトーマス神父と刻まれた墓石を頼りにダンウィッチを目指す。
町では悪霊となったゾンビ達が次々と住民達を襲い始める。地獄の門は刻一刻と開かれ始めているのだ。
万聖節の夜までに門を閉じなければ悪霊が世界に蔓延り人類は死滅してしまう。

本作はゾンビと言っても悪霊に近いため、突然消えたり現れたりするので、通常のゾンビよりかなりやっかいで、窓の外に居たかと思ったら1秒後には家に入って来て目の前にいるしまつ。
逃げようにも逃げられないし、トーマス神父の悪霊と目が合うと何故か血の涙を流して、大事な物を口から吐いてしまう。

ルチオフルチ監督作品の中でも過激な残酷描写が多いことで有名なだけあって、個人的には虫(ここではあえて虫とだけ記載しておく)が大量に吹きかけてくるシーンには驚愕した。

フルチ監督の作品はグロ描写が独特で、ただ激しいだけではなく芸術的な、グロさが感じられるところが魅力的である。
しかし、子供の頃に見ていたら間違えなくトラウマになっていただろう。

コメディ要素はなく、身の毛もよだつホラーゾンビ映画ですね。
グロいのダメな方は見ない方がいいかも。


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