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昨今のAI問題について個人的に思う事

はじめに

 こんにちは。昨今のAI問題についてどうしても個人的な意見を発信したく、今回noteを書こうと考えました。初めての投稿で文章が稚拙かもしれませんがどうかよろしくお願いします。
 作者のイラスト作成におけるAIに使い方についての考え方は、様々なイラストを使用したAI学習について賛成、LoRaモデルなどの個人の絵柄を模倣するAIについて反対のスタンスを取っています。

イラストを作成するAI、使用者に反対する人間がいる理由

 これについては理由は明確で、イラストを無許可で学習されているという認識があるからだと考えられる。
 しかし、私の解釈では、イラストをAIで学習することは著作権法違反には該当しないといった認識になっている。これについては文化庁から出たAIと著作権との関係性についての見解が根拠になると考えており、
著作物に表現された思想又は感情の享受を目的としない利用行為」は著作権者の許諾なく利用できるといった文面や
著作権は、「思想又は感情を創作的に表現した」著作物を保護するものであり、単なるデータ(事実)やアイデア(作風・画風など)は含まれない
との見解から、「必要と認められる限度」を超える場合や
「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」以外にAIでイラストデータを学習すること自体に法的な罰則はないと考えることができるのではないだろうか。ただ、出力されたものに依拠性や類似性が見受けられた場合著作権法違反となるだけだと考える。

https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_team/3kai/shiryo.pdf

 ただ、法的な罰則がないからイラストを無許可で学習してもよいのか、といったモラルの問題が付き纏うといった主張も多く散見されるように感じている。それについても次の見出しで私の意見を書きたいと思う。

二次創作とAIの関係性

 私は、AIイラスト及びその学習に理由をつけて反対していいのは二次創作にも反対している人間で、かつ自分自身も著作権を侵害していない者だけだと考えている。
 例えば、アニメのシーンをキャプチャしたアイコンや二次創作をRTしているアカウント、二次創作のイラストを描いているアカウントが法律上は著作権違反ではないと考えられる AIで作成されたイラストに対して
「このAIイラストは無断学習をしている」
といったような理由をつけて批判しているのを見るとどうしても自分の頭には疑問が浮かぶ。
 自分自身も著作権を侵害しているアカウントがそのような発言をする事を疑問に思わないものだろうか。もしくは自分が著作権を侵害している自覚がないのか。
 しかし、著作権を侵害しているアカウントがAIが作成したイラストが好きではないという理由で否定することに関しては正しいと考える。
 が、AIイラストの作者本人にAI絵の作成を辞めるように訴える、作者本人が出力したAIイラストを作者に伝わる形で批判するというのはこれまでの事を考えると間違ってると言えるのではないだろうか。
 二次創作で不愉快な絵があったとしてもゾーニングという言葉で黙殺されていた事を私は覚えている。仮に、自分の好きなキャラクターが陵辱されていようと「不愉快だからこの絵を消せ」とイラストを描いた人に言えばバッシングされるのはその発言をした人であると簡単に想像できる。
 これまでゾーニングという言葉を利用し、人によっては不快な二次創作を続け、また、それを支持してきた人間が著作権を侵害している「可能性」があるからという理由で作者に直接批判を伝えたり、現状合法である手段を通したAIイラストを出力し投稿する事そのものを否定することの整合性が本当にあると言えるのだろうか。

二次創作は黙認か

 しかし、この意見を発言すると二次創作は「黙認」だからAIよりも健全である。という意見や、ゲームやアニメ文化は二次創作文化で発展した部分も大きいという意見が出るのではないかと思う。
 ただ、二次創作に関して「黙認」だから良い、ゲームやアニメ文化は二次創作文化で発展した部分も大きい。という主張は二次創作を正当化する主張になっていない。
 二次創作文化によって発展した事そのものはその通りだと思うが、本来それを二次創作をしている側、二次創作を支持している側が言うのは
「お客様は神様」精神にも似ているのではないだろうか。
 また、明らかに二次創作文化を求めていないであろうジャンルに二次創作文化が介入しているジャンルなどもある。
 私は幼い頃ある少年誌の航海士と海賊王が性行為をしている同人誌に出会ってしまい腰を抜かした思い出がある。こういった少年誌の漫画がR18系統の同人誌を求めていないことは想像に難くない。
 しかし、こういった同人誌が訴えられたという事例はあまり聞かない。ブランドイメージやそもそも訴訟にかかる費用が高いといった理由により訴えることをしないのではないかといったことも考えることができるだろう。
 このように例に挙げた少年誌の漫画の他にも前述した理由などによって訴える事をしないという版権があるという可能性を考えることもできる。それらをまとめて「黙認」とするのはあまりに身勝手である。
 つまり、二次創作文化というのはゲームやアニメ文化の発展を求めた版権元と二次創作作者との利害の一致ではなく、前述した理由も含めた、版権元の「寛容」によって続いている物ではないだろうか。

最後に

 このように、二次創作文化というのは権利者の「黙認」ではなく「寛容」によって、これまで継続できている物だと私は考えている。
 学習される対象が版権元という組織から絵師という個人へと変化し恐れる気持ちもあると考えるが、もし、このnoteを最後まで読んでくれた貴方が二次創作を支持していて、AIに反対している立場なのであれば、是非今までの二次創作文化に寛容でいてくれた版権元のようにAI学習についても寛容でいてくれることを私は期待する。


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