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MH3環境におけるGWデプス調整録


1.はじめに

 こんにちは。MH3がリリースされて一月弱が経過し、様々な既存デッキがアップデートされたり、新たなデッキが生まれたりしていますね。私も愛機GWデプスで新たなカードを日々試しているところです。そんな中、7/6に行われたレガシーチャレンジにて優勝という結果を残すことができ、ありがたいことに多くの方からお祝いの言葉や反応をいただきました。この場を借り、改めてお礼申し上げます。

 こちらの記事では、チャレンジで使用したリストに至った背景や、現環境におけるGWデプスというデッキの立ち位置などについて述べていきたいと思います。

 GWデプスというデッキの概要については私が以前投稿した以下の記事をご覧下さい。(MH3リリース前の内容となります)

2.GWデプス的MH3追加カード

 MH3リリース後、私が真っ先に試したカードはこれでした。

 間違いなくMH3における最大の強化。自分の生物を除去から守れるのはセジーリのステップと同様ですが、布告や全除去など、これまではどうしようもなかったカードからも逃れることができます。開墾者や聖遺を着地させた後にこの土地を出すことで、確実に次のターンまで生かすことも。更に、相手の生物を対象にすることでリーサルを遅らせたり、ブロッカーを排除してこちらの攻撃を強引に通したりするなど、攻守に渡って活躍します。手札に来てしまった場合でも、インスタントタイミングで戦場に出せるという隙の無さ。まさにGWデプスのために刷られたようなカードです。ボーラス様ありがとうございます!

次に目に留まったのはこちら。

 前回の記事を書いたときには見逃していたのですが、授与していなくてもトークンが出ることに気付き使ってみることに。ゼニスから引っ張れるヤンパイであり、土地サーチの多いこのデッキではあっという間に大量のトークンが並びます。更に聖遺の騎士に授与できれば、ステージデプスを揃えるまでもなくリーサル級の打点を出せるため、決定力の向上にも一役買いました。レガチャレで使ったリストでは入れませんでしたが、今でも枠があれば入れておきたいカードです。

6/22 Legacy Challenge32 10th

そして、使ってみて最も評価を上げたのがこちら。

 金魚ことMTGGoldfishにて、リーグ5-0したリストに採用されていたのを見て使ってみることに。結論から言うと、非常によい感触を得ることができました。聖遺の騎士や輪作といったカウンターに弱いアクションを、Willや目くらましに怯えず通しにいけるのは素晴らしいの一言。先に置くことができれば、今や悪名高き悲嘆や、0マナファクトが絡むコンボも封じられるのもGWデプスの苦手な部分を補っています。最初はサイドに1枚だったのがメインへ、1枚だったのが2枚へと、徐々にデッキ内での序列を上げていきました。

3.調整、そして実戦

 リーグやチャレンジで調整を続け、迎えた6月最終日。地元の晴れる屋で行われたレガシーの大会に出場。なんとか決勝まで進むことができました。

デッキ名めっちゃ誤字ってる……

 このリストを組む際に加えた変更点は2つ。

①森の知恵採用
 オークが流行してからというものめっきり見なくなっていたこのカード。超能力蛙が登場したことで、今度はオークが採用数を減らし始めたこともあり、今なら使えるんじゃね?と投入してみました。案の定というかなんというか、オークさえいなければやはり強かったです。

②サイドに攪乱のフルート採用
 MH3後の環境で有力とされたデッキには、ナドゥを得たセファリッドブレックファーストや、次元の結節点で安定性と爆発力を上げたポストが挙げられます。共通しているのが、ナドゥコンボや指輪により、早い段階で莫大なアドバンテージを得てくること。これらを両方見られるカードとして、フルートに白羽の矢が立ちました。指定したカードのコストを増やす効果も、ショーテルやドゥームズデイのような特定の1枚に依存するデッキに対して有効です。

 大規模な大会でないとはいえ、決勝まで進めたことに気を良くして、7/6のレガシーチャレンジでも同じリストを持ち込むことに。結果は冒頭でも述べたように、SEを含めた9回戦中、6度もの青黒リアニとのマッチを全て制して優勝することができました。リアニに当たりすぎだろどうなってんだ!

4.UBリアニに対するGWデプスの優位性

 正直、私はMH3後は青黒一強の環境が更に加速すると考えていました。理由は言わずもがな、超能力蛙です。

何度見ても頭おかしい

 私はこのカードを一目見て、「これは戦慄衆の秘儀術師の再来だ」と思いました。しかも飛行を付与でき、共鳴者能力は+1/+1カウンターを乗せるパンプアップという至れり尽くせりな性能。スキャム時代の弱点であった、ハンドアドを稼ぐ力に欠けるという弱点を補いつつ、フィニッシャーの役割もこなせるというスーパーフロッグの登場により、私は「もはや納墓パッケージなど不要、最強のUBスキャムが誕生する」と予想していたのです。実際、リーグではネザーゴイフなどを加えたUBテンポとも言うべきデッキが散見されました。
 しかし、チャレンジの上位にはカエルこそ採用されているものの、納墓と動く死体は変わらず搭載されたまま。逆に有効な相手が減りつつあったオークがサイドに追いやられていたのです。これは私の目が完全に曇っていたとしか言えません。恐らく青黒同士の戦いでは、アトラクサやアルコンを釣る方が強く、そうすれば多少不利な盤面になっても覆せるということだったのでしょう。
 ……とはいえ、この状況はGWデプス側にとっては歓迎すべきものでもありました。同系を意識するあまり、メインで盤面に触れるカードが借り手によるバウンスくらいであるリアニは、戦場に出てしまった開墾者の処理が困難です。実際、1ターン目に開墾者を着地させたゲームではほぼ勝っています。サイド後もそれほど除去が増えないため、こちらとしてはとにかく開墾者や聖遺を定着させればよく、非常に戦いやすいフィールドになっているのです。
 超能力蛙に対しても、対処する手段は十分にあります。ソープロは勿論、イス卿の迷路やマダラの鉤爪門で誤魔化したり、Legolas's Quick Reflexesによって討ち取ったりすることもできます。メインであればそもそも除去が少ないため、1、2回攻撃を通しても何とかなる場合が多いです。

5.おわりに

 昨今のレガシーは、青黒リアニの支配率上昇に伴い、悲嘆(と再活性)へのヘイトが高まっているといえます。禁止の是非については、ここでは述べません。私個人としては、以前Xで呟いたように「どちらでもいい」という考えです。正直なところ、最近のGWデプスの勝率の高さは(あくまで個人的な感覚として)リアニへの相性のよさによるところが大きいです。とはいえそれは私の都合であって、青黒が抑え込んでいるデッキのユーザーが辟易してしまうという気持ちも理解できるつもりです。恐らく8月の禁止改定で、青黒リアニに対しては何かしらの規制が入るでしょう。どれほどの弱体化が為されるかは分かりませんが、いずれにしてもこれまで追いやられていたデッキたちが息を吹き返すことになります。そうなれば、デプス側はこれまでのような勝率は維持できなくなってくるでしょう。そうなれば、また新たな構築を模索していく必要があります。
 8月のBMOレガシーの受付は、何とか済ませることができました。恐らく環境がどのような変化を迎えていたとしても、私はGWデプスを持ち込むつもりです。前回の記事でも述べたように、GWデプスに少しでも関心を抱いてくださった方がいれば、是非言葉を交わしてみたいです。その時に有意義なお話ができるよう、今後も構築とプレイングを磨いていきたいと思います。ここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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