【家に何が起こっているか?】 新築・リフォーム・中古売家で見られた…浴室換気扇の見えないトラブル
多くの方が毎日使う家の浴室。
浴室の天井には一般的に換気扇がついている。
その換気扇…天井裏で遭遇した事例だ。
事例① 換気ダクトが無い「売り家」
実際に買取販売されていた中古物件での出来事だ。
築年数が経っており、屋根や外壁など外回りにメンテナンスが必要なものの、室内の内装は壁紙が新しくされ、水まわり(キッチンや浴室)は新しくリフォームされて売られていた。
購入ご検討者様から依頼され、天井裏や床下に欠陥がないか、安い物件なので不安ごとがないか、調べた。
新しい浴室(ユニットバス)は一般的に、天井に換気扇と点検口がついている。その点検口を開けて天井裏をのぞきこんだ。
換気扇で吸い込んだ湯気を外に排出するための配管=ダクトが無い!ダクトとはこの部分だ。
●ダクトがないと、どうなる?
ダクトがないまま使用すると…湿気が外に排出されず、1階天井裏に充満してしまいます…!
天井裏だけでなく壁や床下にも湿気が及ぶ恐れもあり、家全体が結露する危険性があります。設備が更新されている中古物件は特に…見えない箇所に重大な不具合がないか…第三者チェックをおすすめします!
●事例② ダクトあるけど勾配が逆!
新築された家での出来事だった。住む方のご依頼で第三者として別の悩みごとについて調べていた際、偶然…見つかりました。
事例①とは違い配管ダクトはついていますが、勾配が施工標準と逆になっていました。
水平器で勾配を調べました。通常は外に向けてダクトを低くしますが逆になっています。
●勾配が逆だと、どうなる?
換気扇をつけていない時には、温度差などで、湯気が水になりがちです。勾配が逆だと配管内に水が溜まりやすくなり、配管ダクト継ぎ目から漏水したり、換気扇から水が垂れてきたり、換気扇本体が故障したりする可能性があります。
新築物件でも…施工は気にしたいですね!
ちなみに本物件では、浴室窓の取付高さと換気扇ダクト貫通位置に、設計に無理が見られました。
事例③ 外壁貫通穴をリフォームしない
3番目は、持家の方が浴室リフォームされた場合のケースだ。新しいユニットバスになったものの、換気扇の出口=外壁貫通部分までリフォームされませんでした。
ぱっと見…わかりませんし、昔のままで配管ダクトをつないでればいいんじゃないの?と思いがちです。
昔はタイル風呂で…換気部品が外壁に直に設置されており大きめの開口。対して…リフォームしたユニットバスは天井換気扇でダクト方式。
大きさが変わるため隙間が生じてしまうんです。
写真の通り。
●隙間を塞がないと、どうなる?
この隙間は外壁裏側へ繋がっており、更には天井裏や床下まで繋がります。虫や小動物がはいりこむ可能性があり、天井裏や床下へも侵入できてしまいます。
実際にユニットバスリフォームしてから、浴室や洗面室などから虫が出るようになった…と住む方のお話しでした。
●どう塞ぐ?
換気関係部品を利用して隙間を埋めるまでの工事が見積に含まれているか注意が必要です。
見積業者さん全てが自動的に見積もるとは限りませんよ〜!
直しの一例を参考まで。
ダクトの端に、隙間塞ぎできる部材を取付け。
●まとめ
このように…
①リフォームされた売り家(中古物件)
〜買取再販会社によるリフォーム
②マイホーム新築(注文住宅)
〜建築家による設計
③古くなったお風呂をリフォーム
〜家電系会社による工事
すべてユニットバスだが、工事後に分からなくなる換気扇の配管ダクトはこのように様々な場面で起こり得ます。気になるようなら相談相手に確認しておきたいですね!
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